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2021年7月30日

英語音読で 「地頭」も、英語力もアップ?!!



「音読」―昔からある学習法ですが、
その効果が絶大だということが、近年の脳科学研究で明らかになりました。
さらに、その音読の素材を英語に変えると、
頭がよくなって、かつ、
英語力もあげることができるみたいですよ!
 
音読と脳の関係、そしてmpiメソッドで行っている英語音読の方法がいかに効果があるのかを紐解いてゆきたいと思います。
 
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音読と脳の関係
脳機能イメージング* の第一人者である川島隆太教授が
脳と学習の関係を説明しているインタビュー記事をみつけました。
 
*脳機能イメージングとは、脳で行われる様々な精神活動において脳内の各部位がどのような機能を担っているのかを結びづける研究です。
 
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以下、インタビュー記事より引用させていただきます。

産業能率大学 総合研究所 東北大学 川島隆太教授 インタビュー「読む&書く」からこそ学びは深くなる

 
学習とは、脳科学では
「脳に新たな回路網を形成すること」を指します。
 
―中略―
 
これは成長期の子どもの脳でも、大人の脳でも同じです。大人であっても学習を継続すると脳の体積が増える現象がMRIで確認できます。
学習は、すべての年齢層で成立します。
 
―中略―

学習によって体積が増える領域は前頭葉の前頭前野を中心とする学習と関わる部分です。
 
―中略―
 
神経細胞の数は全く変化していませんでしたが、神経細胞から情報を送る神経線維の一本一本が長くなり、枝分かれが無数に増えていることがわかりました。
つまり、脳の神経回路網がより情報を送りやすく変化し、それが体積の変化としてとらえられたわけです。
 
何歳になっても学習し続ければ脳はそれだけ変化しますし、学習によってスキルや知識が身につくだけでなく、脳そのもののベーシックな働きも向上するわけです。
 
逆に学習することをやめてルーティンの仕事ばかりしていれば、脳はどんどん退化していきます。
 
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脳は、何歳になっても、鍛えれば能力が向上するというのはうれしいですね♪
 
一方でルーティンワークだけでは、退化してしまうなんて!!
 
現状維持 = 退化
・・・だったんですね(汗)
 
そして、
川島教授が、どんな活動をしているときに最も脳が活発になるかを脳機能イメージングで画像化した結果、最も効果的な活動だとわかった活動の一つが「音読」でした。
 
1.動画視聴やマンガではあまり活性化しない脳が
2.活字の黙読では活性化がすすみ
3.音読をすると、さらに活動部位が広範囲にわたる!!
 
「活字の大切さ」と「音読」の効果の大きさに気づかされますね。
 
上記のリンクから画像を確認できるので、ぜひご覧ください。衝撃的な画像でした。

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ところで、ここで
英語の習得方法についてもお伝えします。
 
英語力の向上には、
文法構造や意味が分かった文章を
繰り返し音読するとよいことが知られています。
 
“英文構造を把握して読む文法解析力と、日本語を介さずに英語のままで理解する直読直解力は、特に重要な技能となる。そこで役立つのが、音読(Oral reading)である。― 中略 - 音読はリスニングやスピーキングにも役立ち、言語処理能力が培われ、リーディング、そしてライティングへの効果も期待できることがこれまでの研究で明らかになってきている。”
P.121 『第二言語習得と母語習得から「言葉の学び」を考える』和泉伸一著 アルク選書
 
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さて、ここまでをまとめると以下のようになります。
 
➀ 脳は活字を音読すると活性化し、脳そのものの機能がよくなる 
② 英語力は音読をすると向上する
 
この二つの事実からどんな結論が導かれるでしょう?
 
そう、その通り!
 
英語を音読すれば
  • 地頭がよくなり、
  • 英語も身につくという
一石二鳥が狙えるということです。
 
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私の教室では、mpiメソッドに則り、
様々な手法を使った音読を日常的に行っています。
 

ぐるぐる練習

まずは「ぐるぐる練習」からはじめます。「ぐるぐる練習とは、基本文をリズムに合わせて、毎レッスン、繰り返し、スパイラルに唱える活動を指します。こうすることで・・・

  1. 日本語モードを一瞬で英語モードに変えていくことができます。みんなで声を合わせて元気に唱えることは楽しい活動なので、子ども達は喜んでやってくれますし、毎回唱えることで段々上手に言える範囲が増え、モチベーションアップにもつながっています。
  2. その年に習う基本文を全文唱えることで、過去の学習範囲の復習になります。すぐに覚えるけどすぐに忘れるのが子ども達。折に触れて復習していくことで定着が図れます。
  3. ②の逆で、予習にもなります。リズムよく唱えて体になじんでいる状態で学ぶので、実際に学習する際にとてもスムーズなんです。
  4. さらには、日本語では使わない口の筋肉を鍛える活動にもなっています。

※mpiの会話教材のほとんどに「ぐるぐる練習」用のオーディオが収録されています。
 
The Sky Book1の「ぐるぐる練習」を行っている幼児さんの音声をお聞きください。
早いお子さんは2週間くらいで全部言えるようになるのですが、その時の満足気な顔、目の輝きは、自信と喜びに満ちています。
英語学習の初期はそんなスタートを切らせてあげたいですよね。


Student Hさんのぐるぐるチャンツ練習の音声

 

 


mpiリピートーク

 

 
さらに大切なのが、レッスンのない6日間の過ごし方だと思っています。
どんなに素晴らしいレッスンだったとしても、
週に一度1時間程度英語に触れるだけでは「言葉」が身につくわけがありませんから。
 
 
レッスンがない日も音読が日常的に継続できる仕組みがあるんです!!
 
その仕組みこそ
「mpiリピートーク」です。
※mpiパートナー会員限定で音読指導アプリmpiリピートークが利用できます。
 
 
学習した英文を
録音→提出→添削を受けることを日々行っていただいています。
 
提出するプロセスで、繰り返し音読するようになっていますし、
上手に言えるようになるまで、添削を繰り返すことで、日々英語に触れる環境を作ることができるのです。
 

 
リピートークでの練習時間が多いとmpiから表彰されるシステムもあって、これまた良いモチベーションになっています。
 

発表教育



※本部校のオープンクラスデーの様子

レッスンとリピートーク学習とで、一人で上手にいえるようになったものは
最終的には人前で発表させることも行っています。
 
英語は言葉ですから、人前でつかってなんぼ。
そこで、「学んだら発表」というサイクルを回すことで、発表に挑むメンタルと態度(姿勢、表情、声の大きさ、視線、ジェスチャーなど)も一緒に学ばせています。
 
発表ともなれば、人前で恥ずかしいことはできませんから、おのずと観客を意識しつつ音読を繰り返すというわけです。
 
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川島先生の記事を読んで、音読の大切さに気付かされました。
 
そして、どうしてmpiメソッドで教えると生徒さんの英語力がつくのかその理由が
脳科学の視点からわかった気がしました。
 
mpiっ子は、きっと地頭もよくなっていますね!
 
あなたのお子様にも試してみませんか?

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記事を担当したのは mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー 山口幹代

(株)mpi松香フォニックス 教育アドバイザー
mpiパートナー教室「えいごナビ」主宰
ロンドン大学 Institute of Education 教育学修士(MA)
国立九州大学文学部英語英文学科卒

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記事内で紹介した教材は

「歌」から発展させた幼児のコースブック 幼児期の子どもが興味関心がある6つのトピックで英語を日常にします。 体を使って楽しむことが得意な年齢の特長を生かして、英語のリズム・イントネーション・発音を身に着けるための工夫がされています。


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