高校英語と児童英語のかかわり(3){基礎力1と2}

大事な基礎力7つのうち、1と2について。

1、 英語の音をキャッチできる耳を作っていく

どんなに難しい英単語であっても、基礎となる音から成り立っています。「フォニックス」の力は、読めるようになるルールのために学習するのではなく、「聞く力」を鍛える基礎力となっています。

また、ご存じのように、「書かれている英文」と「発話されている英文」とは、つながりなどが違っています。「音の文法」があります。「音の文法」力がなければ、実は、聞くことはできないのです。それは、基本英文を聞けるようになることで、身に着けることができます。

英語は、場面がついています。楽しいことは、楽しい調子で、悲しいことは悲しい調子で。そんな場面を聞き分け、自分のその感情を伝える英語で言えることが、聞く力を育てます。

聞く力と2の英語をまねできる力は、表裏のものと言われています。「言える音」が「聞ける音」となるということを、近年、特に言われています。

上記の力は、「ある程度の分量、2000時間の学習」が必要だと言われています。この時間を越すと、「消えない力」として残るのではないかと思います。また、「9~10歳以上まで、続けること」ということも言われています。

海外で暮らしていて、どんなにペラペラ、場合によっては、日本を話せないくらい英語を話していた子どもたちも、この年齢前に帰国すると、英語を忘れてしまうということは、よく聞かれる話です。

2、 英語の音をまねできる口を作っていく

「日本語を話すときに使う口の筋肉」と「英語を話すときに使う口の筋肉」は、違っています。「日本語と違う言語が世の中に存在している」という事実を、体験することは、「他者への理解」のステップの一つだとも思っています。

英語学習というと、「単語を覚える」「文法を覚える」ということだと思っている方が大半だと思いますが、「英語らしい音が出せる」ということは、それ以上に大切なことだと思います。

1と2は、「学習」というより「訓練」という世界です。また、「環境を与える」ということた一番効果がある指導法です。