こどもと英語ニュース ~レポート 小学校の現場から~

2022年5月16日

大学でもタブレットの活用研修

聖学院大学人文学部児童学科
小川隆夫

新学期も始まり、毎日慌ただしい時間を過ごされていると思いますが、読者の皆様、お元気でしょうか。私は新年度も元気に過ごしています。我が家の玄関にある花もこんなにきれいに咲きましたが、このところ肌寒い日や夏のように暑い日もあり何を着たらいいか迷ってしまいますね。
この春は嬉しいことに、久しぶりに2人の留学生を学科(児童学科)に迎え気持ちも新たにスタートできました。コロナ禍前はキャンパスを歩くといたるところにいろんな国にから来た留学生がいましたが、今は本当に数えるほどです。新入生の彼らは2年半ほど前に来日して日本語学校で日本語を学んでいた学生です。日常会話に不自由はないようですが日本人学生と一緒に日本語で授業を受けるのはなかなか大変です。これから彼らの学びが順調に進むように応援したいと思っています。

さて、この春から私の学科では、小学校でのタブレット普及に伴って大学の教員もタブレットを自由に使って授業ができるようにとiPadを使った自主的な活用研修会を始めました。もちろん学生にも小学生と同じように授業でタブレットを大いに活用してもらおうと昨年度iPadを大量に注文しました。しかし、それが未だに届いていないのです。世間では半導体不足と言われますが、かなり深刻なようで少しだけ出鼻をくじかれた状態です。

今や小学校現場では子ども達は自由自在にタブレットを使い、子ども達のスキルはどんどん向上しています。きっと担任の先生よりも高いスキルを持った小学生はいっぱいいるだろうと思われます。

第1回目の研修会は私が講師を務めました。学生用はまだ来ていませんし、教員が持っているiPadには小学校で使っているような学習支援プログラムが入っていない状態ですので、参加者をライブカカメラで世界各地の様子が観られるEarthCamを使ってニューヨークに案内しました。これは4年生の外国語活動で使われているテキストLet's Try 2のWhat time is it?で活用できます。テキストではロンドン、東京、サンフランシスコ、ニューヨークの現在の時刻とそこにいる人は今何をしているかという動画が用意されていますが、それとともに使うことができます。

ちょうどこの時が19時前。ニューヨークは夏時間で時差は13時間。東京が進んでいるのだから早朝かなどとみんなで話していると早朝のマンハッタンの様子が映し出されました。

実はこのEarthCam、私は自分でもよく視聴して楽しんでいますが、最近は他にも似たようなライブカメラサービスが登場して世界中のいろいろな場所を視聴できるようになりました。小学校の授業にも気軽に使えますし、やはり今の街の様子はAuthentic Materials(生の教材)そのものですので迫力と説得力があります。子ども達もいろんな場所を探して時差を実感しながら時刻を言う練習ができます。

これからiPadが届き次第、アプリを入れて先生が配布した課題の解答をすぐに回収して大型モニターに映し出してみんなで共有する研修などを行いたいと思います。大学の先生たちも日々勉強です。特にICTはどんどん進化しますので現場の子ども達に負けないように活用方法を研究していこうと思っています。


編集後記

この記事を担当してくださっている小川先生のJ-SHINEセミナーの2022年のスケジュールが決定いたしました。

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