松香洋子の元気ブログ

2008年12月18日

シドニー UEC にて講演

5年ぶりでシドニーにきました。相変わらずお天気はいいし、町はきれいだし、人々は親切だし、気持ちのよいところです。
UEC(UNIVERSAL ENGLISH COLLEGE) のお世話で、J-SHINE の認定校の学生さんや、関係者が120人も集まっていただき、日本における2011年からの外国語活動の必修化、「英語ノート」、小学校の現状、地域サポートの必要性、などについて講演しました。とても皆さん、熱心で、講演を終わったあとで、滋賀県、長崎県、千葉県、長野県などの方々が「日本に帰国したら日本の地域を活性化するためにがんばります!」と言っていただきうれしかったです。
この講演の前には、UEC のJ-SHINE 講座で学んでいる18名の学生さんとワークショプをしました。「英語ノート」やその他の教材をふまえて20のアクティビティーをしましたが、熱心に参加していただきました。
このように海外校での活動は華やかに進んでいるに思えるのですが、問題がないわけではありません。近年、日本人学生がオーストラリアに来る率が下がっているそうですが、これは実はオーストラリアに限った現象ではなく、海外に行くよりは貯金でもしておこう、わざわざ行かなくてもネットで何でも調べられる、英語はできた方が良さそうだけど英語なんかできなくてもどうにかなるかもしれないし、わざわざ海外に行って買うものもないし、と言った若者文化があるのです。「何でもみてやろう」の若者魂ははるか昔のこととなり、日本の中でさえ人と交わるのが面倒なのになぜわざわざ海外までいくのか、ということになるようです。
実に残念です。人間には体験というものが必要です。若いときに様々な体験をすることにより、勉強したことが生きてくるのです。世界は広いし、人々は面白い。まだまだ地球は捨てたものではない、と若者が感じてくれないと地球の未来はないでしょう。
これをわかってもらうには、高校を卒業したら1年間は海外で暮らすプログラムを作るとか、2年間は集団生活をするとか、介護軍隊をつくるとか、小学校の先生方にも半年は海外生活をしてもらうとか、中学校の英語の先生には交代で海外で教える経験を義務つけるとか、何か劇的なことをしない限り、若者の「ま、電車も込むし、家も狭いし、学校も面白くないけど、好きな音楽はあるし、友達はそこそこいるし、どうにかなるんじゃないの」という若者文化をかえることはできないでしょう。
こんなことをしきりと考えたシドニーでした。

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