「ドキドキ、どんなことをするんだろうという不安と期待」を持ったママたちと、「よくわからないけど来ました」という2歳児さんが、集いました。年少さんクラスも、自由人が多いですが、もっと自由な「我が道を行く」生徒さん達。思いがけない行動に、「おお、そうくるか」という楽しさであふれていました。
親子教室の話を英語教育に関係が無い方にお話しすると、「日本語もできないのに、そんなことして、何になるのですか?」または、「日本語習得の邪魔になる」と、やはり、思われる方が多いです。
皆さんの英語教育は、中学1年生の時の体験からです。「アルファベットを習得して、単語を覚え・・・」というイメージですよね。また、英会話といっても、たくさん会話文を覚えさすみたいなことからの発想が一般的です。
でも、「今、英語は読めても、聞けなくて困っていませんか」とお尋ねすると、いっぺんに「ああそうですね、聞けるようになるには、小さい時からですよね。」と、すぐに理解される方もいらっしゃいます。
第二言語習得において、特に幼児期は、母語習得の過程に似た部分が多いと研究者は、仮定しています。私自身、教えていて、とても納得することがあります。
ママたちと、楽しく英語遊びをすることが、次につながると思います。そんな仲間との出会いに感謝しています。
月別アーカイブ: 2013年5月
間違いを恐れる気持ち
現在、何人かの大学生にも、英語を指導しています。その中で、外国語専門大学で、コミュニケーション英語を学び、ネイテイブ講師のもと、どんどん英語でプレゼンをしなくてはいけたに授業をとっている生徒がいます。
彼女は、私とは、かなり、流暢に話してくれていますが、授業で、プレゼンとなると、やはり、なかなか思うようにできないと言っています。その理由として
1、間違いを恐れる
2、発表に慣れていない
3、恥ずかしい
という理由が挙げられると分析してくれました。
うちの子どもたちは、発表教育を英国、また、ドイツやスエーデンのインターナショナルスクールで受けてきましたので、今、仕事をする上で、日本語でも英語でも、プレゼンに困ることはないようです。
やはり、経験が人を作る部分があるのでは?と思っています。
「恥ずかしい」という気持ちを乗り越える経験
奈良県内mpiスクールで、7月7日、王寺町で、絵本コンテストを開催します。当教室でも、出演に向け、練習をしていますが、絵本学習は、カリキュラムの一環であり、特別なことをしているわけではなく、絵本コンテスト出場が無くても、同じゴールを目指して、練習します。しかし、今回は、実際に発表する場所があり、大変いい経験となると期待しています。
さて、日本人が英語を話せない理由の一つに、「恥をかきたくない」という強い気持ちが邪魔をしていると言われています。今回の絵本コンテストにしても、出場を告げたとき、当教室全体で、3人だけ、「出ても、恥をかくから、出たくない」と発言しました。
しかし、その生徒たちも、今では、練習を楽しみ、たぶん、とっても怖いだろうけど、怖さを克服しようと、友達力も借りながら、頑張っています。
絵本コンテスト出場で、生徒たちは、たくさんのことを体験してくれると期待していますが、「友達のいいところをみつけ、応援する経験」と「自分のいいところを認める経験」を、本当に期待しています。
「間違えたってどうってことない」としっかり思っていけるには、「他者を認めること」も、大事と思っています。「あんな程度でよく出るな」なんという風潮があっては、自分を大事にできません。そんな生徒にはなってほしくありません。
また、「あんなので、恥ずかしくないの?」みたいな声が聞こえたとしても、「きっと、自分ができないから、うらやましくて言ってるんだな」と、自分を大事にしてくれうと嬉しいです。
もちろん、mpi英語スクールに在籍している生徒に、上記のような意地悪な気持ちがある生徒がいるとは、ぜったいに思っていません。
世界がつながっていると体験してほしい
昔の話になります。10年ぐらい前に中学1年生のクラスを教えていた時です。私の自宅ではなく、知り合いに頼まれて、外で教えていた時です。小学生クラスも持たせてもらっていたので、ほとんどは、小学生クラスからの持ち上がりでしたが、中に、中学生から入った生徒がいました。
音読をしていると、みんなが、英語らしい発音で読むと、その生徒は、大きな声で笑いました。きっと、英語らしい発音の生徒が学校にいると、皆でそれに注目し、変だよねと笑う習慣があったのだと思います。
他の生徒は、誰も笑わないで、たんたんと音読を続けました。そして、長い間、その生徒は残念ながら、なかなか英語らしい音で読むことは、できないままでした。
今は、そんな生徒を見ることはなくなりました。
日本の中だけで英語を学ぶと、「世界につながっていない英語があたりまえ」になっていた時代です。
皆が、複雑な英語を使う仕事につくとは、限らないとは思います。でも、外の世界には、いろんな自分たちの持っている文化と違うものがあって、当たり前という体験を小さい時からしてくれるきっかけに、英語に触れるということは、なっているのではと思います。
皆の前で、発表するという文化も日本の中には、なかなか根付いていないかもしれません。
「間違えたら恥をかく。しっかりできるりっぱな人だけが、前で発表する。そうでなければ、ばかにされる」という文化が、日本の常識かなと。
そこからどれぐらい出ていけるかということが、「これから求められる日本人」だと思っています。
