スピーチアドベンチャーのCD学習の成果が・・・。

教室のドアの前で、私に、英語であいさつし、返事をたくさんしないと、教室の中へは、入れません。スピーチアドベンチャー1を練習中の4年生。さらさら、沢山の質問に答えて、中へすっと。

ところが、スピーチアドベンチャー2をしている6年生、うーんと詰まりながら、なかなか返事ができず。

自宅学習ができていない証拠をつかみ、「4年生に追いつかれるよ」と、教室を出た後、声をかけました。

次は、「たくさん質問しないと教室に入れない」という現場にしようと予定しています。6年生は、どう対処するでしょう。4年生は、すらすら質問できると楽しみにしています。

しっかりCD学習することで、自己表現ができるこの教材。2になると、語彙学習も数が増え、それにとまどい、基本文をおざなりにしてしまった6年生。

また、中2の生徒に、「ほら、これもこれも、スピーチアドベンチャー3に出ていたよね」と、学校テキストの中で、発見。中2の教科書に親しみを覚えています。

やっぱり、英会話たいそうですね。

先週、[This is for you.][Can I have a sticker?]のスキット練習をしていた時に、頼んでいたmpiのシールが到着。

さっそく、これらの英文を使えて。子どもたちもワイワイでした。

でも、このスキットを自然な形でできるようになるまでは、

1、歌えて踊れる 2、カードの意味する英語がわかる 3、カードの英語が言える
4、パターン練習がすらすらできる 5、リレーでペアカードの英文を使える
などなど、すっとアウトプットできるまで、十分練習を重ねています。

皮膚感覚で英語を使えるようになるまで、ひたすらインプットをしていますが、その間に、「あっ」とわかる気づきの瞬間を迎えるために、スキットは、有効。

そして、実際の場面にあてはめて、使ってみる。

そんな英文をマスター中です。

本当に児童英語が生きる高校英語

大量の英文を読める力は、英語を早く音読する力と同じということをご存じない方がほとんどと思います。

英語は、漢字と違い、意味の検索は、まず、音にすることが、必要です。もちろん、単語のつづりの形も助けてはいますが。

その時に、さっと自然な英語音にできることが、頭の中で意味を検索する大きな力になっています。

「日本語英語でかまわないよね」という人もいると思いますが、日本語英語は、子音に母音をつけています。そうすると、音のスピードとして遅いのです。その積み重ねが音を認識するスピードを遅くしていると感じています。

