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2024年3月8日

小学校英語セミナーレポート 実践報告「使える!WE CAN! コースブック」

 

    1. WE CAN!の9つの魅力

 
WE CAN! シリーズの一番の魅力はこの教材群を使うことで子どもたちにとって英語がコミュニケーションツール1つになっていることを実感することが一番大きいです。
 
ユニットごとのゴール設定は子どもにも保護者の方にも学びの成果が視覚的になるので有効です。また、フォニックス学習、英語4技能、自律する力、単語、文法力などが伸びる仕掛けがあちこちにあります。

特に英検のために学習しなくても英検の結果もついてきます。

英語の成果は見えづらいところがありますが、英検受験を通して、改めて WE CAN!の成果を感じ、保護者の方にも英語が身についていることを実感してもらえています。
 
そして何より、各レベル Student Book, Workbookのたった2冊でこの9つが網羅されていることが魅力です。

尚、仁川学院小学校ではStudent Bookのみを採用しています。
 

 

2.仁川学院小学校での使い方

 
多くの私立小学校が同じ課題を抱えていると思いますが、仁学院に入学してくる子供たちの英語学習履歴は本当に様々で、ある意味アンバランスだと言えます。英語幼稚園出身の児童達、家庭で英語を日常的に使う家庭の児童達がいる反面、全く英語教育を受けてこなかった児童達もいます。
 
そのような様々な学習履歴を持った子どもたちにはWE CAN!が最適でした。
 
英語が初心者の子たちには各ユニットに組み込まれている歌やチャンツが英語学習の良い入口になります。

また、英語学習履歴のある子たちには「書く」アクティビティやフォニックス学習が彼らの学習意欲を刺激します。
 
識字認識⇒自主的活動⇒自己表現の3つステージを学習履歴の違う生徒たちが各々自分のペースで上がることができます。

私はこの3つのステージを「ゴールデンステップアップ」と呼んでいますが、これを可能にするのがWE CAN!の優れたところです。
 

 
 
仁川学院小学校はWE CAN!シリーズの全6レベルを以下の計画で使用しています。

低学年が学習時間が長く、高学年になると学習時間が減りますが、耳の良い低中学年までにBook まで終了し、高学年ではかなりレベルの高いBook 5,6をじっくり学びます。




 

授業では以下のプランが基本です。WE CAN! のほかに、『Active Phonics』や『フォニックスチャンツ』(mpi松香フォニックス刊)や、その月のテーマの歌などから始め、WE CAN!のトピックを学習します。45分は本当にあっという間です。



子どもたちにもレッスン前に「みんないけてる?今日も忙しいよ頑張って。先生も頑張るから、みんなも頑張って」と日本語で声をかけるほどです。

この私のテンションのせいか、高学年の反抗期の子どもたちでも「しゃーないな」という顔をしながらついてきてくれます。
 
低学年たちは1学期が終わると、身の回りのアルファベットを見ると、それを音に変えて教えてくれたりする場面が多くみられました。音から文字に変えて、書く事にも慣れてきました。
 
中学年の児童たちは、なぜか気に入ってしまった“Hot Grape Fruit Juice”などの単語をくり返し口ずさんだり、既習のフレーズが日常で出てくる機会が増えた。

なかでも、終わりの会の時にWe Can!で習った “I can’t wait.” というフレーズを自然に使った児童がいて、担任の先生を驚かせました。
 
高学年はBook 5,6の作文などを書く活動がよい知的刺激になりました。

書くアクティビティの後は発表にも意欲的な姿が見えたのに成長を感じます。音読発表もぐっとレベルが上がるのが高学年です。




 
 

3. WE CAN!は成果がでるできている

 
基本的に左のページで学んだことを、右のページのアクティビティ(Fun Time!)で楽しむことができる構成になっている。

ただ楽しむだけではなく、必ずCan-Doチェックをするので、子どもたちはこのユニットで何を学んだのかが明白になり、下手にご褒美シールを上げたりしなくても、このCan-Doチェックをすることが彼らのやる気につながる構成になっていることが優れた点だと思います。
 
 

 
 


レベルが上がるにつれて、内容が濃くなり、子どもたちへの知的刺激につながっている

Book 3になると文法も登場するが、知識ではなく、体験を通して文法を身に付けるカリキュラムになっていて、何度も繰り返し繰り返し同じものを使う場面があるが、それが小学生にはあっていると感じる。

また過去に学んだフォニックスを使って自分で読み始める様子を見ると英語がしっかり身についていると感じことが多いです。
 

 
 

Book 5, 6になると Writing for Other PeopleやWriting Presentationなどが追加され、リーディングのアクティビティも「考える」ことが加わります。

この1冊でmpiの『自己表現ワーク』や『TAGAKI』(どこちらもmpi刊)などの要素が含まれている点もWE CAN!シリーズが優秀な点だと思います。
 



 
以下は1レッスン(45分)の使い方の具体例です。

各ユニットが4つのカテゴリーに分かれていますので、フォニックス以外をその日の「めあて」にすることで、生徒たちは学びのゴールが明確になり、指導者はレッスンプランが立てやすくなるという相乗効果があります。
 



 

 

4.仁川学院小学校の学習成果

 
各学年で様々な活動をしていますが、小学2年生はオープンスクールでBook 3に出てくる比較級を使い「他校との差別化」をする様子を披露しました。

Book3にはこんなチャンツが載っています。これを基本にして、様々な活動が出来ました。
 

I think …
 a dolphin is cute.
 a seahorse is cuter than a dolphin.
 a baby seal is the cutest.

 
 
 
 


その他の学年も同様に教材を柱に様々なことを発表につなげられています。また高学年では英検の受験準備も並行しています。
 





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仁川学園の丹澤先生にお話しいただきました We Can!シリーズは
全6レベルからなるコースブックです。
松香洋子とGlenn McDougall氏の共著で、McGrawHill社から出版しています。
mpiは日本総代理店です。

詳細はこちらから
http://wecanenglish.jp/

ご購入はこちらから
https://www.mpi-j.co.jp/GoodsList.jsp?category_type=1&category_id=0105

アマゾン・大手書店でも取り扱っています。

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