松香洋子の元気ブログ

2010年3月15日

コロンビア・インターナショナル・スクールで講演

埼玉県所沢市にあるカナダ方式の教育を日本で実践するコロンビア・インターナショナル・スクールで講演をしました。
体育館に机とイスをいれてくださり、150人の方が参加してくれました。

小学校教員や小学校で外国語(英語)活動を支援している方々をはじめ、幼稚園の先生、中学校の先生、このインターナショナル・スクールの保護者などが熱心に話を聞いてくれました。

1時間半の講演に、30分の質疑応答、次々に質問がでたのが嬉しかったです。最近の日本人はよく質問をするようになったと思います。講演者と聴衆の間にコミュニケーションが成立するのはよいことです。

質問と答えをいくつか紹介します。

Q1: 小学校で子どもたちの参加度を高めるためにシールをあげているが、良くないことか?(答え:その場の事情によるので良い場合もあるが、いつまでもそれだけを頼りにしないという基本方針で望めばよいと思う。)

Q2: 英語は文単位で教えるというのを実践しているが、「クイズでチャンツ」の答えが単語だけなのはどうしてか?(答え:クイズだから。会話ではないからです。)

Q3: フォニックス指導法では、音声から文字への移行が大切なのに、単語や文をだまって書いて練習するのは、趣旨から外れているのでは? (答え:音を聞き取って、それを文字にするというプロセスはとても大切。しかし、日本の子どもは書いて練習するのが大好きなので、それも取り入れると能率が良い面がある。)

Q4: 名詞の絵が単数だったり、複数だったりする場合、What's this? と聞き続けていいのか?(答え:英語の名詞の単数、複数の取り扱いはとても複雑。ネイティブスピーカーでも瞬時には判断できない場合がある。初期の指導では、絵の内容にかかわらず、便宜上、単数扱いで質問するのは仕方がない場合がある。WE CANのStarterでは、この問題を真剣に受け止めて、名詞を文にいれて解決をしようとしているので、参考にしてほしい。)

ところで、日本でインターナショナル・スクールを運営するのはとても大変なことです。学校は株式会社として運営し、子どもたちは通学定期のための学割すらもらえないそうです。相変わらず閉鎖的な日本です。

この学校には、小、中、高校とあり、学級担任はすべてカナダ人。学校の中もとてもカラフルで、楽しそうな小さなカナダです。教科書も全てカナダのものを使用しますが、日本語のクラスは毎日あるそうです。

今後は、中国からたくさんの留学生にきてもらって、英語、日本語、中国語の3ケ国語ができる人材を輩出したいそうです。時代はそのような方向に動いていますよね、確実に。

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