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2017年に前著を刊行し、教育学部を持つ大学の指定図書として広く採用され、また現役の小学校教員に支持され発行部数は約3万部に及びました。この度、2020年に文科省から提示された小学校英語教育における学習評価やその他の最新情報を全面的に反映させた「小学校英語 はじめる教科書 改訂版」を2021年8月25日に発売いたします。
「小学校英語 はじめる教科書 改訂版 外国語科・外国語活動指導者養成のために -コア・カリキュラムに沿って-」は、小・中学校で30年以上の指導経験をもつ小川隆夫氏と教員研修に長年携わってきた東仁美氏が再びタッグを組み執筆。監修に今回も上智大学名誉教授 吉田研作氏を迎えた本書は、両著者がこれまでの聖学院大学での指導の経験を生かし、外国語活動と外国語科の魅力を平易な表現を使って指導法や教材活用法を通し紹介しています。大学の授業で活用しやすいように15章立てになっていて、J-SHINEの定める共通カリキュラムにも完全対応しています。
第一部「外国語の指導法」および第二部「外国語に関する専門的事項」では、外国語が教科となった小学校5・6年生をどのように指導したらよいか、基本的な理論から専門的な知識までを分かりやすくまとめたほか、第三部「外国語活動の指導法」では、小学校3・4年生における外国語活動の指導法から、mpiの教材を使った具体的な活動の実践方法までを紹介しています。
なお、本書では両著者が厳選した33のmpi他の小学校英語向け教材を二次元バーコード(QRコード)を読み取ることで音声や動画を視聴することができます。大学の授業ではもちろん、学生が教育実習先でも音源を使用することが可能です。 さらに、児童への効果的な指示の出し方、声掛けの方法、ティーム・ティーチングでのやり取りなどの具体例を多数掲載しているので、学級担任やJTEの方にも参考にしていただける内容となっています。
はじめに 読者の皆様へ
第一部 外国語の指導法
第二部 外国語に関する専門的事項
第三部 外国語活動の指導法
1部では外国語指導法、3部では外国語活動指導法を中心に学べるように編集されています。指導法を学んだ後、すぐに付属の教材を使って、教室で実践できるようになっています。教室で子どもたちと一緒に声を出して、歌やチャンツ、絵本を楽しんでください。
この本の1~2部では、小学校外国語・外国語活動を指導する上で最低限必要な指導法と専門的知識を取り上げています。専門的知識や指導法の知識を模擬授業に生かし、また自身の模擬授業を振り返る中で、理論をどう実践で応用できるかを再考してください。英語の発音練習ができる動画をアプリからダウンロードして、繰り返し声を出して練習しましょう。
この本は、小学校英語指導者認定協議会(J-SHINE)が認定する指導者資格取得のための共通カリキュラムに完全対応しています。特に3部の小学校教育や児童の発達段階に関する章を精読し、指導力と共に、学校教育への知識を持ち合わせた指導者を目指しましょう。
聖学院大学 人文学部児童学科 特任教授 小川 隆夫
獨協大学外国語学部英語学科卒業。立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科修士課程修了。埼玉県内の小中学校にて30年以上勤務し、数々の英語教育を実践した後、英国立リーズベケット大学大学院に留学。現在、聖学院大学の小学校教員養成課程で学生指導にあたる。
聖学院大学 人文学部欧米文化学科 教授 東 仁美
北九州大学外国語学部米英学科卒業。テンプル大学大学院 教育学研究科英語教授法専攻修士課程修了。2003年より品川区での教員研修を担当するなど、教員指導の豊富な経験を持つ。現在、小川氏とともに聖学院大学の小学校教員養成課程で学生指導にあたるほか、J-SHINE(小学校英語指導者認定協議会)理事・トレーナー検定委員を兼任している。
上智大学 名誉教授・日本英語検定協会会長 吉田 研作
上智大学外国語学部英語学科卒業。同大学大学院言語学専攻修士課程修了。ミシガン大学大学院博士課程修了。現在、上智大学名誉教授、日本英語検定協会会長を務める。英語教育、バイリンガリズム、異文化間コミュニケーション教育の第一人者。文科省などの外国語教育に関する各委員会にも携わり、英語が使える日本人の育成に関する研究、活動を行っている。
