子どもの力を信じて

4月から、どのクラスも問題が出てきた時には、仕掛けを作ってきました。

それは、次へのジャンプのしかけで、持っている能力をグワット出していきます。

発表力については、なかなか大変で、7月31日の教室発表会は、次へのステップで、発表経験です。

ステージで、笑顔で、表情よく、通る声で英語をいうのは、とてもむつかしいです。

「そんなこと、大人になったらできるから」という方も多いと思いますが、 発表力が身についた大人が多い国は、幼稚園から発表機会があります。

「日本語でできていたらいいから」という場合、やはり、母語でないことばでするのは、とっても大変です。

また、英語を書くことについても、できないと思っていたことができるようになる自分を知ってほしいです。努力をしないとここは、書けません。 時間が必要。

ちゃんと練習してくる生徒としてこない生徒では差がでます。 できてくる生徒に刺激を受けて、ちょっとサポっていた生徒も頑張ってきます。

そんな生徒たちを見ると、本当に、「チャンスを与えたら伸びるんだ」とうれしくなります。

書くことについて

今、2年生、3年生には、昨年度練習したフォニックスルールの復習チェックを行っています。 昨年、「英語を書くなんて、無理」と苦手感覚満載だった生徒も、きれいに書けるようになっていて、2年生は、50分授業、3年生は、1時間授業、あっというまに終わって、子どもたちの集中力の高さに喜んでいます。

膨大な回数、歌ったり、言ったりした音の組み合わせを、読んで読んで読みまくってきました。アルファベットが書けることと合体しています。

今の1年生、先週から、アルファベットを教室で書く練習を始めました。 1年生になってすぐから、書く準備としての練習を宿題にしていて。 年長さんクラスで、アルファベッドドリルでの宿題もあったのですが、きちんとできている生徒とまだまだの生徒との差があります。

先週からこの4週間、「イギリスの小学校でアルファベッドを急に書かされている」という帰国子女体験をしてもらいたいと宿題を出しています。 日本にいて英語を書いていく場合、ぽつぽつでは、手も慣れません。 ひらがなや漢字を覚えるように、毎日、練習し、短期間でおおざっぱにマスターしてもらい、夏休みは、どんどん本を読ませ、ノートにことばを書かせ、しゅっと英語世界にはいってもらいたいです。

「1年生になったのにどうして書くことが無いの?」と不安になっていた保護者もいると思いますが、まずは、「英語の音が出せること」、「人と話せる英語の経験」を優先しました。

1年生、今、とっても楽しそうに書いています。ここで、書くことが苦手な生徒も出てくると思いますが、他の生徒より繰り替えさえすればできるようになる生徒は、頑張ってもらい、努力してもなかなかマスターできない場合は、来年の今ごろに期待していいと思っています。

自分のペースで目標に達する練習です。 1年生には、まだ、早いとお感じの保護者もいらっしゃるかもですが、イギリスの私立小学校では、「自覚を持って学習に取り組む年齢」とみなされいていて、その練習をしていきます。

経験したり、練習したりしないと急には、できないですから。

繰り返しています

イギリスでは、私立は、4歳から小学校というくくりで、公立は、5歳から小学校です。 文字を書くことをスタートさせていました。

日本で英語を練習している生徒たちのプレフォニックスの時代が、 とっても大事になっていますが、小学生になったら、英語を書く力も準備できていると思います。

あるママが、「アルファベットを覚えるなんて中学生まで無理ですよね」と言っていましたが、私たちが受けてきた教育の範囲で考えるとそうですが。

文字を読めるということは、自分で英語をインプットしていく力です。でも、この文字が読めるという力は、まず、文字を音声化できる力です。音声化したときに、どんな意味がわかる前提が無いと本当に読んだとは言えないのですが、、どんどん音声化していく訓練をしていくこともあります。

