松香洋子の元気ブログ

2018年4月2日

「これからの小学校英語」について聖学院大学で講演しました

埼玉県にある聖学院大学で、「児童に達成感を持たせる学級担任の指導」というタイトルで3月31日(土曜日)に講演をさせていただきました。

この日は、絶好のお花見日和。北は岩手、南は五島列島からも参加があったということですが、お花見をサボってきてくださってごめんなさい。

 

内容は、大きく分けると3部構成で、

 

1.     聖学院大学がこの度、新しく人文学部を開設し、これから英語もできる幼稚園、小学校教員を育成していくというご挨拶を、清水均副学長、人文学部長からいただきました。さすが、長年にわたって児童英語教育、小学校英語教育を先導してきた大学のタイムリーな決断です。


2.     2018年と2019年の小学校英語の移行期について、東仁美教授から説明がありました。

移行期教材の We Can / Hi, friends! / Let’s try!を使って、具体的に何をどのようにということは、聖学院が定期的に開催している養成講座で学んでください。

 

3.     私の講演部分では、小学校英語は、2020年からの高学年教科化にむけて移行期間に入り、20182019年は様々な試行もあり、混乱もおこるでしょうけど、その中にあっても、学級担任が中心になってT1をすすめていく方向は定まっていることをお伝えしました。学級担任が主体的に、いつ、いかなる場合でも、小学校英語を子どもたちにとって有意義なものにするためには、

 

■子どもたちに達成感を持たせることが大切

それには学級担任が他教科でやっている手法が活かせます。つまり、ほめながら育てていく、インプット、繰り返しを確保し、子どもができるような状態をつくりだし、それをほめていく。子どもの達成感は、学年によって大いに異なるので、それは普段から教員が知っている学年対応を英語指導にも当てはめてほしい。

 

■英語を使う見本を学級担任が自らみせてほしい

それにはTT(ティームティーティング)が最適で、ALT(外国人指導助手)やJTE(日本人の英語指導支援者、地域人材)が、学級担任が最大限の力をだせるように支援していくことが今後はますます求められます。

 

■小中連携を視野にいれて、中学校区でカリキュラムを考えていくこと

 

■評価の基準を学校ごとでもよいのでcan-do評価でまとめてみること

 

■小学校での指導内容を具体的に中学校に伝えていくこと。

 

以上のようなことを、ゲームやペア活動もまじえて、お話しさせていただきました。

 

講演後、質問のある10名くらいの熱心な方が残ってくださり、「ジングルってなんですか」「ネイティブスピーカーの出身地が違うと発音が違うが」「小学校でフォニックスを教える方法とか」等々、話し合いをしました。文法指導はどうするのかといった質問もあり、今後、中学英語も含め、大きな問題になっていくことでしょう。

 

その後、J-SHINEトレーナーのラウンドテーブル。とても勉強熱心なJ-SHINEのトレーナーを中心とした集まりで、今後の小学校英語を背負っていく実践部隊です。その探究心と熱意には敬意を表します。

 

最後にはおいしいイタリアンで打ち上げもありました。桜咲く聖学院のキャンパスで、有意義な1日を計画してくださり、隅々まで実に細やかな配慮にあふれた講演会にしていただいた小川隆夫先生、東仁美先生、本当にありがとうござました。


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