発表するということも、「世界につながる」ということだと思います。
mpi教材の勉強会しています
全国の各地域で、mpi教材を教えるための情報交換のmpi研究会をしています。関西では、大阪、京都、滋賀で、研究会があります。大阪の会場は、大阪市立生涯学習センター(駅前第二ビル)です。
6月は、第3金曜日10時から集まります。7月、8月は、ありません。mpiメソッドを知りたい、教材について、知りたいと思っている仲間のあつまりです。
その他、パートナー講師(mpiEnglish school主催者)による、本格的な、深い研究をしている勉強会があります。奈良パートナー講師勉強会では、奈良在住の講師のみならず、大阪、京都からも講師が参加し、教え方の研鑽を積んでいます。
未来からの留学生である子どもたちを育てるために、仲間どうし助け合っています。そして、絵本コンテストや、フェステイバルを主宰し、発表教育を実践する場所を提供できています。
7月7日に奈良県パートナー講師で、絵本コンテストを行います
mpiカリキュラムの絵本の仕上げは、発表教育です。教室で、発表する練習を重ねるだけではなく、コンテストという形を目指すことは、とても、大きな意味があると思います。
英語を話す場面というのは、「自分の思いを伝える」という最後の目標があります。つまり、トフル試験では、「スピーチ」部門にあたります。また、大人になった時、「英語でプレゼンする」という場面があります。
「その時に、練習したらいいのよ」と、言う方もいるとは思いますが、その気持ちが育っていない場合、その場面に行くことがありません。
英語で、自分の思いを伝える場面へは、とても大きなハードルを越えなければたどりつきません。
うちの息子は、インターナショナルスクールで、生徒会役員をしていて、毎週の生徒集会で司会をしていました。英語でプレゼンをする訓練は、イギリスの学校で養われたと思っています。小さいときから、舞台で発表するという機会をたくさん、与えられてきました。
イギリスの学校では、「発表教育」がさかんで、授業は、「自分で手を挙げて発表する」ことが、当たり前の世界でした。
そうやって、小さいときから養われた力があるから、その先があるのかなと思っています。
そんな場所を奈良県でも作りたくて、みんなで、頑張っています。当日は、審査員をお招きします。
生徒募集で教えられること
英語を始めた年齢が何歳であれ、音声をたくさんインプットする時間が必要です。「会話を楽しめたり」「文字に興味を持ったり」の年齢になった時に、たっぷりと音声に触れてきた生徒は、基礎力があります。
mpiカリキュラムが幼児さんから用意されているのは、そのためと理解しています。
しかし、「気持ちのある生徒」の場合、何歳であっても、「音声時期」を大事にしてくれています。4年生というと、上記の時期にあたり、音声学習のほかにたくさんしてほしいことがあります。そのため、「英語未経験の場合は、3年生まで」としたことがありました。
しかし、「頑張って学習したい」という4年生が体験授業を受けてくれました。その時に教えられました。こちらで、年齢を制限することはいけないことだと。
4年生以上であっても、気持ちのある生徒と保護者とは、ともに歩んでいけると思いました。新しいクラスが明日から始まります。レベルM、途中入会者のクラスです。どんなふうに発展していくか、楽しみにしています。
英語学習は、年齢で分けるものではなく、英語経験で、できることが違います。募集に応じて、体験授業を受けてくれている生徒たちに、日々、教えられています。
トフル試験が重要視されています
連休中の新聞で、「官僚試験にトフル採用」と大きく報じられていました。トフル試験で、必要なのは、①「長文を読む力」②「長文を聞く力」③「英文をきちんと組み立てて、話せる力」④「英文をきちんと組み立てて書く力」です。
mpiカリキュラムでお手伝いできることを、整理してみたいです。
①については、とにかくたくさん読んできたという「英語に慣れている力」も必要になります。語彙力も必要ですが、それも「単語帳で覚えてきた」力ではなく、「たくさん読んできた」力で、理解できる語彙でなければ、役に立ちません。また、「わからない英語があっても、全体でわかる」力が必要です。mpiの多読教育では、まず、「知らない単語でも音声化できる力」と養い、「音声化すれば、理解できる語彙」を増やし、「わかる語彙から内容を推察できる力」を養っています。文法力については、そうやってデータベースを増やしたあと、それを整理する時間を作っています。
②については、ひたすら聞ける耳を鍛えるためにスパイラルに授業を構成しています。
③については、スピーチアドベンチャーシリーズから、スピーチナビゲーターシリーズへつながり、大学生のトフル受験でも、スピーチナビゲーター2,3は、有効な教材です。
④については、③で、ちゃんと英文構成法にのっとったスピーチができる力が、とても生きてきます。
トフル受験の力は、ある時、思い立ったらつく力ではありません。ひたすら「書いて書いて書きまくれ」という方法の授業しか受けてこなかった場合、困ることがあります。「和訳すれば、すべて解決」という高校の先生がいるようですが・・・・。
私自身、幼稚園生から大学生まで、少人数クラスしかありませんが、お預かりしています。トフル受験を視野に入れて、幼稚園生を見ています。なが~~い道のりです。