8月24日に行われた第67回全国高等学校PTA連合会 静岡大会で特別第2分科会 基調講演とパネルディスカッションを担当しました。
この大会は、第67回というのもすごいのですが、その規模もすごく、1年に1回の全国大会には1万人の会員が全国から出席されます。全国の高等学校のPTAというのがこのように大きな活動をしているのを皆さんは知っていますか?もちろん、文部科学大臣も参加されます。
今年の会場は、4つあり、私はその中の1つであるアクトシティー浜松の中ホールで開催された特別分科会で、「有徳の人」を育てるグローバル教育とコミュニケーション能力の育成」というのを担当させていただきました。参加者は800人ということでした。
内容の報告をさせていただきます。全部で90分の分科会でした。
最初の30分。松香の基調講演以下の2点
①
日本のグルーバル化は進展していて、後戻りはできない。国外にむけたものもあり、国内でおきているグローバル化もある。会場からは、国際交流活動として、生徒さんが国外へいったり、また、国内に留学生を受け入れたり、一緒に活動したりという報告がありました。
②
このようなグローバル化に対して、教育の現状はどうか?高校生の自己肯定感が低いこと、発信力が弱いこと、英語力、コミュニケーション能力、IT化などの対応は大丈夫かと疑問を投げかけ、会場からは、社会全体に意見をいうという土壌がない、英語を使う場がない、英語教員の質、英語教育の内容の充実などについて意見がだされました。
次の60分は、パネルディスカッションをしました。
パネラーはこの4名
静岡県立浜松北高等学校 PTA 会長 原 道也さん
静岡文化芸術大学 国際文化学科 4年生 田中琢問さん
静岡県立浜松北高等学校 2年生 袴田大晶さん
浜松市立高等学校 2年生 大高日菜美さん
この4人を迎え、グローバル化、これからの日本、自分の将来など、語ってもらいました。日本の将来を語り合うのに、当事者である高校生がいないというのはおかしいということでお願いしたところ、とてもよいパネラーを揃えていただき、楽しかったです。
ブラジル日系4世の田中さんは、ポルトガル語を生かし、自分のこれまでの地域社会での経験を生かし、学習支援とか地域つくりに貢献している大学生で、これからの日本のグローバル化にしっかりと貢献したいという頼もしい発言をしてもらいました。
袴田くんは、将来は医者になって地域医療に貢献したいそうです。クラブは地学部。興味の幅が広く、深く追求しそうで頼もしいかぎりでした。将来、一度は海外に出て医療の現場を体験し、最終的には静岡県に戻ってくるという堅実な発言でした。
大高さんは、演劇部所属の声の大きい、表現力のある女子生徒で、将来は社会学を学び、様々な人々の悩みに寄り添っていきたいということでした。グローバル化には、伝統文化への理解、実践も必要という頼もしい発言でした。こういう生徒にしっかり英語もやってもらって、外に向かって発信して欲しいですね。
最後に
今回の静岡大会のテーマは「祐徳の人づくり 〜未来のために行動する「一人」を育てよう」というものでしたが、素晴らしいテーマです。特に後半の、『行動する「一人」を育てよう』、というところがいいです。日本の将来を考えると、行動する人が必要です。特に若者にたくさんの行動を起こしてもらいたいです。
それにしても、このPTA活動の規模の大きいこと、年1回の大会にたいする準備、運営はすごいことです。そのような大会に、グリーンのTシャツを着た大勢の方々が、運営委員として、ボランティアとして関わっていることに、心から敬意を表します。この暑い中、日本にはこのように真面目な、そして楽しい会があることを皆さまにもシェアしたいです。
どうして私がこの大会にかかわったかというと、mpiに勤務している高塚勝久氏はずっとこの団体に関与しており、静岡大会の副実行委員長ということで、この大きな大会のために、数年にわたって活動してきたからです。実は昨年も、東海大会に講師として呼んでいただき、1700人くらいの参加者に、コミュニケーション能力の向上ということでお話をさせていただきましたが、とにかく感心したことは参加者も役員の方々もみんな明るく、楽しく、親切。実に楽しい方々なのです。このような大きな大会を運営するには、相当なボランティア精神が必要だと思いますが、皆さん、すごいです。日本の底力を感じました。
暑い中、本当にお疲れさまでした!