尚、タイトルには「英語のできる15歳」としていますが、登壇してくれた子たちは中学生から大学生まで幅広く、mpiメソッドのポストフォニック期(総合学習期)のステージにいる子どもたちです。
今回の主人公はTeens(10代の若者たち)
「教育って誰のためにあるのか」を考えた時、「教える側」もそうですが、「学ぶ側」に学びたい気持ちがあって初めて成り立つのが教育。
今回のフォーラムはその「学ぶ側」にフォーカスしました。
つまり、主人公は「学ぶ側」のTeensです。
mpi English Schools※に通い、mpiの教材を使い、mpiメソッドで英語教育を受けてきた10代の若者たち。
大人の階段を上っている途中の彼らは英語教育についてどんなことを考えて、自分が受けてきた英語教育をこれからどう生かしていこうと思っているのか。
未来を引き継いでいく若者から本音を引き出しながらのトークイベントに企画段階からからワクワクしていました。
※mpi English Schoolsはmpiパートナー会員が主宰している英語教室です。
たった1時間の打ち合わせを終えて
打ち合わせを終えて私が
一番驚いたのは、彼らの「対応力」「思いやりのあるマナー」「心の広さ」そして「国際性」です。
あれ?これってどこかで聞いたことがある。
そうそう、松香洋子先生が『子どもと英語』の第3章を今年改めて書き下ろした中に書いてあったことだ!え?彼らにはすでに身に付いている!もう本番は大丈夫と確信した打ち合わせでした。
トップバッターは名古屋(11月11日(土))
学校でインフルエンザが大流行りの時期でしたので、5人全員来られるか当時までハラハラドキドキでしたが、全員集合!あ~よかった。
ホッとしてから初顔合わせ。やはりオンラインと生は違いますね。え?この子、こんなに背が高かったんだとか、どの子も大人っぽいな~とか思いました。少し緊張しつつ、段取りの説明からマイクの音量確認などして、少しだけ練習。
とはいえ、質問の10個が心配な彼ら。そうかそうか、そんなに心配か。じゃ本番30分前にチラッと見せましょう。笑顔で乗り切ろう!とか言って励ましたのはよかったのですが・・・・
さて本番が始まったら私の方が緊張して笑顔が作れず苦戦苦戦。
反対に若者はすぐ手が挙がり、さっと自分の意見を述べる展開!ありがとう!みんな。そんな若者に救われました。
それにしても「やらせでは?」と思われるくらいのスムーズな受け答えに、私も「これは事前に仕込んだのではありませんよ」とお伝えするくらいでした。
彼らと約束したことは「大人の期待に応えるような優等生的な答えをする必要はないからね。本心から出た本音を伝えてね。それが一番ここに来る大人のためになるんです。」だけ。
そんな彼らからの答えで印象に残ったのは・・・
Q:はじめて英語が好きと思ったのはいつですか?
A1:なんだか今まで聞いたこともないリズミカルな言葉を聞いてドキドキした時
A2:意味も分からない英語だったけど、
自分の力で読んだら、その発音とてもいいね。って先生にほめられた時
Q:発表やスピーチは好きですか?
A1:大好きです。違う自分になった気分で興奮します。
A2:あまり好きじゃなくて苦手だけど、なんとか頑張ったら先生や親がほめてくれるし成長した気持ちになる
「教える側」と「学ぶ側」の歩調がバッチリ合っているからこのような意見が出てくるんだと思います。
子どもは体が動き、心が動き、頭が動くと言いますが、mpiメソッドに沿って、子どもの特長をつかみながら教えていくと、こんな若者になるわけですね。
彼らの答えを聞いていた大人がもし「これはやらせだ」「こんな風に育つわけがない」と思ったら、きっとそれはご自身がそんな風に育てられないということかもしれません。実際に目の当たりにした名古屋Teensはウソ偽りなく、やらせではなく、マジな自分をぶつけてくれました。敬意を評して彼らの未来を応援します。
大阪は大盛況(11月19日(土))
大阪会場では、関西マジックとでもいうのでしょうか?開始前からお客様のテンションがとても高く、盛り上がる予感しかありませんでした。
それとは反対にTeensは驚くほど落ち着いていました。私からは「忖度なく本音でお願いします」と伝えたところ、チラッと先生の顔と保護者様の顔を見て、ニコ。どんな本音を聞かせてくれるか楽しみでした。
最初はまじめに受け答えしていたTeensも徐々に緊張も解けて、大人の期待とは真逆の答えも出てきて焦るやら笑うやら。
Q:英語を好きになったのはいつですか?
A1: 文法を習った時です。(会場シーン、ざわざわ)。
だけど、その前に歌とか、リズムとか絵本とかで使っていたので、自分が使っていた言葉が、文法を知ることで、仕組みがわかった時に面白いと思ったんです。(会場、お~、なるほどね!)
Q: 単語で英語を覚えますか?決まり文句で覚えますか?
A1: 単語ですね。もう今、単語の山です。(会場シーン)でも、最初は決まり文句から覚えました。それがあって、今はむずかしい単語がきても、なるべく前後の塊で覚えようとする習慣があります。(会場うんうんとうなずく)
Q: 発表やスピーチは好きですか?
A1:
はっきり言って嫌いというか、苦手です。先生の圧が!プレッシャーが!(会場爆笑)でも、苦手でも、
なんとか頑張るとその先は達成感が待っているというか、だから先生の圧があっても(笑い)続けられます
Q: Peace begins with ....その後、何を入れますか?
