イギリス時代の話しです。
ある駐在日本人家庭で、すでに滞在が何年かに及び、小学校高学年になった息子さんが、英語が苦手なお母さんの通訳をしていました。
でも、お母さんは、
「お医者さんに行った時に、きちんと通訳してくれなくて、情けなかったのよ。
弟の症状を伝えて欲しかったのに、いつ熱が出て、鼻血も出たってぐらいのことが言えなくて。」
と話されました。
でも、小学校高学年の男の子の話題に「先生、うちの弟は、こうこう、こういう症状ですが、どうでしょうか?」ということは、無かったのでは?
もちろん、習得した英語を組み合わせてある程度の応用はしていけると思いますが、まったく出あったことの無い場面の英語は、知らなくて当たり前です。
お母さん、無理言ったら、だめですよね。
英語をぺらぺらしゃべりだしているように見えたとしても、インプットされていない場面の語彙は、わからないです。
さて、その会話に接する場面に遭遇しなくてもインプットを続けられる方法の1つに読書があります。
松香先生が話されているように、「自分で英語をインプットしていける方法」です。
そのためには、文字が読める必要があります。
しかし、文字が読めるという前に、「たくさんの音のインプット」が必要です。
そして、実は、「音を瞬時に分析する力」が読めることにもつながるのですが・・。
「音を聞いたらことばの意味がぱっとわかるということがあって、文字を見たときに、音がわかり意味につながるということ」は、
読むためのボトムアップの方法。
「今は、この話題の話しが続いてるからこのことばはこれかな?」とわからない言葉などを推察して読める力は、
トップダウンの方法。
どちらもの力も必要です。
この音の力を鍛えるのに最適なのが児童英語の年齢なのではないでしょうか。
ボトムアップとトップダウンの力、どちらも必要です。
自分でインプットできる力を最終的には目指したいです。