松香洋子の元気ブログ

2007年8月30日

広島、静岡、三重で講演をしました。

8月24日から27日にかけて、広島の安芸高田市の小学校英語の研修、静岡県の常葉大学での中学校の英語教師の研修、三重県津市の北立誠小学校の研修に行きました。
安芸高田市は平成の合併によってできた新しい市です。合併を機に小学校英語を整理統合し、ALTを一同に集め、MPI方式で統一カリキュラム化を図りました。教育長さんの英断があって始めてできたことです。今回の研修ではまず教育長さんから「市から派遣した中学生ですが、シンガポール組も、ニュージーランド組も帰国しました。シンガポールは外は暑いのに、室内のエアコンの設定が16℃。二人が体調を崩し、その内一人は病院で手当をうけたそうです。ニュージーランドは本当の冬で、こちらも寒かったそうです。世界は広いことを実感した交流でした。」と報告がありました。(良い勉強になりましたね)
小学校英語では教育委員会の大坪先生の1年目の努力の甲斐があって、2年目になった今年は、学級担任にもALTにも少しずつ余裕の笑顔が見られるようになりました。「学級担任が一人で教える覚悟をもってほしい」という教育長の励ましをうけて、年数回、学級担任は全員研修に励んでいます。「3年間、努力を続ければ学級担任は自信をもって教えられる」というのが私の持論です。はじめの3年間、子どもの変化をよく観察し、自分も英語活動を楽しむ、これが一番の近道だと感じています。今後のさらなる充実を期待しています。

次は静岡市の常葉学園大学です。私立学校で、甲子園で大活躍したり、ミスユニバースも常葉短大から出たりして明るい話題を提供している学校です。卒業生で中学校や高校の英語教師になっている先生方に現役の大学生も加わって、なごやかに、そして真剣に夏の研修会が開催されました。
午前中のテーマはライティングの指導で、中学校の先生方がライティングの指導で困難と感じているのは、1番に単語の綴り方が難しい(発音と文字が結びつかない)。2番に文の構成の仕方(語順など)がむずかしいという意見がありました。それをうけて午後の私は、
(1)小学生の間にリズムなどprosodyを重視してまずは歌わせる、絵本や「英会話たいそう」を唱えさせる、フォニックスアルファベットをなるべく継続的に長期にわたっていわせる、3文字単語を読ませる、アルファベットや自分の名前、歌の歌詞の書き写しまではさせてもよい。
(2)中学校1年生の間に全員が自立して音読できる生徒をつくることに教師は全力をあげるのが一番結果がよい。教科書のどの部分も自分で読めるのが大切。そのために、小学校でやっていなければフォニックスのルールを教えるのは必要。
(3)中学校2年生の間に、教科書の文の書き写し、基本文の一部を変えて書く、質問文を常に書いて自分の答えを書く、ディクテーションをする等書く指導を徹底する。
(4)3年生になったら、5行、7行、10行とどんどん行数を増やしていって自分の言いたい事にだんだんと近づけて書く。英借文も大切。フォニックスは、2年生、3年生に教える方が有効という意見もある。
懇親会では、浜北市で長年、活躍している足立智子先生と、単語のフラッシュカードは不要?必要?と議論をしました。

次に行ったのは津市の北立誠小学校という実力校です。
そのご報告はまた次回…

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