A1:
Peace begins with “P”!(会場爆笑)
Teensの担当先生方は「もう何言われるかドキドキしました!」っていいながらも、子どもたちの成長を目の前で見れてとてもうれしそうでした。
大阪のTeensからサンキューメール
大阪フォーラムから数日後に先生を介して、Teensの一人からお礼文が届きました。泣けました。
「最初はよくわからず、先生と親から言われて承諾したこのイベントで、
来てみたら大人がキャーキャーと喜んでいて驚きました。そんな中、自分はちゃんと期待に応えられるか心配でしたが、
MCの先生から「大人の期待に応えなくていい」と言われ、二度目の驚きでした。大人はいつも子どもをジャッジする存在だと思っていましたが、このイベントはそのような事ではなく楽しかったです。だんだん図に乗って笑わせようと欲も出てきました。
大人の方が堂々と英語をペラペラ話している姿はとてもカッコよかったです。ありがとうございました。」
東京フォーラムは100人越え!(11月26日(日))
いよいよ本丸といった所でしょうか。一般参加の方も多く、mpiとはなんなん?って方もいらっしゃる中、大阪に負けないくらい大盛況でした。
Teensは始まる前は緊張と心配な様子が顔に現れていました。なので、どの子も親御さんのそばを離れない!「いざ!親離れじゃ!」と彼らの背中を押して始めました。
しかし、そんな心配はよそに、彼らはチャッキッチャキの江戸っ子でした。
楽しそうにサクサクと答えてくれるし、笑いも取ってくれるし、場慣れしてるというか、東京の子はすごいな~って、私も東京人ですが感心してしまいました。
名古屋、大阪との一番の違いは、
すでにグローバルを感じて育っているという点でした。学校でも街中でも多言語であり、多文化であることが当たり前の中で成長していると言ったらいいのか、より強く英語ができて当たり前の世界にすでに溶け込んでいること。
Q: 英語って役に立つと思った事はありますか?
A: クラスに何人か他国籍の子がいるんですが、互いの共通語は英語なので、コミュニケーションを取っています。
Q: 英語で何をしたいですか?
A: コミュニケーションだけでなく、情報を得たいし、友達も作りたいし、
自由に扱えるようになりたい
この子たちが大人になった時は、世界から戦争なんて消えてしまうのではと思わせてくれるような未来への希望を垣間見た気がします。
次世代は任せた!って言いたくなりました。
いよいよファイナルin 福岡!(12月9日(土))
最後のフォーラム地は福岡の博多。12月だというのに気温は21度もあったこの日は、暑くてコートなど必要ありませんでした。
福岡は中高生ではなく、高校生3人が登壇予定。この3人は仲良しで、同じ英語教室で学んでいるということでした。
私に対しても全く構えるところがなく、3人ともストレートな印象を持っていたので、どんな答えが出ても大丈夫だろうと思っていました。
彼らは緊張している様子は全くなく、お互いの顔を見合わせながら終始フフフフと笑顔で対応してくれました。その彼らの雰囲気のまま、和気あいあいとした雰囲気の中進んで行きました。
Q: 英語は英語で理解しますか?なぜですか?
A1: 英語と日本語は全く別の言語なので、
英語は英語、日本語は日本語で理解するのが当たり前だと思います。
A2: 英語の持つニュアンスと日本語の持つニュアンスとは別物だから、訳すとニュアンスが崩れてもったいないです。
A3: っていうか、英語は英語で理解するのが当たり前でここまできました。
Q: 単語で覚えますか?それとも決まり文句で覚えますか?
A1: 決まり文句でしかもジェスチャー付きで覚えさせられました!(笑)
A2: 英会話たいそうは楽しくて、まるごと覚えてすぐ使えるので便利でした。ただ、高校生になると単語がむずかしくなってきて大変です。もう踊って覚える事が出来なくなりました。(笑)
A3: それでも、難しい単語にも決まり文句がある場合はまるごと覚えるくせがついています。
Q: 発表やスピーチは好きですか?
A1: 正直、好きではありません、っていうか苦手です。でも、みんなほめてくれるし、終わった後の達成感があるから、また頑張ろうと思えます。
A2: 私も好きってほどではありません。でも発表までの調べものとか、友達に助けてもらったりとか、そういう途中の事がすごくいい経験になります。
A3: 私は大好きです。緊張するけど気持ちいいし、なにより、自分が伝えたいことを英語で伝えられるってことがうれしいです。聞いてくれた人に理解してもらえるともっとうれしいです。
もう本当に素敵!開場から拍手が自然と湧きおこりました。
無事に4か所終了!今回の主役のTeensに感謝!
総勢18名のTeensに感謝感激しつつ、幕を閉じたフォーラムでした。
どの地域のTeensも共通しているのはmpiメソッドが浸透して英語を自分の自信につなげているということでした。
最後の質問で
「あなたにとって英語とは?」に対して出たTeensの回答は・・・・
「楽しみの根源」
「なくてはならないもの」
「自分の好きなことを倍にしてくれるもの」
「視野を広げてくれるもの」
「宝物」
「自分を変えてくれたもの」
「世界への扉」
「未知との遭遇」
「どこでもドア」
「仕事で使いたい」
「使えると使えないでは天と地」
「コミュニケーションのツール」
「未来を楽しくする魔法の言葉」などなど
大人の階段を上っている途中の彼らは英語教育についてどんなことを考えて、自分が受けてきた英語教育をこれからどう生かしていこうと思っているのか。
この疑問はとてもすんなり理解できた気がします。
mpiメソッドで英語の種を植えてもらった彼らは、自分自身で確実に開花に向かって準備をしています。
彼らにどんな未来が待っているのか、きっとTeensは想像を膨らませ、期待と不安に胸いっぱいでしょう。
今回のフォーラムを通じ、
mpiメソッドで日本中の子どもたちに英語を教えていくことがmpiの責任だと感じました。
時間を割いてくれたTeensに改めて感謝するとともに、これからの彼らに幸多かれと祈ります。
2023 mpi英語教育フォーラム