小学校3年生の後半から、そろそろ思春期です。

小学校3年生ぐらいから、そろそろ自立の時を迎え、子どもたちは、イライラすることが増えていくようです。 「わかっている、ほっといて」という言動も出てくると思います。

そうなったら、「成長してきたんだ」と喜んでください。英語学習も、自分でコントロールする時期ですので、ご家庭では、見守る姿勢でお願いします。また、今まで以上に些細なことで怒り出すこともあるようです。

これは、思春期の脳の働きによるものだそうです。そして、この時期は、爆発的にいろんなことが覚えていける時期と一致するそうです。幼児さん、特に年中さんは、目の前のものを覚えるのが得意ですが、継続しないとすぐに忘れていきます。思春期にしっかり覚えたものは、長く覚えていられるそうです。

仲間がいることでいろんなことが緩和されているのもあるようです。

3年生のクラス、イライラを抱えて教室に来て様子がおかしい生徒もいますが、友達の発言に大笑い、クラスが終わったあと、すっきりした顔で帰ることもあります。小さなクラスには、緊張しないでいい癒しの場になることもあるようです。

6年生になると、いったん、この大波は、落ち着く気がします。中学生になるともっと大きい波が来るのだと思いますが。

反抗期が来たら、「成長してよかった」と思ったらいいようです。生徒によりますが、その波が大きい場合、こちらの指導も合わせています。

継続は、本当に大変です。

学校の勉強のための塾であったら、続けなければ成績が落ちるという続ける理由があるかもですが、英語については、「学校の勉強で大変」、「他のお稽古ごとの練習の時間をたくさんとりたい」、「もう、ここまできたらいい」と区切りにすることも多いと思います。

当教室では、他のお稽古や塾の時間と被ってしまい、続けたいけど難しいというケースがほとんどで、時間に都合がいいクラスを用意できず、申し訳ない、残念なことがほとんどですが、今まで経験してくれたことをステップに羽ばたいていくと応援しています。

自分の都合にあった曜日のmpi教室をみつけてくれることもあり、とっても嬉しく思っています。現在、学園前には、4つの教室があり、それぞれの教室は、独自の指導法で頑張っています。奈良の北地区では、この4つを含み、8つの教室もあります。そんなmpi教室と連携し、mpi生徒たちとしてみんなが継続してくれることは、ありがたいことです。発表会で顔を合わせるので、とてもうれしいです。

ママたちも送迎、本当に大変です。兄弟がいれば、何回もいろんなところに送迎する毎日。本当にお疲れ様と思っています。

その中で、ママたちは、「子どもたちが続けたいと思っている」理由があれば、頑張ってくれています。 でも、「わからない、できないことがあるから行きたくない」と言われたら、なかなか送迎の力も入らないと思います。

3年生ぐらいから特にアカデミックな分野であるフォニックス学習が入り、できないことも出てきます。書くことも増え、「英語で一週間に1回遊んでいたらいいだけじゃないの」という気持ちの生徒にとっては、「えー、勉強、嫌だよ」となると思います。

また、反対に書くことが大好きで、「どんどん書きたい」という生徒や、フォニックスルールでたくさん読めるようになって楽しいという生徒もいます。

フォニックス学習は、嫌だけど、英会話たいそう大好き、スキット大好き、面白いとステージタイムを楽しむ生徒もいます。

得意不得意分野があって当然です。英語は、言葉ですから。当教室では、得意分野をおおいに伸ばし、できないことについては、少しずつでいいと考えています。 「みんなができるのに自分だけできないから辞めたい」ということも言い出すと思います。

全部できないわけではなく、一部分ができないだけですが、「すべてできないと悔しい」という頑張り屋さんもいます。

ここがいい勉強の機会です。人間、全て人と同じであったり、人より優れていることはできないです。 そこを認め、「できなくたって、また、頑張ればいいよね」という大切な気持ちを育ててほしいです。

小さなクラスで自分だけできないと本当に悲しい生徒もいます。でも、できないことがあるのは、人生で当たり前です。堂々としていたらいいと思います。人の評価より、自分で自分を認めることがとても大事です。

「私は、これは不得意だけど、ここはできるよ」と胸をはってほしいです。こういう経験は、学校のクラスでは、なかなかできないと思います。ママたちも学校も「学校の成績を伸ばす努力をする子どもに育てたい」という目標があるのでは。

