(株)mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー
山口幹代
英語ができる子どもに育てるには、絵本が最適の教材だと言われますね。なぜでしょう?
それは
英語絵本には
- カラフルで美しい絵があり
- 英語圏の文化に触れることができ
- 生活で使われる自然で身近な表現がたくさんはいっているから。
さらに、CDなどの音声教材付きの絵本であれば、
こんなたくさんの効果が期待できる絵本を、1回読み聞かせしただけで終わらせてしまうのはもったいないですよね。
そこで今回は、私が教室で1冊の絵本を1学期間にわたって使い倒すコツを、mpiオリジナル絵本「Goody Goody Gumdrops!」とその「アクティビティブック」を例にお伝えしたいと思います。
今日ご紹介する絵本「Goody Goody Gumdrops!」のストーリーは…
お母さんにおつかいを頼まれた主人公の男の子が、その途中で動物たちからも次々に『食べ物を買ってきて』と頼まれます。
お買い物リストがどんどん長くなってしまいますが、果たして男の子は、雪だるま式に増えてしまったおつかいを上手にこなすことができるでしょうか?
さて、皆さまはこのストーリーを聞いて、どんな単語が学べそうだと感じられましたか?
…
…
…
そうですね! 食べ物の名前や、動物の名前が学べそうですよね☺
どきどきワクワク!
子どもたちを絵本の世界に引き込みましょう
今皆様に考えていただいたように、読み聞かせをする前に、
『このお話ってどんなお話なんだろう?』
そう想像する時間を持つと、絵本への親しみ度合いが増す気がしませんか?
子どもたちも同じなのです。本文に入る前に表紙の絵などを使って期待感を高めるやりとりをしてみましょう。
例えば、絵本の表紙をチラ見せして、
"What did you see on the front page? Did you see a car?"
(車の運転のジェスチャーをしながら)
"Did you see an airplane?"
(飛行機の物まねをしながら)
子どもたちは恐らくキョトンとすると思うので 今度はちゃんと見せて
"Now, look! What's this?" "What color is it?"
等、簡単な質問をして関心を引き付けましょう。
そうすることで絵本へのワクワク感が高まり、後に続く学習の集中力につながると思います。
では、実際にたくさん出てくる食べ物や動物の名前、そして英語のフレーズはどうやって教えたらよいのでしょう?
コツは
…
…
…
CD音源にお任せしちゃいましょう!
上でも述べましたが、CD付きの絵本なら、英単語だけでなく英語のリズムやイントネーションが一緒に学べます!
そう、「mpiオリジナル絵本 シリーズの絵本にはCDが付属しているのです。
さらに、それぞれに対応する 「アクティビティブック」が出版されています。
これはありがたいですね!
さて、まずは、単語。
bread, cheese, gumdrops, doughnut / dog, cat, monkey など、たくさん単語がでてきますが、ここでアクティビティブックを使うと効果的です。
絵本を切り取るわけにはいきませんが、アクティビティブックならカードを部分を切り離して使うことができます。
絵本の挿絵や、アクティビティブック付属の絵カードを使って、絵をポインティングさせながら単語を聞かせましょう。
すると、子ども達は教え込まなくても何がどの単語を意味するのかすぐに理解してしまいます。
絵・文字・音で体感できる!
mpiオリジナル絵本・アクティビティブックの相乗効果
mpiオリジナル絵本対応の「アクティビティブック」には音の仕掛けもありますよ。
紙面にスマホをかざすと画像と音声が視聴できる仕掛けになっているので、子どもたちの食いつきは抜群です。
*[mpiオトキコ]アプリをダウンロードしてチャンツを聞いてみましょう!
そんなデジタル世代の子ども達ですが、アナログなゲームも大好き。付属の絵カードを使ってタッチングゲームをしたり、神経衰弱をしたり、動物と食べ物のマッチングゲームをしたり、グループ分けをしたり。塗り絵もあります。
欲しいものの発表をするページや、ボードゲームもできるようになっています。毎回のアクテビティには事欠きませんから、親御さんや、先生になりたての方のお助けアイテムにもなりますね。
「Goody Goody Gumdrops!アクティビティブック」も上手に活用し、毎回のレッスンをアクテビティで楽しませつつ、音読を繰り返す時間を取っていけば、学期が終わるころには全員が、ネイティブのようなきれいな発音とリズム&イントネーションで絵本1冊を丸ごと暗誦できるようになっていきます。
さらにCD音源も5種類ついていますから、飽きることがありません。
- ジェスチャーをつけてダンスにしたり。
- リズム読みにしてみたり。
さまざまに展開することができます。楽しみながら繰り返しているうちに、どの動物がどの食べ物をリクエストしたのか、さらにはその順番まで完璧に覚えてしまう子どもの記憶力にきっと驚かされるでしょう。
「英語らしさ」ってなんだろう?
