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記事詳細
子どもと英語ニュース ~今月の新着記事~
2021年9月14日
フォニックスで、英語の読み・書きをしっかり身に着けよう!
mpi English School本部校(mpi直営校) 校長 粕谷みゆき
●フォニックス学習法とは?
英語の文字(つづり)と発音の関係を系統立てて学ぶ学習法です。
mpiでは創設者の松香洋子が1976年にアメリカでこのフォニックス学習法に出会い、帰国後に日本でこれを紹介するとともに、外国語として英語を学ぶ日本の子どもに合うように独自のテキストと指導法を研究開発し、これまで生徒の年齢や学習期間に合わせて種々のテキストを出版してきました。
●英語学習の中のフォニックス学習
母語の習得では、多くの子どもは3歳くらいで日常会話には殆ど不自由しなくなり、4歳・5歳では現在・過去・未来の出来事を自然に話せるようになります。
外国語として英語を学ぶ場合は、発音・語彙数・運用において母語話者とはスタートから大きな違いがあり、文字学習開始の時期は慎重に考慮する必要があります。
(mpi English Schoolsでは小2くらいから本格的にフォニックス学習を始めています)
ですか、子どもは語学習得の達人です。
聞いたことをそのまま真似るのが上手で、何度も同じことを繰り返すことを厭いません。
このことは、言語を学ぶ時の大きな強みになります。
こんな子どもの特性を活かして、mpiでは言語学習の入口を
「音声獲得期」
として重んじています。
音源を豊富に提供して、子どもたちは耳をダンボのように大きくしてよく聞き、
歌/チャンツ・会話表現・絵本音読などを英語独特のリズムを体全体で感じるようにしてリスニングとスピーキングの練習
をします。
英語の語彙がある程度入って英語音声に慣れてきたところで、
文字と発音の関係(フォニックス)を学ぶとスムーズに文字学習に入って行ける
のです。
目に見える文字学習に至るまでに、
目に見えない音声練習に時間をかけるのは少し遠回りに感じるかもしれませんが、結果的には近道
になります。
またこの
音声獲得期にはフォニックス学習の前段階の重要な活動
をします。
●フォニックス学習の準備としてのPhonemic Awareness(音素認識)活動
子どもにとって英語の音声的特徴(prosody)を一番分かりやすく体感できるのは、歌やチャンツ(メロディーのない歌)ですが、
「Superstar Songs 1/2/3英語のおとあそび教室」
というテキストを使用して、歌を楽しみ語彙を覚えるだけではなく、イントネーションを意識する、単語を音節に分ける、韻を踏んでいることばを探す等の活動及びフォニックス学習に大きく貢献する以下のような音素認識活動(音素=話し言葉の一番小さな音の単位)をします。基本的には、文字は介入させずに音声のみで活動をします。
Isolation=単語の一部の音の違いに気づく・取り出す(初頭音の例:fish, dish 語末音の例:hop, hot)
Blending=音の単位をつないで単語にする(/r/+/e/+/d/=red)
Segmentation=音に分割する(elephant→/e/ /l/ /e/ /ph/ /a/ /n/ /t/)
Manipulation=音を操作する(最初・中央・最後の音をそれぞれ置き換える等。cap→map、cap→cup, cap→cat)
音素認識活動
などというと難しく聞こえますが、テキストではFun-fun-TimeそしてSuperstar-Timeという名前の、子どもにとっては楽しい
「音あそび」
の時間なのです。
英語のように日本語にはない音をたくさん含む言語を学習するには欠かせない活動と言われています。
フォニックス学習が始まった後でもフォニックスの理解促進に効果があり、その場合は文字も同時に見ながら活動をます。
●アルファベット(の名前)が分かる・書ける
上記の音あそびと平行して、フォニックス学習の前にアルファベット26文字が分かる・書けるように練習します。
英語の文字は全部で26個、大文字と小文字を合わせれば倍になりますが、それで終わりです。最近はTV、DVD、CD、JRなど身近に目に触れていて知っている子も多いです。
ただ発音は何度も聞いて英語らしい発音を覚えるようにすることが大事です。
アルファベットの名前も英語音のよい練習になり、例えばA, J, K, Hなど日本語的発音対英語音を対比させて練習するとよく覚えられます。
また、使用頻度の高い小文字はフォニックス学習には必須になるので、3種類の高さをちびっこ・のっぽ・しっぽつきとして表して歌で覚えるのも楽しいです。
●フォニックスアルファベットでフォニックス学習開始