英語は、ことばです。いろんな分野でできています。文科省の指導要領では、五つの分野でと想定しています。ですから、例えば「コミュニケーションができる」という分野については、これは、勇気と練習があれば、だれにでもできる分野です。これが得意であれば、まず、そこを誇れたらいいと思います。

こつこつ練習する自分はえらい、表現力が素晴らしい自分はえらい、だれにでも挨拶ができる自分はえらいと思っていたらいいと考えています。

たくさん単語を知っているより、「新しい友達と仲良くできる力」が絶対に英語力を伸ばしていきます。これも実は、経験が必要です。

英語を継続するには、「できないことがあっても平気、自分のいいところを伸ばせばいい」とガーンと思えるかどうかだと考えています。

「人と楽しくお話ができ、自分のいいところを認め、他者のいいところに学ぶ」、これが本当のコミュニケーション能力だと考えています。

何も経験しないで、この気持ちに到達することはできないです。保護者の方も、「できないことがあって苦しむ姿は見たくない」というお気持ちもあると思いますが、お子様のいいところを励まし、「ここが嫌だ」と言ったら、「そうなんだ、ここが嫌なのね」と受け止めてください。たぶん、何かアドバイスするより、受け止めてあげることが大事だと思います。子どもたちもわかっていて、実は、乗り越えようとして言ってることが多いです。

 

 

 

英語を話すには勇気が必要です。

夫の海外赴任に伴い、ドイツ、ハンブルグのインターナショナルスクールに、息子は、中学3年生から高校卒業までいた時の経験談があります。息子は、小学校時代にもイギリスの滞在していたので、長いブランクはありましたが、英語での生活を楽しめることができました。

そのインターナショナルスクールには、英語で生活した経験が無くて、中学生になってから、高校生になってから日本からやってくる生徒が多かったです。自分から留学したいと来ているわけではないので、子どもたちの中には、「英語なんて嫌だ。日本語で生活したい。」という日本人としか話さないというケースも多く見られました。 授業で発言もせず、卒業の時に担任の先生が、「〇〇の英語は、一度も聞いたことが無い」という生徒もいました。また、日本人グループにいないと意地悪されるケースもありました。

そんな中、英語を話していくのは、とても勇気がいります。英語話者のクラスメートもとてもむつかしい年齢、たどたどしい英語を話す友人は持ちたくないという厳しい時期です。

その語学の壁を乗り越えることは、とても大変なことですが、乗り越えた生徒たちには、一生の宝物になる英語力が身についていきました。残念ながら、ずっと日本人グループにいた生徒たちは、海外生活を経ていながら、その時期には、なかなか英語が身につかなかったようですが、その悔しさがあって、その後の人生では、その経験を生かしていくようでした。

日本で、日本人のクラスで、英語をきちんと大きな声で話し、発表会のステージで英語で発表する経験は、そんな「本当の異文化社会」に入った時に英語を使うための第一歩です。

しかし、生徒にも生徒の事情があります。「英語なんて話さなくてもこまらない」という環境の中で、上記のことをしていくのも勇気が必要です。勇気も経験が助けると思います。英語学習が成功するかどうかは、この「勇気が持てるかどうか」だと思っています。

コミュニケーションのためのフレーズを身に着けるには。

いくら、コミュニケーションしなさいと言われても、その英語フレーズを「通じる英語でパッと言える力」が必要です。それには、ステップバイステップでのインプット量が重要です。また、ここで「何かを身に着けるため自分で工夫する」という自立した学習態度がとても必要になっています。

余談ですが、大学受験生を長く指導していましたが、「先生、次はどれをすればいいですか」と待ちの生徒は、伸びていきません。目標と練習方法を示したら、「自分から工夫してその目標をこなそうとし、その練習方法を試してみる」という生徒は、どんどん伸びていきました。また、コミュニケーション能力のある生徒は、「こうしたけど、うまくいきませんでした。こうが良かったでしょうか」など、学習方法についてたくさん対話できていました。そういう生徒もどんどん伸びていきました。

