英語クラブはレッスンではないので、私も生徒になって、舵取りをNealさんにお任せしました。
「何か得意なことを簡単な英語で教えてください」とお願いしました。
Nealさんが選んだのは「Yoga(ヨガ)」と「Meditation(瞑想めいそう)」でした。
先ずは簡単なヨガ。胸の前で手を合わせて下に少し下げて、天井まで手を伸ばしたり、つま先まで前に倒したり、半分だけ上に戻って、また下まで下がり、また半分上、そして天井まで。少し違っているかもしれませんが、ゆっくり呼吸しながらこんな感じの動きをゆっくり繰り返しました。
参加したKYとNIが、クラスに戻ってインストラクターになれるぐらい覚えていたので、きっと広めてくれるでしょう。
それから、静かに目を閉じて、しばらく回りから聞こえてくる音に耳をすませました。目を開けてから、どんな音が聞こえたのか報告し合いました。
鳥の鳴き声、空気清浄器の音、エアコンの音、車の音(?)、私が鼻をこする音、洋服のかすれる音、いろんな音が聞こえたようです。
胸とお腹に手を当てて自然に深く呼吸をして手でそれを感じる、というようなこともしました。
Nealさんは大学院を出てからシリコンバレーでコンピューター関係のお仕事をしていましたが、
サイコセラピスト(psycotherapist: 心理療法士)になるためにまた学校に戻ります。
学校に戻る前に世界、特にアジアを旅行しています。
その旅行の前にサンフランシスコにある曹洞宗(そうとうしゅう)の禅センターで6か月修行をされたそうです。
その時の経験を話してくださいました。
毎朝、4時半に起きて5時から修行をするそうです。
先ず40分座禅をして、10メートルを10分かけてゆっくりゆっくり歩き、また40分座禅、10メートルを歩く、これを何回か繰り返してから、お経を読んだりするそうです。
「さあ、今から、少しやってみるよ」
KYが「私死んじゃう(I die.と言っていた)」
「40分はしないけど20秒だけやってみよう」
禅センターではみな壁に向かって半分ほど目を開けて、見るとはなく見るという感じで、少し下を向いているそうです。
20秒と言ったけど、実際には40秒もできたんだよとタイマーを見せてくれました。
今日参加した2名は対照的な2人です。同じ学年ですが、今までことばの広場で一緒のクラスになったことはありません。
KYはひとなつっこいし、小さいころから外国人に慣れていることもあって、
外国人でもだれでも大歓迎の気持ちを全身全霊で表します。
また常に活動的で創造的で何かおもしろいことを考え探しているとても愉快な子ですが、
しかし裏を返せばクラスで落ち着きがなく、なかなか静かに集中できないところが難点でもあります。
Nealさんが教えてくれたYogaとMeditationが、落ち着いて学習すべき時に効果があることを期待しています。
NIは静かにじっと耳をすましている(逆にクラスでは隣の子との無駄話も多いのですが)ので
Nealさんのことばをよく聴き取っているし意味の推測もいいです。
しかし、クラスに外国からのゲストがあると言うと我先に「いやや、いやや~!」と拒否感を示します。
でも、質問されれば答えられるのです。
先週のクラスでは、Nealさんから「簡単に答えられるのに、どうしてそんなに怖がるの?」と聞かれたほどです。
恥ずかしがって何も言わないことは、時に、相手の人を傷つけてしまうかもしれません。
「私のことを嫌いなのかな?」と。
そんなNIが今日は心から楽しんでいました。
別れ際、KYが「ありがとう」と「また来てください」の気持ちを込めてNealさんをハグしました。
そして、NIを引っ張ってきてNIもやれと促すのです(これが彼女のいいところです)。
今までだったら「いやや~!」と絶対しません。
でも恥ずかしそうでしたが、したのです。
そして、もう一度 “Thank you!” と言いながら、二度目は極く自然に明らかに自分の意思でしたのです。
とても大きな変化でした。
例え、また少し逆戻りしたとしても、こうやって少しずつ変わっていったらいいなぁと思います。
NIの差し入れの美味しい和菓子を食べ終わると、仕事帰りのKenさんもNealさんにお別れを言いに来て参加しました。
KYのパパもお迎えにみえてNealさんとお話しして、最後を参加してくださいました。
とても、有意義なセッションでした。
Nealさん、ありがとうございました。