こどもと英語ニュース ~レポート 小学校の現場から~

2019年6月28日

What do you study~?からWhat do you have~?へ

聖学院大学人文学部児童学科
小川隆夫

J-SHINE講座in Osaka終了

mpi J-SHINE小学校英語指導者養成講座 in 大阪が6月23日に無事終了しました。会場は新大阪駅東口50mという最高のロケーションで、参加者の皆さんは関西エリアのみならず四国、岡山、九州からもいらしてくださいました。3週連続で土日に開講というハードな6日間の日程でしたが、どなたも元気に楽しく完走してくださいました。今回もパワフルで熱心な受講生の皆さんに感謝です。

岡山から参加のフィリピン出身の4人のALTの皆さんは、昨年度参加したALTのお友達4人から話を聞いて参加したとか。勉強熱心、かつ陽気な方々で、会場の雰囲気をいつも和やかにしてくださいました。こんなALTがいれば担任の先生も子ども達も英語の授業が楽しみだろうなと思いました。7月27日からは東京会場での講座がスタートします。ご参加をお待ちしています。最近はリピーターの方も多くなりました。以前受講された方もぜひ。

 

What do you study on Monday? からWhat do you have on Monday?へ

さて、今月もいくつかの小学校の授業研究会に行ってきました。その報告を少し。
6年生、We Can!2 Unit3の授業でした。
6年生ですがウオームアップは『英会話たいそう』。全員が照れずに歌って踊っていました。これが上手。すごいです。このクラスはこれがルーティンのようです。その後、慣れ親しんだ食べ物、動物、身の回りのものを絵カードを使って練習です。

apples, bananas, carrots, nuts, peaches, cake, spaghetti, pizza, sushi, ice cream, chocolate, fish, dogs, cats, a dog, a cat, a soccer ball, a baseball bat, a badminton racket, a table tennis racket, a tennis racket, a kendama, books, a computer, a watch, Japanese, math, social studies, science, English, P.E., music, home economics, arts and crafts, calligraphy, moral education

次は、Do you like/ want/ study. ~? Do you want to ~?で、やり取り練習に入りました。先生の発音も明瞭で、子ども達もそれぞれにI study Japanese. I study P.E. I study music. I study home economics. I study arts and crafts. I study calligraphy. I study moral education.と大きな声で練習していました。クラスの雰囲気がとても良いのが印象的です。

しかし、その時、「あれっ、なんか足りないのでは!!」と気づいたのです。

実は教科を入れて練習する場面ではhaveを使って練習する必要があるのです。指導書にもそう書かれています。

Hi, friends 1を使っていた時、Lesson 8にWhat do you study on Monday?で時間割について尋ねたり答えたりする練習がありstudyを使ってすべての教科を言っていました。しかし、We Can!1ではWhat do you have on Monday?になりました。具体物や実際に何かを手に持つわけではないhaveについて学習しているのですが、studyだけで表現するには無理がある教科があるからだと思います。
そして、We Can 2のこの単元では算数や国語などstudy を使う教科とhaveを使う教科を分けて、体育、音楽、家庭科、図工、書写、道徳などはhaveを使ってI have music. I have home economics. I have arts and crafts. I have calligraphy. I have moral education.のように言っています。こうして体育や音楽などはstudyでは違和感があることを子ども達も自然に気付くでしょう。しかし、指導者が意識しないと、今回のようにhaveをとばしてI study music/ P.E.のように流してしまうかも知れません。日本語にして考えると不自然に感じられないからです。。
今回、この授業を参観して改めて感じたことは、私たちが何気なく当たり前のように使っている表現も、より自然な表現に改訂されているということです。電子データにはしっかりとI have music.という音声が入っていました。指導書を読み込むことももちろんですが、もし担任の先生だけで授業をするのでしたら、電子データを上手に使えば、テキストが意図した表現で子ども達と練習できますね。

この記事を毎月担当してくださる小川先生が講師を担当するJ-SHINEセミナー東京が間もなく開催されます。J-SHINE資格を持って小学校英語にかかわりたいとお考えの方は受講を是非ご検討ください。

※どちらも資格取得にはmpiの初級セミナーの受講が必要です。
全国4か所で開催されるmi初級セミナーはこちらからご確認ください。


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