アルファベット26文字には、「名前」と「音」があります!と、リズムよくAa says /a/ /a/ apple (aは最初は、短母音で練習), Bb says /b/ /b/ bear,とフォニックスアルファベットジングルをZzまで唱えて、文字の表す音を覚えていきます。
これは、焦点を当てる文字を次々に変えていきながら、As~Zzまでを何度も繰り返して口が覚えてしまうまで唱え続けます。
焦点を当てる順序や練習の仕方はテキストにより少しずつ異なります。
開始する年齢や個人/クラスで進めたいかなどにより選択肢があります。
mpiのフォニックスのテキストの1つの
「小学生のフォニックス」
は4冊シリーズですが、最初は、Aa ~ Zzまで順番に、1つのアルファベット文字に対してその文字の音で始まる単語が5つずつ紹介されていきます。
初頭音が同じでも次にくる母音によって微妙に音が混じりあうのですが、最初に対象の音が聞こえるので生徒にとってはとても分かりやすく、アルファベットを書く練習欄がページ下にあるので、少し不確かだった生徒も復習しながら進んでいけます。
このテキストには準拠のDVDがあるので先生代わりとして家で学ぶのにも適しています。
次に、
「5つの母音」(フォニックスアルファベットの中のa, e, i, o,uを取り出して)=短母音を学びます。
ここで、子音+短母音+子音で構成されている単語(b+a+g, b+e+d, b+i+g, b+o+x, b+u+sなど)を「音の足し算=Blending」することで、「読む」体験をします。
そういうことだったのか!
自分で読める!
と目を輝かせる生徒の姿が見られる嬉しい瞬間です。
Book 2では、a-e, e-eなどの「eのついた母音Magic e」という最初の母音はアルファベットの名前読みして、最後のeは声がないというルールの文字の組み合わせとch shなど2つの文字がくっついて1つの音を出すというルールを学んでいきます。どれも楽しい歌で練習できるようになっています。
This is Phonics シリーズ(全2冊)
にはクラス/グループ/ペアーで一緒に活動するヒントがたくさん提示されています。
また、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングの4技能に焦点を当てて、基礎→応用→まとめ/確認の練習が3巡してできるように構成されています。
各ユニットの最初に「語彙」のページがありますが、そのユニットのフォニックスルール(一文字または組み合わせ文字とその音を学ぶ)を学ぶ前に、生徒が既に知っている単語を呼び起こす狙いがあります。
CDを聞くか、絵を見て、自分の知っている単語がいくつあるかな?と考えてもらいます。また、キーワードとして覚えておくと、フォニックスルールを使って読めた(文字を音に変換できた)単語の意味がすぐに「分かる」と実感できるからです。
そして、勿論主役のフォニックスルールの登場です。音の足し算をして読み、書く時は、単語をSegmentation=音に分割することによって、その音に対応する文字を導きだしてきます。クラスでは、テキストだけではなく絵カード、文字カード、ポスターなども併用して様々な活動をして練習量を確保しています。
●フォニックス学習からその先へ
フォニックス学習は、フォニックスのテキストの中にだけ留まらず、歌詞や会話表現など、これまで耳からのみ覚えていたものを、文字でも確認できるようになるため、何となく曖昧だったことばをより的確に発音できたり、耳と目の力で記憶に残りやすくなることもしばしばです。
また、まとまった文やお話を、学んだフォニックスルールを応用して読む練習も欠かせません。
フォニックスのルールに準拠したBuilding Blocks Library レベル0~3は、フォニックスルールに合った語彙をふんだんに使った楽しい内容の物語がいっぱいで、生徒たちに人気です。
お話の中では、英語の文章で必ず出会うサイトワード(the, you, is, hasなど、ルールに当てはまらない目で覚えてしまう単語のこと。)も何度も登場してきて、生徒たちはルールの応用と同時にこれらにも慣れていき、読めるという自信を深めていきます。
一端、フォニックスルールを学んでそれを応用することを覚えた生徒は、自ら読もう、書こうとする自立した学習者へと徐々に育っていくところが、フォニックス学習の一番素晴らしいところだと思います。
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mpi English School 本部校
英語教育のパイオニア mpi松香フォニックスが運営する直営校 英語のできる15歳が目標です
校長 粕谷みゆき
フォニックスに限らず、第二言語習得につての造詣が深いく、mpiの教材の執筆多数。流ちょうな英語は子どもたちの憧れ。学習者主体になるように指導法を常に模索している。
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