子どもと英語ニュース ~今月の新着記事~

記事画像
2020年3月4日

女子高生のTAGAKI体験記 ~私はこうして変わった!~

2020年2月
女子高生 Y

TAGAKIシリーズとの出会い

高校1年生の夏、親が知り合いの英語の先生に頼まれたと、不思議な英語Writing教材を持ってきた。それが「不思議」と感じたのは、どこにも単語集や文法解説がなく、シュールなイラストで埋め尽くされていて、小学生用のような馬鹿にされているような、それでも「これって本当に英語教材?」という印象を持ったからだ。
それまでの私は「英語」という存在は「教科の一つ」以外の何物でもなく、正直なところわざわざ日本人である私たちがそこまでして(一生懸命暗記して成績を上げるために)学ぶ必要があるか、学んでも他の人と比べる材料として使われ、多少のアドバンテージがあるくらいだと思っていた。要するに英語を学ぶことに価値は見いだせなかったのだ。

とにかくTAGAKI⑩から

母は言った。「私は絶対に口をださないから、とにかくTAGAKI⑩から始めてみてよ。⑩が終わったら⑳、⑳が終わったら㉚、最後は㊿までよろしくね。え?お小遣い?終わってから感想を報告してくれたら奮発するから。」最初は面倒くさいな~、そんなに暇じゃないんだけどな~、と思いながらも母の「奮発」は今まで結構すごいので、親孝行も思えばWin-Winかな、くらいの軽い気持ちで始めた。

「やり方」は初めのページに書いてある。一応ざっと目を通して、中をペラペラ。どこから始めてもいい教材なんて面白いじゃん!私はパンが大好きなのでTopic5"Bread"から始めた。「あ~これって、自分の言いたいことだけを書けばいいんだ~」と気づいた。いつも学校では自分の気持ちと全然違うことばかり書かされ、暗記させられ、テストされていたので、新鮮だった。すごく簡単な英文なのに、初めて書く自分の気持ち。どうして今まで書いたことがなかったのだろう。そうだ、自分の本当の気持ちなんて、誰にも聞かれないし、言わないし、書かなかったからだ。もしかしてこのTAGAKIってストレス解消Writing教材?
こうして私は「はまって」いった。

いつしか「本当の英語」に目覚める

TAGAKI⑩はあっという間に終わった。簡単と思っていたら、結構難しかったり、知らななかったりする単語があった。英語は侮れない。この⑩では「決まり文句(慣用句)」をたくさん学べた。「使える表現」を実感した。⑳に上がると、ちょっと「考える」時間が増えた。⑩ではすぐ決められたことも、⑳になると「肯定か否定か」決めなければならないので、自分の気持ちの少し深いところに英語が入っていく。最初は「どっちかなんて、決められないよ」「どっちだっていいじゃん」と思ってふてくされていたが、どっちかにさっさと決めて書く方が気持ちがいい。細かいことを気にしすぎて前に進めなかった自分を変えることができた。そうなると⑩より⑳の方が覚えやすいことに気づいた。バラバラな三文を覚えて書くより、一つの言い分を「まるっと」書く方が覚えやすいからだ。いつしか、かつて得意だった英文和訳は必要としなくなった。英語って英語のまま理解する方がいいかも。初めての感覚だった。とにかく、英語が楽しいものに変わりつつあったのだ。

チャレンジ失敗

英語に対するこの新しい感覚は、私の中で何かが覚醒したようだった。学校で「留学」という言葉が先生から出て、成績優秀ならいけるらしい。狭き門だとわかっていたが、チャレンジする価値はあるかもしれない。英語を英語で学ぶには留学が一番いいのでは。やってみよう!英語に目覚めたばかりの私は、勢いでその留学試験を受けた。結果は惨敗!しかし、その時思った。ここであきらめるわけにはいかない。TAGAKIを㊿まで終えて、もう一度⑩から㊿までやったら、もしかしたら行けるかもしれない。来年またチャレンジしよう!と誓った。なぜ、こんな気持ちになったのか。たぶんメンタルが鍛えられたからだ。

ついに実現!留学試験合格

TAGAKI㊿まで終えると、「英語の構文」に意識しながら物を考えたり、読んだり書いたりする習慣が身に付いてきた。そのほうが相手に伝わりやすいし、理解も早い。うだうだ何が結論かわからない話し方や書き方が気持ち悪い。おまけに最後にパンチライン(オチ)を付けると締まる。父が「パンチラインってなんだ?オチって必要か?」と聞いてきたとき「オチを付けないで話をするのとしないのとでは、男だったらモテるかモテないかの大事なところだよ」と答えたら、妙に納得していた。
英検2級もゲットできた。Writingは満点だった。あとで見直したら、単語の間違いがあったのにそれでも満点だったのは「構文が完璧で理論的に自分の意見が書けている。」との評価だった。TAGAKI㉚から学んだ「構文」とTAGAKI㊵でのオリジナル文、TAGAKI㊿で学んだ客観性を持たせた書き方が成果を発揮した。
いよいよ留学試験リベンジ。Speakingに関しては、TAGAKIのページをぱっと開いて、そのトピックについてさらさら言えるように自己訓練した。自分の中に150のトピックを埋め込んだというわけ。鬼に金棒でしょう!試験に合格して、一年間の留学切符を手にできたのは、メンタルとともに英語の本当の価値を見出してくれたTAGAKIのおかげかもしれない。

外の世界へ

私にとって留学は、英語を学ぶことが最終目標とするのではなく、英語で学びたいことを見つけることを目標にしようと旅立った。TAGAKIの勉強方法は留学生活で大いに役に立った。特に自分の意見を人に伝える最も効率的な方法は、英語に限らず世界では共通であり必須であるようだ。「意見がなければ存在しない。」それを肌で感じた一年だった。日本では意見を言ったらたたかれる、いじめられる、省かれる。「出る杭は打たれる」なんていう諺があるくらいだから、いつまでたっても日本人は世界へ飛び立てないのかもしれない。マイナスの文化は変えていく必要があるのでは。日本の試験問題は「正解」を評価されるが、現地の試験問題では正解は書かれており、そこまでに行きつく「考え方」が評価される。すべて記述式で、自分の意見だけでなく、その根拠をうまく表現することが求められる。まさに、TAGAKIのWriting方法だと思う。留学前に学んでおいてよかった。

帰国して

英語を学ぶということは「その国の文化や背景をありのままに学ぶ」ということ。翻訳を通すのではなく、翻訳では伝わらない微妙な表現(その国特有の独特の文化的歴史的背景など)がそこにはある。つまり、言語を通じて感じる新鮮な感覚。そこから広がる新しい価値観と視野の広がり。そこにこそ「英語を学ぶ意義」があるのではないかと思うようになった。私は変わったのだ。TAGAKIに出会って、TAGAKIを体験して、留学して、英語を学ぶ本当の意義に出会うことができた。
世界から見た日本は誤解が多い。日本の若者の自殺者が世界で二番目に多いのは(一番は韓国とか)今でも切腹文化が残っているからだと現地テレビで放映されているのを見て、驚いた。日本人への偏見があるように、日本人だって世界の人に対する偏見はある。その壁を低くして分かり合うには、お互いに実際に会って話をして理解しあう必要がある。AIではできないコミュニケーションを大切に、英語を相互理解のツールとして私は活用し、これからも英語は英語で理解するように、本当の英語力を磨いていきたい。

お母さん、これにて報告終了です。「ご褒美の奮発」、よろしくお願いします。

編集後記: お母様、どうぞご褒美よろしくお願いいたします。


記事一覧に戻る