この本は、ダイナミックなイラストとシンプルな英語、そして幼い子どもたちでもすぐにストーリーに引き込まれ、体を動かしながら楽しく英語を覚えていくことができる絵本教材なのですが、
まずはパトリシアさんより、『Can We Be Friends?』のストーリーをご紹介いただけますか?
パトリシア:
This is an amusing and cute story about a friendship between 2 very different characters, a cat and a turtle. Well, they appear to be different because what they both can or can’t do is rather different.
However, they find that even if they have some different points they can still be friends. The characters are a cat and a turtle and the illustrations of both are totally enchanting. Children will love these two animals.
この絵本ではどのようなことが学べますでしょうか?
パトリシア:
The story shows the different actions that the animals can do and children can practice the “Can you…?” “Yes, I can/No, I can’t” structure. Children can learn a lot of vocabulary related to actions such as touching your toes, swimming and jumping and can copy these actions so it is great as a TPR tool.
It is also a good book for pair work or as a basis for a presentation. Activities can be built from the book so that children can talk about themselves and what they can do and ask others in the class what they can or can’t do.
絵本を中心とした英語指導法のリーダーである中村さんからもぜひ、『Can We Be Friends?』を使った効果的なアクティビティを教えていただけると嬉しいです。
中村:
ぬいぐるみやパペットで、ストーリー・テリング(語り)をしてみましょう。はじめは、先生が英語を言いながら、ネコさんとカメさんのぬいぐるみを使ってストーリーを語ります。
そのあと、少しずつ英語を一緒に言うように促しながらクラス全体でストーリー・テリングを練習しましょう。
生徒参加型のストーリー・テリングにつなげていくときは、付属しているCDのリズム・リーディングを練習することを宿題としましょう。繰り返し練習していくうちに、どの子も英語を言えるようになっていく達成感を味わうことができます。
成功体験を重ねることこそが英語上達のカギです。
さらにクラフトの時間をとって、小さな紙袋などでネコさんとカメさんのパペットを作り、クラス全体でストーリー・テリングを楽しむこともできます。パペットを使った演技で保護者さま向けの発表会をしてみてはいかがでしょうか。
“Can you~?”“I can~.” というフレーズや、身体を使いながら発声するなどのTPR指導法を取り入れた英語絵本は、幼児期のお子様に向けて、どのような狙いがありますか?
中村:
子どもたちはいつも五感をフルに働かせて周りにある物や人とインタラクションを図っています。英語習得の過程もその例外ではありません。絵本のイラストや先生から発せられる英語、表情、身振りから意味を理解し、自らもことばと身体を使ってコミュニケーションを図ります。
とくに動きを表す単語やフレーズは自身の体を動かしながら使うことでより容易に記憶したり思い出したりすることができます。また、体を動かすことで集中力をアップできるという点も、幼児期のクラスでTPR指導法を取り入れるうえでの大きなメリットです。
絵本指導の醍醐味は、そのイマジネーションの世界を指導者と子どもたちが共有し、クラスの一体感を高めるところにあります。まず、指導者のみなさんに、ゆっくりと絵本のストーリーを味わっていただけるとうれしく思います。
そして、そのストーリーの世界をみなさんおひとりおひとりの個性を生かす形で、子どもたちと分かち合ってくださいね。
次回は、『A Trip to Grandma’s House』について、お2人のお話をお伺いいたします。
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