リズム・イントネーションは英語習得の土台
さて、リズムやイントネーションはこれまでの学校英語では軽視されてきたかもしれませんが、「通じる」英語つまり、実際のコミュニケーションに役立つ英語を身につけさせたかったら最も大事にすべきことだと私は思っています。
どんな言語にもその言語"らしさ"があります。
例えばロシア語はしゃべれなくても、なんとなくロシア語っぽいなあと感じた経験とか、韓国語は習ったことがないのに韓国語だとわかったとか、そんな経験はありませんか?それがその国の言葉のもつ"言葉らしさ"です。
それぞれの言語が独特のメロディ、リズム、スピードを持っていて
それがあるからこそ通じるといわれています。
もちろん日本語にだってあります。
お口に食べ物をいっぱい入れたまましゃべっても、言いたいことが相手に通じた!という経験があるでしょう?
単語一つ一つが明確でなくても、メロディーラインで相手が何をいわんとしているかわかった!
という経験もあると思います。
そんな風にわかりあえるのは、日本語の"日本語らしさ"が共有されているからです。
英語も同じ。
ところが、単語を先に覚え、それをつないで文章を組み立てるという従来の学習法では、英語の"英語らしさ"が身につきません。
"英語らしさ"=「通じる英語」です。通じる英語を身につけるには、単語やフレーズなど細かい所はひとまず置いておいて、全体を丸ごとインプットしてやりましょう。まずはその言語の"らしさ"を大づかみにしたうえで、"英語らしさ"を損なわないようにしつつ、細かい所にも目を向けさせていく学習をすることが大事です。
「私は発音が悪いから英語が通じない」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、日本人の英語が通じない理由は、個々の単語の発音というより、実はこの「英語らしさ」が損なわれた形で発話されているからなのです。
英語らしさは歌って学べ!
この"英語らしさ"を身につけるのに、最適なのが歌や音声付の絵本です。
英語学習の最初に絵本が良いと言われる理由の一つがここにあります。
絵本で英語を学ぶと、英語特有のリズムや強弱、イントネーションといった英語らしさが身につくこと以外にも以下の効用があります。
<本日のまとめ>
音源付きの英語絵本で英語を学ぶと
- 絵や挿絵がきれいで興味を惹かれ楽しく学べます。
- 単語や文法、英語圏の文化までもいっぺんに学べます。
- メロディに載せて絵本を丸ごと1冊、歌を歌うように暗誦していくことをたくさん積み重ねていくと、将来、自分のことを表現する際の土台ができます。
- 文字から情報を得る基礎をはぐくめます。
まさに英語学習の宝庫です。
これを利用しない手はありませんね(^O^)/
英語絵本・アクティビティブックの相乗効果、いかがでしたか?!
次回のテーマは会話・自己表現です。オリンピック、パラリンピックを控え外国の方とも接する機会が増えますね。そんな時絶対に必要になるのが自己紹介。自己紹介が簡単にできるようになる教材をご紹介したいと思います。次回もお楽しみに!
mpiオリジナル絵本には9冊の絵本と、絵本の内容でたくさん遊んで学べる絵本対応アクティビティブックがあります。扱うテーマも 形、お友達、家族、動物、色、動作、食べ物、生活、数、家の中…とさまざまです。ぜひ一度、オンラインストアにおいでください!
mpiオリジナル絵本・アクティビティブック・DVDはこちらから
参考リンク: ★絵本で英語を教える
記事を担当したのは mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー 山口幹代
(株)mpi松香フォニックス 教育アドバイザー
mpiパートナー教室「えいごナビ」主宰
ロンドン大学 Institute of Education 教育学修士(MA)
国立九州大学文学部英語英文学科卒業
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