松香洋子の元気ブログ

2008年2月9日

2月5日 新座市片山小学校へ

埼玉県新座市全体が取り組んでいる小、中連携した英会話教育の取り組みを支援させていただいてもう4年がすぎようとしています。5年目に入るにあたり、小学校2年生の公開授業を拝見し、そのあと協議、講演をしました。
もう授業はぴっかぴか。学級担任の原先生は英語も笑顔も準備も最高。子どもたちも担任の「英語は楽しい!」オーラをうけて、楽しみまくっていました。

支援者の赤井さんは、側面から支援。学級担任がここまで積極的にやってくれれば支援者の役割は自ずと決まってきますね。たった一つだけ希望をいえば、あえて5、6年生を公開してほしかったです。これからどこの学校でも5、6年生に外国語体験活動をしていくわけですが、これがどこの学校でも難しいわけです。先進校では、ぜひ5、6年生の授業を公開してください。きちんと原則をまもった場合、低学年、中学年は問題がでません。

きちんと原則って何?それは新座市を成功に導いている6ケ条です。

★新座市の成功の6つのポイント
(1) 全市あげて統一カリキュラムでやっている
(2) 低学年からやっている
(3) 日本人、外国人指導者が継続して指導している
(4) 担任がかかわっている ALT主導ではプログラムが進まない
(5) インプット重視を理解して、実践している
(6) Only English を実践している

以下、長いですが、その日の私のアドバイスの数々。
・ EET/HRTは打ち合わせの時間があまり取れないと思うが、授業中何か間違っても、今日のように素直にI’m sorry.などと言って、その場で仕切りなおせばよい。指導者同士がコソコソと話し、ごまかして済ませるよりは、堂々と児童たちの前で、声に出して仕切りなおしをし、二人でのコミュニケーションの実際を見せればよい。

・ Are you~? Can you~? Do you ~? などの言葉の現実を先に聞かせる、言わせる。その後中学校で整理していけばよい。本日の授業では、これらの表現の自然なやり取りがなされていた。

・ BINGO のうたの最初、There was a farmer・・・・・・・・などのth、fの発音を気をつけることで、英語が洗練されているかどうかの違いが出てくる。そういうところをきちんと抑えて正しく言えると良い。

・ I don’t like this. と言う表現は、子どもが自分の嫌い物、苦手な物を出されてときに、黙っていないで自分の思いを言えるようにしたかったので、英会話たいそうにあえて入れた。

・ 外国にはナンセンスな話、うたはたくさんある、ナンセンスを楽しんで欲しい。ちょっと悪いものは楽しい!と言う思いで、教材に入れている。どうしても受け入れられないのなら、そのような歌をとばすしかない。意味のわからないことでも子どもは楽しんで言っている。わからなくても言える。それでよい。

・ 高学年では、意味を知りたがる児童のためにMary had・・・・などの後ろには日本語表記があるので、それを児童に見せればよい。しかし、意味がわからないから言えない、動けない、と思っているのは児童全員ではない。先生自身わからなくて不安と思うかもしれないが、高学年でもそれ程わからないことにこだわっていない児童もいる事を知って欲しい。

・ 高学年では、既習のうたや絵本の文字を見せて、指差し読みをやると良い。読めた気分になって自信がつく。中学校につながる。

・ HRTは英語から逃げないで欲しい。英語と戦っている姿を子どもに見せればよい。国際理解の現実を子どもに見せる。英語を聞かせる、英語に触れさせるのは未来に対する子どもへのプレゼント。子どもに夢を与えている。

・ 小中連携はまだまだどこでも課題が多い。中学校では構文を教えようとするあまり、内容を殺してしまっている。人に何かを伝えたい、と言う気持ちこそがコミュニケーションの極意。その気持ちを大切に育てたい。

Q: 1年生からフォニックス・アルファベットを聞かせてもよいか?
A: 歌を歌うぐらいなら良い。決して文字を読ませたりしないで。6年間かけて繰り返しフォニックス・アルファベットのうたを聞かせる、歌うことでフォニックス・アルファベットが定着する。

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