こどもと英語ニュース ~レポート 小学校の現場から~

2018年5月7日

つかみ上手

聖学院大学人文学部児童学科
小川隆夫

新年度が始まり、読者の皆様もお忙しい毎日を送られていることと思います。

私の大学では年度末3月31日の土曜日、人文学部児童学科を開設するにあたり松香洋子先生をお迎えして記念講演会を開催しました。小学校の先生になっている卒業生や民間の先生方、子どもの英語教育に関心のある方々が全国から集まってくださいました。私が司会をしておりましたが、フォニックスを日本に広めたあの松香洋子先生のお話をぜひ聞いてみたいという参加者が多かったようです。

久しぶりに松香先生のご講演を伺うとやはりオーディエンスの心をつかむのが本当にお上手だと改めて感心させられました。ユーモアあふれるトークの随所に体を使うアクティビティーが入り、老若男女みんなが夢中になり、チャペルの中には笑い声が響き渡りました。小学生に英語を教えるってこんなに楽しいんだとみんなが思ったようです。

 

そして、4月1日、私は人文学部欧米文化学科から児童学科に異動となり、研究室も引っ越してすっかり新しい生活になりました。

大学ではコアカリキュラムにのっとった教員養成のための小学校英語の授業が来年度から必修となります。そして、本学では今年度からは1年間を通した英語の教職演習が始まりました。

 

私が担当者になり2年生を中心に履修者を募集したところ、単位にならない3年生4年生が7人も自主的に参加することになりました。学生たちも英語をやらなくてはと真剣に思ってきたようです。この授業では小学校英語について勉強しながら、自分自身の英語力も高めようということになり、全員でNHKの『ラジオ英会話』を1年間聞き通すという企画もスタートさせました。読者の皆様は今年の『ラジオ英会話』がすっかり変わったというのをご存知でしょうか。

講師が大西泰斗先生になり、英語を自由に話すための基礎トレーニングとして、語順を中心とした「英語を話すための英語文法」を取り入れた講座になりました。目新しさもありますが、さすがに大西先生の「ハートでつかめ!英語の極意」という合言葉とトークの絶妙さにすっかりはまってしまった学生が多いようです。

私の研究室で週2回お昼休みに始めた誰でも参加できる「ラジオ英会話の会」は毎回大盛況になり、教員まで参加するようになりました。何とかこの勢いを1年間継続させたいものです。

そういえば、今年も新学期が始まり4月29日が近づいてきました。皆様は4月29日がフォニックスの日だということをご存知でしょうか。これはmpiが申請し2017年に一般社団法人日本記念日協会から認定されたものです。mpiがフォニックスを導入してからもう40年だそうです。ずいぶんフォニックスという名前も一般の社会、さらには小学校の先生方にも浸透してきたような気がします。

皆さまがこのメルマガをお読みになるのは連休明けかもしれませんが、素敵なお休みとなりますように。


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