『小学校英語はじめる教科書』の初版が刊行されたのは2017年12月末でした。情報があまりない中でしたが、小学校教員を目指す大学生や大学の先生方、現職の先生方、民間の指導者の皆様に少しでも役立つようにという思いで書きました。私たちの多くは、小学校時代に外国語を教科として学んだ経験がありません。国語や算数なら、自分の経験から先生がどんな教え方をしてどんな教材を使っていたか分かりますが、未経験だと想像の領域になってしまいます。その上、中学校英語の印象が強く残っているため、自分が教えられるのかと心配する人もいました。そこで、本書では小学校外国語活動と外国語科の魅力が伝わり、教えてみたいなと思っていただけるように、平易な表現で指導法や教材とその活用法などをたくさん紹介するように心掛けましたところ、たくさんの皆さまに活用していただくことができました。筆者として大変うれしく思いますとともに、心より感謝いたします。
ここ数年間で文部科学省からは小学校外国語に関する新しい資料が提示され、YouTubeの解説も公開されました。2020年度には外国語科の授業が教科として始まり、年度末までに児童一人一人にタブレットが配布されました。そして、小学校教育はこれから数年かけて35人学級、専科教員の導入、デジタル教科書の導入などとめざましく変化していきます。外国語教育もそれに伴って変化していかなければなりません。
そのため、『小学校英語はじめる教科書』も新しい情報を加えて改訂版を刊行することになりました。折しも2021年度から中学校の新学習指導要領での学びが始まりました。小学校外国語活動・外国語科がいかに中学校につながり、成果を生かせるか注目されています。
改訂版『小学校英語はじめる教科書』が皆さまのお役に立てることを祈っております。
小川 隆夫
2020年4月、新学習指導要領が全面実施となり、高学年の外国語科が教科となりました。検定教科書を活用した週2回の授業が始まりましたが、新しい教科の指導に不安を抱えている先生方はまだまだ多いようです。一方、教育職員免許法の改訂に伴い、教職課程の再課程認定を経て、2019年度から小学校教員養成課程で外国語(英語)が必修となりました。多くの教員養成大学では、2年次に教科の指導法や専門的事項の授業を開講していますので、2020年度の2年生が大学を卒業する2023年には、自信を持って外国語活動や外国語科の指導ができる教員が教壇に立つはずです。
聖学院大学児童学科では、2006年に小学校教員養成課程が新設され、翌2007年度から「児童英語教材研究」という科目を開講しました。自分たちが習ってきた英語とは少し違う、小学校外国語活動の楽しさを体験した卒業生が、今各地の小学校で外国語活動・外国語科の指導に奮闘しています。英語で考えや気持ちを伝え合うことを楽しめる小学生を増やすためには、豊かな言語活動を展開できる指導者を育てることが必須です。長年、教員養成に携わってきた筆者2 人は、小学校外国語教育について十分に理解し、その指導法を身に付けた卒業生を世に出すために、この『小学校英語 はじめる教科書』を執筆しました。教員養成課程や小学校現場、また指導者養成の場でこの教科書を活用しながら、主体的・対話的で深い学びの中で、英語でコミュニケーションをすることを楽しめる先生が増えることを心から願っています。
今回の改訂にあたっては、4年前に執筆した際の情報を精査し、できる限り最新の情報にアップデートしました。この改訂版では、二次元バーコードを採用し、本著で言及した音声・動画をよりスムーズに読み取れるようにいたしました。スマートフォンやタブレット端末などを片手に本を読みながら、mpi 松香フォニックスの素晴らしい音声・動画教材をお楽しみください。また、読者の皆さまに検定教科書についてご紹介するため、光村図書出版の『HereWe Go ! 5』『Here We Go ! 6』を引用することをお認めいただき、音声教材もご提供いただきました。この場を借りて、光村図書出版株式会社編集部の皆さまに御礼申し上げます。
東 仁美
本改訂版の刊行に当たり、引き続き監修をしていただきました吉田研作先生に感謝いたします。