大学受験だけではなく、仕事をする力というのは、そういうことではないでしょうか。英語を身に着ける力も、それが必要で、また、「英語学習を通して鍛えられる大きな力」です。自分でなんとかしていく以外に結果は出てきません。

 

 

英語でコミュニケーションができるということ

英語でコミュニケーションができるようになるには、どうしたらいいのでしょうか。以前にもブログで書いていますが、「単語を知っていて、文法知識があればいい」という英語育目標ではありませんので「単語帳」で単語をひたすら暗記し、「文法」を覚え、「受験用問題集」をたくさんこなすことが英語学習とひたすら信じてきた世代は、途方にくれると思います。

「英語を使って実際に会話する」ということ以外に方法はありません。でも、「会話」とは? となります。実は、会話には目標があります。 買い物をするための英語、ホテルを予約するための英語などなど、場面に応じた英会話があります。

また、文科省のコミュニケーション例にもあるように、「気持ちを伝える」「事実を伝える」「考えを伝える」という目標もあります。 そのためのフレーズを会得し、実際に使うということで、コミュニケーションができるようになります。

しかし、「コミュニケーションする態度」が無ければ、すべては宝の持ち腐れです。日本語であっても、幼児は、まず、家族とコミュニケーションがとれるようになり、次に他者とコミュニケーションできるようになります。

「ママと一緒なら、あいさつができる」ー>「ママがいなくても挨拶ができる」ー>「友達に自分から話しかけることができる」->「初めて会った友達に挨拶が自分からできる」->「クラスメートの前で話ができる」->「たくさんの人の前で話ができる」

という段階を経ていきますが、どれ一つとっても「その経験を積まなければ」できないことです。時期が来れば誰でもできる、性格の問題という方も多いですが、環境が大きく関係します。たくさん経験をさせることが大事と思っています。

英語でのコミュニケーションですが、「日本語でできるなら英語でもできる」と言う方も多いですが、もちろん日本語でできないことを英語ですることは難しいですが、「日本語でできても英語でする経験が必要」です。 それは、母語と外国語には、大きな違いがあるからです。

当教室では、その経験をたくさん積むステップを作っています。

もう一つ大事なことは、「通じる英語」であることです。日本語のリズムと英語のリズムが違います。日本語は、基本、書かれているとおりに発話していきますが、英語は、音の強弱、速さの違いがあります。ぶつ切りで、一つ一つの単語を発話しているわけではありません。また、特に「母音」の口の形が違います。日本語と違い、大きく動かす必要があります。

日本語英語でまくしたて、通じない英語を身に着けないようにしてほしいです。

文部科学省のホームページから「グローバル化に対応した英語教育改革五つの提言」

文科省のHPで{今後の英語教育の改善・充実方策について 報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~}というサイトを読みました。2020年に向けて、どのような目標で進んでいるかを示していました。その中の「必要な改革」の項目で、小学校、中学校、高等学校、全てにおいてコミュニケション能力が重視さてています。「コミュニケーション能力の素地を養い(小学校)、コミュニケーション能力の基礎を養い(中学校)、コミュニケーション能力を高める(高等学校)」の流れが明記されています。

また、「小学校のおける評価の取り扱い」の項目で、

● 小学校中学年においては、・・・・「積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成に重点を置いて・・・」との記述があります。

● 小学校高学年での評価に当たっては、外国語学習の初期段階であることを踏まえ、語彙や文法等の知識の量ではなく、パフォーマンス評価等を通して、

○ 言語や文化に関する気づき、○ コミュニケーションへの関心・意欲  ○ 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度 ○ 「聞くこと」、「話すこと」などの技能、を評価することも考えられる。

と表記されています。

また、コミュニケーションの働きの例として~~相手との関係を円滑にする。 気持ちを伝える。 事実を伝える。考えや意図を伝える。相手の行動を促す。~~という例が示されています。まさに、英会話たいそう、もっと英会話たいそう教材の目的に一致していっています。そして、小学校では、5領域という考え方を取り入れるとのこと:「聞く」「話す」「読む」「書く」「コミュニケーション」

{単語を知っていて、文法を知っていて、文法問題が解ける}という英語の知識をたくさん覚えることが英語力ではないと伝えています。

なお、上記は、私個人の見解で抜粋したものですので、興味のある方は、文科省のホームページで検索し、実際の文をお読みください。