越前屋信子さんと金澤みゆきさん
2010年9月2日
新垣結衣さんとmpiをつないだ立役者
~英語で世界を広げるmpi会員の輪~
mpiセミナー会員 越前屋信子
金澤みゆき

聞き手・mpi副社長 竹村千栄子
レポート:小学校英語の現場から

金澤 ええ。もう長く来てくれています。私の教室の生徒は小さいときからず~っと来てくれるんですよ。その子のお父様に、映画の参考として、英語教室っていうのはどんなふうにレッスンするのかを、いくつかデモしてさしあげました。どんな絵本が適しているか、生徒たちとどんな会話をしながら進めるのか、イメージをつかんでいただいて。「3匹の子ぶた」もそのデモでやってみたんですよ。今回の映画のエンドロールにmpiの名前が出るのはとても嬉しいです。私の人生を支えてくれた教材をつくったmpiに恩返しができたように思います。

竹村 映画の中では新垣結衣さん演じる主人公・紗枝が、自筆の絵本The Three Little Pigsを使って子どもたちに英語を教えるシーンがありますが、リアリティーのある映像を撮影できた背景には、金澤さんの協力があったんですね。

子どもの心を動かす種をまく

竹村 金澤さんは英語を教えるほかにも、様々な活動をなさっているということですが。

金澤 「Escape over the Himalayas」ということばを聞いたことがありますか。本も出ているのですが、子どもたちが親元を離れてチベットからヒマラヤを越え、何週間もかけてインドへ逃げるのです。親が必死で亡命させるのですよ。私もそのサポートで実際にヒマラヤに行きました。mpiの教材をチベットの子どもたちに届けたこともありますよ。

金澤 また、「世界を救う13人のおばあちゃん」と呼ばれる女性たちの「いのちの環」という活動にも関わっています。教育や食、そのほかのことを通して、地球が将来も持続可能になるよう、皆で手をつないでいこうという活動です。いろいろな国の人たちが声を上げているんですよ。いまや英語が使えて、様々な国の人たちが協力するというのは当たり前なんです。

竹村 すばらしい活躍をされていますね! 英語を話せればほんとうに世界が広がります。英語の先生として心がけていることは何でしょうか。

金澤 やはり生徒たちの成長ですね。生徒たちに「種をまく」ということです。絵本作家の葉祥明さんの「アンネのバラ」という絵本があります。第2次世界大戦中の強制収容所で生涯を終えた少女アンネ・フランクの形見のバラの話です。そのバラが、「平和協会 ホロコースト教育センター」とのご縁で教室の発表会に届けられたことがあるのですが、実際に見るということは強いです。

英語ということばを教えながら、生徒たちの心を動かす種をまいていきたいと思っています。どの子にどの種が植えられたのかは、すぐにはわかりません。でも、時間が経ってその子たちが成長してきたときに花を見ることができるんですよね。

今年、長野県の善光寺を訪れたダライ・ラマ法王が、「若い方々に一言メッセージをくださいますか」と言われ、こう答えられていました。「英語を学んでください。英語ができると他者を助ける可能性が増えます。他者を助けることで自分の可能性が増し、自信が持てるようになる」。教室の生徒にはそのような経験を味わってほしいと思っています。

竹村 本当にいろいろなことをなさっているんですね!「子どもたちを動かす種をまいていく」のはすばらしいことですね。お二人のように熱心な先生方が子どもたちの成長を支え、その中でmpiの教材を使ってくださることで、mpiが支えられているのだとよくわかりました。貴重なご縁を得て本当にありがたく思います。これからも末長くお付き合いをさせてください。興味深いお話をありがとうございました。