こどもと英語ニュース ~レポート 小学校の現場から~

2020年9月17日

小学校英語の情報はYouTubeから

聖学院大学人文学部児童学科
小川隆夫

小学校では例年より早く2学期がスタートしたところが多いようです。この夏、大学ではオープンキャンパスもオンラインで行われています。高校生にとっては担当者と一対一でゆっくりと話せるので良い面もありますが、在学生とキャンパスツアーを楽しんだり学食の味を試したりすることもできずにちょっと残念なようです。
さて、最近、小学校英語の情報はどこから得られますかとよく聞かれます。そんな時は文部科学省のYouTubeチャンネル「メクストチャンネルmextchannel」を案内しています。「えっ」って声が聞こえてきそうですが視聴してみるとなかなかよくできていることがわかります。一番新しいのは「なるほど!小学校外国語」のシリーズです。直山木綿子文部科学省初等中等局視学官が説明しています。このシリーズは

①「言語活動
②「読むこと・書くこと
③「学習評価

と3部構成になっています。①が7月27日、②が7月31日、③が8月4日に公開されていますのでまさに一番新しい情報です。どれも35分前後にまとめられています。何より直山先生のプレゼンがとても上手で、先生役になったり子ども役になったりしながら実際に教室でどう展開していくと良いかがよくわかります。ぜひ、ご覧ください。なお、以前に発表したメクストチャンネルで皆さんに役立ちそうなものをあげますと「小学校の外国語はこう変わる!」シリーズがよいと思います。全国各地の小学校の先生が実際に授業をしているところを収録しています。

「小学校の外国語はこう変わる!」
    前編
    後編
Small Talkの進め方
言語活動を行う動機づけのはかり方
言語活動の進め方及び、読むこと・書くことの指導のあり方
題材の導入の仕方
やり取りの進め方
Small Talkの進め方
児童の意欲を高めるゴール設定のあり方

こうして観ると小学校の先生たちがずいぶん上手に教室英語を使っているなと思います。それに積極的で堂々としています。
文部科学省はこのようなYouTube教材を先生たちの研修に役立ててほしいという願いでリリースをしています。しかし、残念ながら学校現場ではYouTubeに接続できないところがたくさんあります。各自治体、教育委員会の方針で現場の先生たちのパソコンは外部とは接続できないように設定されています。インターネットやメールが使えない学校は意外と多いのです。こうした学校では授業の資料を探すのにもインターネットに接続可能な数台のパソコンに先生方が並ぶこともあるとか。新型コロナウイルスの感染者数をファックスでやり取りしていたことが話題になりましたが、こうしたことも早急に改善されるといいなと思っています。

ところでmpiは「KDDIの社会貢献プロジェクト~おうちで英会話~」に協力してSwitch Onを9月末まで無料配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=VKUTMeOBSRk&list=PLAf_0P1pIV1XUWkRllGZj1o7spXG6Vy1c

私の友人の子どもたちもずいぶん楽しんだようです。その子は学校でこのSwitch Onを観ていたので家でも観られてよかったと言っていました。
しかし、これも情報があるからこそアクセスできたわけです。これから私たちは興味のあること、仕事に役立ちそうなことに関しては常にアンテナを高くして情報を得ることが大切です。文部科学省のYouTubeもいちいちアップしましたと連絡がきません。時々、自分からアクセスして確認する必要があります。ぜひ、みなさんも時間がある時、mextchannelをチェックしてください。思わぬ収穫があるかも知れません。


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