名古屋市小学校英語活動のアシスタント実践報告|小学校英語と英語教材、指導者資格はmpi

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レポート:小学校英語の現場から
すでに全国小学校の97.1%〈平成19年度文部科学省調査〉2万1220校で何らかの英語活動が行われています。小学校学習指導要領では、「授業の実施に当たっては、ネイティブ・スピーカーの活用に努めるとともに地域の実態に応じて、外国語に堪能な地域の人々の協力を得るなど、指導体制を充実すること」とされています。2011年の高学年の小学校英語必修化に向け、各自治体、学校では様々な取り組みをはじめています。
2009年5月1日
名古屋市小学校英語活動のアシスタント実践報告
〜MPI教材を使って笑顔の授業〜
パートナー会員
MPI J-SHINE支援者
加納由美子(愛知県在住)
レポート:小学校英語の現場から

1.英語支援者として小学校に入るようになったきっかけ,動機,経緯
私は大学3年生の講義で児童英語を知り,他大学の公開講座を受けながら実際に大学近隣の小学生対象に英語を教え始めました。小学1年から6年生との出会いは,私にとって新鮮で,とても楽しく,小学生に英語を教えたいと心から思いました。大学院に進み,「小学校英語活動における文字導入の一考察―フォニックス法の有効な活用について―」という題目で研究することを決め,その過程でMPI初級セミナーとJ-SHINE講座を名古屋で,中級セミナーを大阪で受けました。MPIの素晴らしさを知り,英語を学ぶ子どもたちの生き生きとした表情を見て,児童英語に対する思いがより強くなっていきました。そんな思いを抱えていた時,小学生に英語を教える環境ときっかけを与えて下さった教授から名古屋市英語活動アシスタントの仕事を紹介して頂き,名古屋市教育委員会へ電話をし,応募方法を知りました。説明会,面接を経て,MPI教材などを使い英語を教え始めて2年になります。

2.現在の活動状況
小学生に英語を教えたいと願い,大学やMPIセミナーで児童英語を学んできた私にとって,小学校で英語活動が出来る喜びはとても大きなものでした。新しいことを学ぶ子どもたちの目は期待に満ち,年齢が低いほど英語に対する抵抗感が少ないようです。年齢が大きくなるにつれて,周りの目を気にして歌やジェスチャーに抵抗を感じ,文字に興味をもつことも実感しました。

名古屋市英語活動アシスタントは市内の小学校,特別支援学校に年間6校ほど派遣され,全学年各4時間(2009年度から5・6年生は各8時間)の英語活動を担任の先生とのチームティーチングで行います。担任の先生方には,授業の始めと終わりの挨拶,英会話たいそうなど会話の相手役,ゲームのデモンストレーションなどたくさんの場面で活躍して頂きました。また子どもたちがゲームではしゃぎ過ぎてしまった時には注意を促して活動が円滑に進められるよう配慮していただき,とても助かります。お忙しい合間を縫って,毎回打合せの時間を作ってくださることが,英語活動をより良いものにしていると思います。

MPI教材は,『英会話たいそう』『Mary had a little lamb』『Songs and ChantsSongs and Chants 2 』『バナナじゃなくてbananaチャンツ』を使用しました。
2007年度,「英会話たいそう」は低学年Chapter1.”Hi!” 中学年Chapter2.”Sure.” 高学年Chapter5.”Excuse me.”という指定がありました。1・2年生はHi! Bye! と元気よく歌い,3年生は楽しそうに踊り,4年生は少し恥ずかしそうにしながらも活動に意欲的な姿が印象的でした。高学年の子どもたちは,英会話たいそうの歌やジェスチャーに抵抗があり,できればやりたくないという雰囲気でした。でも歌が会話になっていることを伝え,踊るのではなくペアで歌に合わせて会話のジェスチャーをする活動に変えると,ジェスチャーをしたり,会話表現を楽しんだりする子どもたちの様子を見ることができました。2008年度は指定はありませんでしたが,Chapter1.”Hi!“を低学年に,Chapter8.”Wow!”を中学年の活動に取り入れました。低学年の子どもたちは楽しみながら自己紹介の表現を身に付け,中学年の子どもたちは笑顔いっぱいに歌って踊ってくれました。

2007年度には課題曲として『Mary had a little lamb』から低学年「谷間の農夫」,中学年「海の底には穴がある」,高学年は,「ロンドン橋落ちた」や「こげよ、マイケル」を活動に取り入れました。低学年では農夫,奥さん,子ども,子守り,牛,犬,猫,ねずみ,チーズが順番に出てくると楽しそうに笑い,役になりきって活動を盛り上げてくれる児童もいました。中学年では一生懸命にCDに合わせてジェスチャーを楽しむ子どもたちの姿があり,英語活動以外の時にもクラスでCDを流して下さる先生方もいらっしゃいました。高学年では少しでも一緒に歌いたいと思い,絵を入れた歌詞カードを見せながらギターを弾くと,子どもたちは一生懸命に歌おうとしてくれました。

Songs and Chants』からは,Hello Song,Rainbow,Head, Shoulders,Coconut Song,Good-byeなどを取り入れましたが,子どもたちはどの歌も大好きで活動以外の時も歌っていたようです。『Songs and Chants 2』からは,挨拶のときにThe Sun and the Moonを歌いました。Good morning.の歌だけを繰り返すと,3年生の子どもたちは笑顔でGood morning!と元気になります。

高学年の活動では『バナナじゃなくてbananaチャンツ』から英語ノートと併用して 7.「ハンバーガーじゃなくてhamburger」をランチメニューの発音練習に活用しました。この活動の後,児童の少し気になる発音を耳にし,注意の代わりに「じゃなくて?」と問いかけると良い発音で返してくれることが嬉しかったです。英会話たいそうや少し長い歌の活動などにおいて疑問を持たれる担任の先生方には,なぜそのような活動をするのかをお伝えすることでご理解頂き,協力して活動できました。小学校での英語活動の良さを先生方に伝え,子どもたちにとって何が一番良いかを先生方と考え,協力することで,子どもたちとの楽しい英語活動が作られると思います。英語活動を終えた後の子どもたちの笑顔や感想は,私の一生の宝物です。

3.今後の目標
名古屋市英語活動アシスタントは各学校に派遣される期間が短く,その期間が過ぎると学校を移らなければなりません。たくさんの子どもたちに英語は楽しいと伝えられる嬉しさの反面少し慣れた頃の別れのさみしさがあります。低学年の頃から英語を一緒に楽しんで高学年まで見守ることによって,歌やジェスチャーに抵抗なく楽しめる児童がもっと増えるのではないかと思います。また,学校に常勤できれば,担任の先生方のご意見やご要望をよりきめ細やかに取り入れられるように感じています。長い期間を通して,子どもたちの成長を見ながらその成長過程に応じた英語活動をしていくことが私の目標です。5・6年英語必修化が決定し,2011年には担任の先生主導で英語活動が進められるようです。英語指導の支援者として小学校英語に関わりながら,今後も児童英語に関わっていけるよう努めていきたいと思います。