同時に知っていることばも増やしますが、、また、物語を音声化していったときに、知っていることばと絵で、ことばの意味を推察していく力が、読める力を育てます。

なぜ、イギリスの子どもたちがアルファベットを覚えるのか。 膨大な繰り返しをしているからだと思います。ましてや、日本に住んでいて、まわりに英語があふれていません。

中学からの英語教育のように、「一回学んだら書けて当たり前」ではありません。

そして、上記のいろんな訓練を経て、自分で読めるようになっていくと思っています。

その第一歩、幼児クラスからの生徒は、「アルファベットを書けて当たり前!」と 宿題を出していきます。 この関門で、文字習得が苦手な生徒は、泣いてきましたが、2年生で泣いている生徒は、いません。

少し背中を押される経験もいいかもです。

 

 

フォニックスルールと自分に自信を持つことの関係??

フォニックスルールの中で、特に、サイレントEのルールは、音を作るには、かなり時間をかけて練習をする必要がありますが、一つ一つの練習の時に、

「そうか、こうなっているのね」とポイントを理解してできるようになる生徒と

「とりあえず、これは、こんな読み方なんだ」と、ポイントを無視して、「できること」だけを重視し、ポイントをみつけようとしない生徒がいます。

ポイントを理解できる生徒とできない生徒がいる場合、ポイントを理解できる生徒は、さらさら読めていけます。 クラスで自分だけできないと、とっても悲しいですから、「とりあえず、その場を乗り越える」という工夫をしていきます。まる覚えであっても、口の形の練習、音のデータベースの構築になります。 

たぶん、5年生以上では、理解できる仕組みかなと見ていますが、小学1年生でわかる生徒もいます。 中学生でも理解できない場合は、多いです。 高校生、このルールを知らないで、大学受験を迎える進学校の生徒もいます。 センターの発音問題は、このルールがわかっていないとできないのですが。

このルールについては、これだけ、生徒の力の差がでますが、 そこを「自分でなんとか努力する、自分が努力したら、自分をほめる」という気持ち育てにしてもらったらいいなと思っています。

自分を褒めるのは、なかなか難しいことです。  

 

5年生以上には、学ぶ姿勢も自覚してほしいです。

今、レベル5以上は、フォニックスルールを復習中です。 復習してくることを宿題としています。「学習していた時は、わかっていた」、「読むときは、なんとなくできていた」、そういうルールでも、不確かな理解で進んでいる場合があります。 不確かな理解で過ごしてきていると、今回、ポンと復習してきてと宿題になったら、困ることがあります。

今回の宿題は、「してくる目標を自分で理解し、自宅でなんとか自分で頑張り、その成果を教室で発表していく」というサイクル強化の練習にもしたいこともあります。

5年生になったら、少しずつ、そういう姿勢もつけてほしいです。 もちろん、1年生のころから、これができている生徒もいますが、「なんとなく教室に来ていたら、なんとなく終わる」という雰囲気のまま、続けている場合があります。

説明のメールを保護者の方に出しました。 以下が、抜粋です。

「なんとか自分で工夫する機会にしたいです。一生懸命しても、できないことはあります。
わからないこともあると思います。わからないことは、教室で聞く習慣をつけて欲しいです。頑張ってできなかったら、そう言ってくれたらいいです。時間をかけたらいいだけです。

100点でなくていいです。50点なら、次は60点、少しずつできるようになってもかまいません。自分が誇れるほど練習して、できなかったら、堂々としていていいのです。得意不得意があります。他のメンバーがすぐに覚えられても、覚えるのに2倍の時間が必要なら、2倍練習するだけです。

大事なことは、わからないことをわかったつもりや、わかったふりですまさないことです。教室で質問をしてくれたらいいです。教室に入る前は日本語でいいです。困ったことがあったら、自分なりになんとかする体験にもなるかもです。

 自立した学習者になってもらうのも、教室の目標です。すぐには、なれないですが、少しずつ、

「すべき目標のために自分でなんとか努力する」、
「できなかったら、どうしてか考える」、
「頑張ったなら、頑張った自分に自信を持ち、堂々としている」

という体験を重ねてくれたら嬉しいです。

子どもたちの力を信じています。」