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2020年3月25日

歌いだしたら止まらない!通じる英語はリズムから

(株)mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー
山口幹代

いよいよ2020年度から小学校で英語が教科となりますね(5, 6年生)。
「英語の塾に通わせていないけどうちの子ついていけるかしら?」「これからの時代、コミュニケーションのツールとして英語は必要だと思うけど、おうちでできることはないかしら?」
そう不安にお思いの親御さんに、まずおすすめしたいのが「歌とチャンツ」です。

歌とチャンツで「英語はじめの一歩」

チャンツ(chants)ってあまりなじみがない言葉ですよね?
チャンツとは、ことばを一定のリズムやビートにのせて表現したもののこと。メロディーのない歌のようなものです。

チャンツのよいところは、その手軽さと楽しさにあると私は思っています。単語だって、フレーズだって、文法だって、リズムやビートに合わせてリズミカルに繰り返し口ずさむと、あら不思議!
楽しく学べてしまうのですよ!!

その秘密は脳にあります。
脳は、リズムや音楽が大好きなんです。
何ごともリズムに乗せて学ぶと、楽しいと感じるだけでなく、定着しやすく学習効率が良いことがわかっています。
だから、英語の最初の一歩は、歌・チャンツから始めることがおススメ。

子どもが夢中になるチャンツ教材「I like coffee, I like tea」の魅力

チャンツを通して学べることは?

  • 英語のリズムが身につく=通じる英語の基礎を築く
  • 英語が聞き取れるようになる
  • 長い歴史の中で伝えられてきた文化や、生活の様々な場面で引用される言葉を学べる

I like coffee, I like tea付属CD及びDVD(別売)に収録されている歌、チャンツは、反抗期真っ盛りのお子さんにもウケるナンセンスなものから、ユーモアあふれるものまでバラエティ豊かですから、ご家族みんなで楽しめます。

例えば、悪ガキチャンツと呼ばれる "Teacher, teacher, I declare"

Teacher, teacher, I declare,
先生、先生、私は宣言します
I see someone's underwear.
私にはだれかさんの下着が見えます
Might be pink, might be blue,
ピンクかもしれない、ブルーかもしれない、
Might be full of dynamite.
ダイナマイトでいっぱいかもしれない

小学校高学年男子に人気です。理由は、和太鼓のノリのよいリズムと学校では決して歌えないような(!)歌詞のせい。
ニヤニヤしながら目配せしあったり、声を張り上げて歌ったりと実に楽しそうです。

"Peter Piper"は早口言葉チャンツです。

Peter Piper picked a peck of pickled peppers
ピーターパイパーはたくさんのとうがらしのピクルスをつまんだ。
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers
もしピーターパイパーがたくさんのとうがらしのピクルスをつまんだら
How many pickled peppers did Peter Piper pick?
ピーターパイパーはいくつのとうがらしのピクルスをつまんだことになる?

p音が山のようにでてきて
しかも曲が進むにしたがってだんだん早くなるので、目が回りそうになる曲です!!

最初聞かせた時は
「え~、何これ!?絶対無理~!」と言うのですが
でも、よくみると Peter Piper picked a peck of pickled peppers
の部分が各ラインで繰り返されています。
つまり、その部分さえ言えるようになってしまえば、もうこっちのもの!

ハードルが高い分、言えるようになると俄然楽しくなり、ついには『どや顔』で歌ってくれるようになるのがこのチャンツです。
普段理屈っぽくて、物事を斜めにみているような小5男子が、とうがらしになりきって、ジャンプし、小首をかしげながらDVDにあわせてダンスを踊る姿に驚かされたことがあります。大人と子どものあいだを行き来している年代の子どもを思わず解放させてしまう力があるということなのでしょう。

スイッチを押し、一緒に楽しんで口ずさむだけで、英語の話し言葉のリズム(英語独特とイントネーション(抑揚)や決まり文句(chunk))を体得することができますよ~♪

家族で歌おう! 歌とチャンツ 聞く、歌う、体を動かす

どうやって練習するのがいいでしょう? I like coffee, I like teaの序文から抜粋します。

  1. 英語のシャワーをあびる
    I like coffee, I like tea付属CDをひ・た・す・ら・聞いてください。家の中で、車の中で、電車の中で、まずは、とにかく楽しく聞いて英語のシャワーを浴びることが第一歩です。
  2. 聞こえた通りに口に出してみる
    聞いて、聞いて、聞きこんでいると、そのうち、言えそうなところがでてきます。そうしたら、聞こえたところから口まねしてください。なかなか最初はCDと同じようには言えません。が、続けているとだんだんと同じリズム・イントネーションで言えるようになることに気づきます。その瞬間は快感ですよ。
  3. [1.] [2.] をひたすら繰り返す

