松香洋子の元気ブログ

2012年11月6日

小・中連携をめざした中学校の英語の授業を見ました。

2012年10月30日、3年間アドバイザーとして関わってきた、東京都東久留米市の小中連携教育の外国語部門のまとめとして、中学校2年生の授業が公開されました。
内容の充実した、中学生が最後まで集中している様子が見れた素晴らしい授業で、小・中連携について明るい希望を感じた一日でした。

私はしみじみ、中学校側が小学校の外国語(英語)体験学習の成果を認め、また小・中が連携しているという環境を与えてあげれば、中学生も、生き生きとほとんど英語だけの授業で実力を発揮できるということを実感しました。

反対に、中学校の先生たちが小学校での実践の成果を認めない場合は、子どもたちは過去に学んだことを否定されたと思い、忘れようとしますから、実力を発揮するわけがないのです。


中学校側に求められているもの---------------

1:小学校時代に養われた「聞いてなんとなくわかる」という力を尊重し、中学校の英語教員の英語による発話を大幅にふやす。

2:小学校と中学校との接続点をトピックに求める。
今回の公開授業では小学校側では“Hi, friends”から「行きたい国を発表しよう」を選び、10ケ国の国名、旗、行きたい理由は、食べ物、スポーツなど限定されたもの。
中学校側では、中2の生徒が国の数を35ケ国と増やし、旗の色、宗教、言語などと国の特徴を調べ学習し(社会科と連動)、行きたい理由も多様化、発展させ、その中で不定詞を学んでいく、としたため、小・中の連携がはっきり示せた。

3:中学校では、文法の導入順位についての考えをゆるやかにする。例えば小学校では、I want to go to …, I want to be … まで扱っているので、中学校側でも不定詞の導入時期を厳密に限定せず、自然に事前導入、事後復習をする。

4:語彙の導入についても、中学校側が柔軟に対応する。そのトピックを扱うために必要な語彙や小学校で扱った語彙を使っていく。

5:小学校時代に養われた「積極的な態度」を生かすため、ペア学習、グループ学習、前にでて発表などの学習方法を継続していく。

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