松香洋子の元気ブログ

2013年5月31日

J-SHNE創立10周年記念の総会、シンポジュウム、懇親会 【2】

【1】より引き続き、シンポジュウムの内容を報告致します。

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4 開始学年の引き下げや指導時間の増加?
・アジア諸国での実践からみて、3、4年生からの導入がよい。(教育再生会議)
・現状のHi, friends!をまず3、4年におろすのが妥当ではないか。(吉田博)
・韓国では、小5、6は週3回、3、4年生は週2回等を参考に、時間数の増加も考慮する。(教育再生会議)
・小学校での時間数の確保、増加には困難がともなうが、考え方としては、英語科教員免許+理科、社会科教員免許というような動きもあり、他教科を取り入れていくという方向では、小学校が一番やりやすい。(鈴木)
・言語活動の充実という視点を、他教科も含め実践していくことが重要。(鈴木)

5 専門教員の配置?
・英語の指導にあたる先生たちはすべてのレベルで、語学力のアップ、指導力のアップ、自信のアップが必要。第1歩は実際に活動することから始まる。(吉田研)
・J-SHINEの有資格者で小学校での実践経験がある人材は、専門性がある。(吉田研)
・現状の小学校外国語活動では、「担任主導」のはずが「担任指導」になっている場面もあるが(吉田博)、小学校の先生に自分たちが習っていないことをやってもらう、ということから、ALTと地域人材がそこにいるというのは前提条件。(神代)
・専門教員とは、英語を使うと楽しいということを実感させるgood role modelであってほしい。(鈴木)
・単なるfunではなく、interestingという視点を実現できるのが、外部からの支援
者である(長谷川)。
・専門教員の専門性とは、動機づけの専門性をもっている人であってほしい。つまり、joy(学ぶ喜び)を子どもたちに植え付けてほしい。(鈴木)
・小学校という場で、小学生を対象にして、真に授業を成立させられるのは、英語を学ぶ苦労を知り、文化的な違いを乗り越えるなども実際に体験している日本人指導者である。(加藤、長谷川)
・文科省は25年度予算で、小学校外国語活動の成果と課題の調査をする。小、中連携という視点からは中学生がこんなにできるようになる、というのを見る。(神代)
・ALTの増員(8000人)という提言(教育再生会議)もあるが、これ自体が悪いことではないが、学級担任との真のコラボには日本人の支援者が必要。(加藤)
・教員を採用して派遣することは考えていない。(神代)
・JTEを育成するのであれば、J-SHINEの育成プログラムを使ったらいいのではないか?10年間の積み上げがある。(吉田研)
・その方向で、J-SHINEの資格+いくつかの単位、という可能性もある。いずれにしろ、これから「専門教員」については検討が必要。(神代) 

6 教材、教具、ICTの活用
・教育再生会議の提言の中に教材、教具、およびICTの充実、開発、活用が含まれている。(神代)
・今後は、他教科とのコラボした総合的な視点をいれた教材の開発が必要となってくる。(吉田研)

7 終わりに
・小学校での指導には、文法よりはoral chunk(慣用表現)という考え方が大切。5、6年生は文字が必要。やる気がでる。(吉田研) 
・英語教育改革の方向性はみんなが賛成している(神代)
・英語教育「てんでんこ」の薦め (神代)
  1.想定にとらわれるな→教科書を信じるな、暗記するな。
  2.最善をつくせ→間違えてもかまわない 
  3.率先避難者たれ→先生の指示を待つな、自分から話そう

8 付記
・全国で実施される記念イベントの内、東北3県については、神代+吉田博が訪問してくれる。
・英検協会は、全国すべてのイベントに参加費を払って参加する予定。

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