また、「英語を聞けないと何の役にもたてない時代」の中で、わざわざ、日本語英語の音で単語を覚えていくことは、聞けない耳をせっせと育てているのと同じです。

言語は、音ありきです。文法、単語を知っていても、音がわからなければ、コミュニケーションできない時代に生きています。

しかし、昔と違い、音は、いくらでも身に着けることができます。

異文化理解は、音からです。英語の音には、日本語に無い音がたくさんあります。ぜひ、その違いを理解し、身に着けてほしいです。

その力が、読める力、話せる力、そして、書ける力につながっています。

大人が子供に環境を与えることができます。未来からの留学生である子どもたちに、今の大人ができること。

それは、音環境を子どもたちに与えることから始められるのではないでしょうか。

児童英語の音声インプット、パターン文に気づくこと、英語の話を丸ごと受け止める態度などなどが、高校英語につながっていくのです。

何より、英語で話そう、話したい、嬉しい!!という気持ちを持っていたら。

高校に教えていて、つくづく思うことです。

音から入る高校英語

だまって、目だけで学習する習慣がついている高校生は、とても多いと感じています。

そんな生徒たちに、「英語は、言って、言って、言いまくって覚えるんだよ」と音声インプットをしっかりさせると「先生、めっちゃ楽です」と、とても喜んでくれます。

そして、結果がついてくるので、ますます、楽しくなっています。

児童英語で、耳と口を育てていれば、この力は、加速します。

楽しく音声インプットを重ねていた児童英語と中学以降英語を切り離して学習していて、もったいないなということがよくあります。

苦しんでいる高校生のみなさん、音声インプットの方法をぜひ、知ってください。

児童英語経験者の諸君、あの時のやり方は、高校生だって、使えるんだよ。

それを伝えるだけで、変身していく生徒たちを見るのが楽しいです。

中学英語、新しい教科書が始動しています

この地域は、ニュークラウンを使用しています。

英文の数が大幅に増え、語彙もとても増えています。また、高校英語の基礎となる語彙もところどころ登場していて、高校英語指導もしている私としては、歓迎しています。

しかし、英語を苦手とする生徒たちにとっては、ますますきつい世界になっているかもです。

児童英語経験者である、うちの生徒たちは、そのハードルを難なくクリア。英文が増えようが、語彙が増えようが、mpi教材で鍛えてきています。さらっとこなしています。

いつもそんなに褒めないのですが、新しい教科書を一緒に学習したとき、「えらいね、問題なく、ずんずん進めるね」と、新1~3年生と一緒に喜べました。

スピーチアドベンチャー、ナビゲーター学習中の生徒たちにとって、怖くない教材になっています。

新しい教科書、どきどきしていたのですが、時代がmpiに追いついてくれているのかなと。

高校英語と児童英語のかかわり(5){英文法}

{英語の文法と児童英語のかかわりについて。}

中学にはいったときは、パターン文の理解で、なんとかしくみを理解していけます。
そこから、「人間のことばを分析する」という知的な活動も、英語学習に加わっていきます。

つまり、「分析力」です。「言語体系に(知っていることば)を振り分けて体系化していく作業」となります。これは、高校英語で、中心的な役割を果たします。いわゆる「文法の学習」です。

文法理解の前に、英語の単語、文章そのものを覚えなくてはなりません。ことばを覚えていくのに、音がわからなければ、至難の業です。英語の音に慣れていたら、どんなに楽だったろうにと思う高校生がたくさんいます。

また、使ったことがあるフレーズでしたら、あとは、それの組み立てを考えるだけでいいです。そんなデータベースを作れるのが、児童英語の世界です。たくさんの英語の場面に遭遇できます。

「動名詞構文」「不定詞構文」・・・なんて、高校生の分野ですが、多読教材の中で、普通に出てきて、なんとなくわかっているという経験をしている児童英語の生徒たちです。

高校英語と児童英語のかかわり(4){基礎力3と4}

3,4について、書かせてください。

3、 インプット可能な英文にたくさん接する機会を持つ

理解可能であることが、それを覚えていく第一です。しかし、赤ちゃんがことばを覚えるときに、「理解が可能だから覚えよう」としているでしょうか。

①音が聞き取れる ②意味のかたまりとしてのことばの区切りがわかる
③マネをすることができる ④どんな場面で使われているか理解することができる
⑤自分でも使ってみて、正しい場面で使えるように練習を重ねる ⑥言えるようになった言葉を少しずつ変えて、使える場面を増やしていく ⑦数えきれないくらいの回数、その言葉を使い、長期記憶にインプットしていく

という過程を経て、ことばを覚えていくと読んだことがあります。

児童英語の世界は、この私たちが、日本語を身に着けてきた過程が一番効果があります。

④で、初めて、内容について、考える余裕が生まれます。

英会話たいそうという教材では、まず、歌って踊ってということを繰り返していき、カードで、場面を想像し、教室で、スキットを重ねていくことで、「どんな場面で使用するか」を体験していきます。「どんな日本語を使うときに、使う英語か」ということは、最終段階で、理解の一部として、出てきますが、基本、「その英語の場面を体験する」という教材で、「数えきれないくらいの回数、その言葉を使う」ということを目的とし、体にしみこませていきます。

そうすると、教室で、「あっ」とわかる瞬間があるらしく、「使ってみたら、ぴったりきた」という場面を迎えます。そうなると、「使える英文」の一つとなります。しかし、「日本という英語を使っていない世界」の中では、使う場面を常に作っていく必要があります。

一つの教材は、一回、授業で使用したから終わりではなく、いろんなアプローチで、何回も登場していきます。「スパイラルに英語に接していく」という考えからです。

4、 英文のデータベースを大きくしておく

①聞ける英文、②マネできる英文、③聞いてわかる英文、④使える英文というふうに一つの英文にたいするレベルあがっていきます。

どの段階のレベルであっても、先で、「英語のしくみを理解するための基礎文」として登場したときに、「はじめてではない英文として、登場する」と、その段階で、④までに行く速度は、違います。

早く、④までいけたら、英語のしくみを理解するという力に生徒のエネルギーを注ぐことができます。

スピーチアドベンチャーは、発話力を鍛える教材ですが、英文のデータベースとしての大きな力も持っています。1から3まで、基礎文は、忘れないように、すべて、毎回、つながった形で、練習を重ねます。しかし、一番の魅力は、「発表力を鍛える」というところにあるのは、むろんのことです。

高校英語と児童英語のかかわり(3){基礎力1と2}

大事な基礎力7つのうち、1と2について。

1、 英語の音をキャッチできる耳を作っていく

どんなに難しい英単語であっても、基礎となる音から成り立っています。「フォニックス」の力は、読めるようになるルールのために学習するのではなく、「聞く力」を鍛える基礎力となっています。

