こどもと英語ニュース ~レポート 小学校の現場から~

2017年11月28日

『小学校英語はじめる教科書』刊行に向けて

聖学院大学
小川隆夫

読者の皆様、こんにちは。毎日寒い日が続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。
今年は天気が不安定で季節の変わり目が実感できませんでしたが、私の自宅では小さなもみじが見事なまでに真っ赤になり、友人や学生を招いてお酒を飲みながら秋の夜長を楽しむことができました。

さて、12月ですが、私にとっては待ち遠しいクリスマスになりそうです。もちろんクリスチャンスクールに勤めていますので、クリスマスはとても大切な日ですが、今年の12月25日、いよいよ新刊『小学校英語はじめる教科書』がmpiから発売されるのです。アマゾンではすでに事前予約が始まっていますが、お陰さまで毎日順位が上がっていると聞きます。ご予約いただいた皆様ありがとうございます。

 

いよいよ2020年に新学習指導要領が全面実施となり、小学校中学年に外国語活動が導入され高学年では外国語が教科となります。そこで、英語教育に携わる教員に求められる資質・能力の育成は急務になっています。
東京学芸大学は文部科学省委託事業として『英語教員の英語力・指導力強化のための調査研究事業』の平成28年度報告書を平成29年3月20日に発表しました。ここに教員養成並びに教員研修のコア・カリキュラムが提案されているのです。
学習項目は「外国語/英語科の指導法」及び「外国語/英語科に関する専門的事項」で構成されています。大学ではこれまで独自に行っていた小学校教員養成の外国語の授業をこれに沿って全面的に見直すことになりました。

 

聖学院大学は「子ども英語教育のパイオニア」と言われるほど児童英語のカリキュラムが充実しています。もちろん、J-SHINEの資格も取れますが、2016年2月に「英語教育コア・カリキュラム(試案)」が発表された際にはすぐにシラバスを修正し、コア・カリキュラム試案に沿った授業を始めました。しかし、授業で使うのに適当なテキストがなかったため自分たちで書き、毎週、学生に配布しながら授業を進めました。そして、2017年度、その経験を基に今回のコア・カリキュラムに沿ってシラバスとテキストをさらに改良しました。
12月に刊行する『小学校英語はじめる教科書』はこの2年間の授業実践を基に書き上げました。大学生、小学校の先生、民間の先生、外部指導者の方、どなたにも使っていただけるような工夫が随所にありますのでぜひ活用していただけたらと思います。

 

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