I like coffee, I like teaの著者である松香洋子はこんな風に言っています。

―聞いて、聞いて、聞いていると、ある時、突然「形」になります。
それはクリームを作るときにひたすら混ぜ続けていると、突然ボールの中でクリームがモクモクと立ち上がるみたいなものです。
そうなったら、必要な時に、必要なチャンツが、自然な形で口からでているでしょう。映画、コマーシャル、歌などの中から自然とそのチャンツが聞き取れているでしょう。
このゾクッとくる一瞬のために、聞いて、聞いて、繰り返す。それを実践してください。

I like coffee, I like tea (松香,2002: 4)

おうちでできる、スイッチを押すだけの英語教育

具体的には
・・・
・・・
・・・
ずばり!
スイッチを押すだけです。

「○○するだけで英語がペラペラ」といった類の怪しい広告もありますが(笑)、mpiの歌・チャンツ教材に関しては、CDやDVDプレーヤーのスイッチを押して、親子で楽しむだけで家族みんなの英語の基礎ができるというのは、本当です。

I like coffee, I like tea CD付き」は、数え歌、手遊び歌、縄跳び歌など、英語圏の子どもたちが聞いて、歌って育つマザーグースの中から、とびきりリズムの楽しい歌やチャンツを厳選しているので、楽しさは折り紙付き。
また、何世代にもわたって子育てに使われる歌やチャンツは、子どもに最初に知ってほしいフレーズや、日常生活に必要な表現の宝庫です。

――チャンツはそれぞれの言語の特色をもっともよくあらわし、ごく自然に伝承されるものです。チャンツはもっとも話し言葉に似ていて、その言葉のリズムそのものをあらわしています。(中略)チャンツは映画、コマーシャル、演説、冗談、歌、文学、漫画など、生活の様々な場面でよく引用されるものであり、文化の一部です。

I like coffee, I like tea (松香,2002: 3)

英語のリズムを獲得すれば通じる英語に!

日本語は平坦に、抑揚をつけずに発話されます。
一方、英語の場合は大事な部分が強く長く話されます。
さらに、一語ずつではなく数語がかたまりで発話されるという特徴もあります。

実は、日本人の英語が通じないとか、ネイティブの言うことが聞き取れない原因の大半は、個々の発音の問題というより、この日本語と英語のリズムの違いによるところが大きいのです。
それを改善するのに大いに役立つのが歌・チャンツなのです。そして、子ども時代は英語のリズムをあっという間に体得できる貴重な年代です。残念ながら大人になればなるほど体得までには時間がかかります。お子さんのかっこいい英語にきっと驚きますよ!

いかがでしたか?
歌・チャンツを歌っていると、「英語独特の抑揚のつけ方」や「かたまりごとに発話する」練習が自然とできて英語音声の基本が身につくことがお分かりいただけたと思います。お伝えした練習方法で、ぜひ英語のリズムを身につけてくださいね!

まとめ

大学の4技能試験だけでなく、その先、社会人になってから英語でのコミュニケーションができる実践的な力を子どもたちに身につけさせてあげたいですよね。その希望を叶える第一歩として、歌・チャンツはとても効果的です。

しかも、その活用の仕方はとても簡単!教える必要はなく、おうちで、CD音源にあわせて、家族みんなでリズムにのって楽しくまねっこするだけ。
たったこれだけで、通じる英語の基礎力を育みます!

もちろん、言葉は一朝一夕に身につくものではありません。が、だからこそ、教材選びが大切だと考えています。繰り返しの視聴に耐えるもの。ノリの良いもの。良質な音源。それに加え、文化を学べたり、クスっと笑えるユーモアやナンセンスあふれるものであればなお良し。そのいずれをもクリアしているのがこの教材I like coffee, I like teaなんです!

音源のスイッチを押して楽しみながら真似するだけで、お子さんとご家族みんなが「通じる英語」に一歩近づきますよ!取り入れない手はありませんよね(^^)/

歌って踊って笑顔になって、
英語力を上げると同時に
免疫力も上げてウィルス撃退!
しちゃいましょう!

記事を担当したのは mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー 山口幹代

(株)mpi松香フォニックス 教育アドバイザー
mpiパートナー教室「えいごナビ」主宰
ロンドン大学 Institute of Education 教育学修士(MA)
国立九州大学文学部英語英文学科卒業

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