また、ご存じのように、「書かれている英文」と「発話されている英文」とは、つながりなどが違っています。「音の文法」があります。「音の文法」力がなければ、実は、聞くことはできないのです。それは、基本英文を聞けるようになることで、身に着けることができます。

英語は、場面がついています。楽しいことは、楽しい調子で、悲しいことは悲しい調子で。そんな場面を聞き分け、自分のその感情を伝える英語で言えることが、聞く力を育てます。

聞く力と2の英語をまねできる力は、表裏のものと言われています。「言える音」が「聞ける音」となるということを、近年、特に言われています。

上記の力は、「ある程度の分量、2000時間の学習」が必要だと言われています。この時間を越すと、「消えない力」として残るのではないかと思います。また、「9~10歳以上まで、続けること」ということも言われています。

海外で暮らしていて、どんなにペラペラ、場合によっては、日本を話せないくらい英語を話していた子どもたちも、この年齢前に帰国すると、英語を忘れてしまうということは、よく聞かれる話です。

2、 英語の音をまねできる口を作っていく

「日本語を話すときに使う口の筋肉」と「英語を話すときに使う口の筋肉」は、違っています。「日本語と違う言語が世の中に存在している」という事実を、体験することは、「他者への理解」のステップの一つだとも思っています。

英語学習というと、「単語を覚える」「文法を覚える」ということだと思っている方が大半だと思いますが、「英語らしい音が出せる」ということは、それ以上に大切なことだと思います。

1と2は、「学習」というより「訓練」という世界です。また、「環境を与える」ということた一番効果がある指導法です。

高校英語と児童英語のかかわり(2){英語の基礎力は7つあります}

大学生、社会人の方も指導しています。みなさん、口をそろえて言うのは、
「聞ける耳があったときの力、話せる口があったときの力を持続する機会があったら、今、こんなに困らないのに」ということです。

つまり、
「児童英語の授業をきちんと続け、
中学生の時も音声インプットを欠かさず、
高校英語の教材も聞いたり読んだりすることを無視することもせずに、
英語学習を楽しく続けていたかった」
ということだと思います。

「必要な時になって初めて必要なことがわかる」というのは、人の常です。
私は、今、お預かりしている小学生、中学生、高校生の「先に待っているものが何か」を知る立場にあり、常に、そこを考えています

じゃ、小学生に、先で必要だからと「高校英語のリスニングをしっかりさせる」ことに、意味があるでしょうか。

「内容英文を先取り学習すること」で、本当の力は、ついているとは、決して思いません。

実は、一番大事な力は、「理解力相応な英語学習を展開するときに、それを身に着けていく基礎力を鍛えておく」ということが、本当の役に立つ力です。

1、 英語の音をキャッチできる耳を作っていく
2、 英語の音をまねできる口を作っていく
3、 インプット可能な英文にたくさん接する機会を持つ
4、 英文のデータベースを大きくしておく
5、 英語で発話することをいとわない態度を身に着けておく
6、 英語を英語のまま受け止める態度を身に着けておく
7、 自分のまわりでおこっていることに興味を持つ気持ちを育てる

保護者の方々に一番ご理解いただきたい7つのことです。

子どもたちにも、知っていてほしいですが、子どもたちは、現実の中でしか、生きられません。つまり、「今、楽しいこと」が一番大事なのです。だから、7つのことを身につけてもらうために、指導者が工夫していく必要があります。

高校英語と児童英語のかかわり(1){高校生は、リスニング力が必要です}

長年、様々な高校に在学している生徒の英語指導をしています。

あるレベル以上の進学校では、「読める、書ける」だけではなく、「聞ける」ということも重視します。「話せる」という点を学校授業で追いかけるのは、難しいですが、「センターにリスニングがある」という点で、聞く力が必要な生徒の比重が高い場合、「聞ける力」は、不可欠です。(志望大学により、センターでリスニングが必要な場合があります。)

学校では、突然、「高校英語レベルの英文を聞く課題」が与えられたりしますが、きちんとリスニング訓練を基礎から受けていない場合、「チンプンカンプンです」というのが、生徒たちの反応です。

「CDの速度に合わせて、一緒に読んでみようか」とさせてみても、「舌がまわりません。」という反応です。

大学生になったとき、次の段階へ進むために必要な英語の力は、上記を抜きに語ることはできません。

そして、就職の段階になったとき、英語を「聞いたり、話せたりする力」は、身を助けることは、言うまでもありません。

また、仕事をしていく上で、「たくさんの英文を早く読める力」が必要です。

実は、上記の「聞ける力」「言える力」が大きな助けとなって、英文を読めるようになっているという事実にも注目してほしいのです。