子どもが言語を習得するときの順番は、「聞く」→「話す」→「読む」→「書く」
英語に限らず、子どもが言語を学ぶ際、最初に習得しなくてはならないことは、「聞いて分かる」というスキルです。次に「話す」スキル→「読む」スキル→「書く」スキルと習得していきます。
当然、始めの「聞く」という段階でインプット量が多ければ多いほど、次の話すスキルに繋がっていきます。
特に幼児から小学校低学年の時期は、耳からたくさんの新しいことを学ぶことができる時期ですので、この期間にたくさんの英語の音声に触れることは、後の英語学習にとても良い影響を与えます。
これまで中学校から始まる日本の英語教育では、アルファベットを書いて覚えるといったアウトプット作業からスタートしていました。もちろん、すでに国語で日本語を学んでいる日本の学生にとっては、新たな言語を学ぶうえでは、なじみがある方法かもしれません。
しかし、これまで述べてきたとおり、小学生は「読み書き」より五感で英語を感じるほうが理解しやすく、またこれは、言語を習得するうえでも理にかなっている方法であるため、mpiの教材ではインプット作業に取り組むようにしています。
mpiが「音声獲得期」と呼んでいる幼児~小学校低学年の時期は特に、歌やゲームなどを繰り返したり真似たりすることが得意な年齢ですが、反対に自分の考えなどを表明することは得意ではない年齢です。
もちろん、年齢が上がるにつれて、子どもたちはインプット活動だけでは飽きてしまうので、アウトプット活動の比重も学年が上がるにつれて増やしていきますが、インプットが得意な幼児から低学年の時期に、
大量のインプット活動を与えてあげることは、子どもに非常に合っています。
繰り返しのインプット活動
今秋完成しました『The Sky Book』は、“歌、チャンツ”から会話やアルファベット練習を発展させていく学習法が特長の、mpi式幼児~低学年向けのコースブックですが、この教材は、特にこの時期の子どもが、
繰り返しインプット活動に取り組めるよう、テキストや音声教材に様々な工夫を盛り込んでいます。
例えば、本書では歌の他にも、「ぐるぐる会話チャンツ」というチャンツを毎回一緒に楽しみます。
これは、各ユニットの“Talk Time”に登場する会話内容の全て(Unit1~Unit7まで)を丸ごと「チャンツ」にしたもので、初回のレッスンから1曲“丸ごと”歌って楽しみます。
幼児~低学年の子どもの特性として、
●分かるところだけ分かり、分からないところは気にしない。
●くり返しを楽しむ。しつこいぐらい繰り返す。
●知らないことや、珍しいことに対する好奇心が強い。
●100%分かっていないことでも口に出す。
などがありますが、正にこの時期は子どもにとっては、会話の意味が分かるか分からないはあまり大きな問題ではありません。とにかく丸ごといっぺんに、
身体を動かしながら大量のフレーズをインプットするのが得意です。何度も何度もまねして言ってみるうちに、いつの間にか英語のリズムを身につけてしまいます。
毎レッスン、「歌」と「ぐるぐる会話」チャンツをインプットした後、“Practice Time”でも、アクティビティに合わせて英語のリズムをインプット、会話練習やワーク活動の際にも、まずはCDを聞くというインプット活動から入ります。
テキストのどの場面でも、十分なインプットが行えるよう構成されています。
本書は基本的に、左ページでインプット活動、右ページでアウトプット活動が行えるように編集されていますが、右ページのアウトプット活動の際にも必ずインプット活動(音源を聞くなどの活動)から入るような工夫がされています。
アウトプットを焦らず、まずはじっくりとインプット活動を行うのが「音声獲得期」ですので、この時期の教材には、上述のように、しつこいくらいの繰り返しのインプット活動が必要なのです。
大人にとっては少々苦痛とも思える繰り返し活動ですが、子どもは、まねをする活動が大好きです。また自分のコミュニケーションの目的を達成するまで、何度でもしつこく繰り返す、という特性もあります。
この時期の子どもの特性を十分に引き出してあげるためにも、十分なインプット活動を行うというのがmpiの教授法です。
音声獲得期のインプット量が十分であればあるほど、将来の「自己表現力」にも繋がります。お子さまにはぜひ、十分すぎるほどのインプット活動が盛り込まれた教材を選んであげてください。
mpiでは『The Sky Book』の中身が分かるサンプラーを用意しています。上記の内容をさらに具体的に知りたい方、mpiの指導法をもっと詳しく知りたい方は、以下よりお問い合わせください。
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