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2019年7月18日

どんな教材がいい?「使える英語」を身につける第1歩

(株)mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー
山口幹代

小学校での英語の教科化や大学入試での4技能評価など、2020年を境に日本の英語教育が大きく変わろうとしています。

こんな大変革を不安に感じていらっしゃるかたも多いのではないでしょうか?

その変化の大きさは「100年に一度の」とか「戦後最大の」と形容されるくらい抜本的なものですが、mpiのカリキュラムを取り入れている私は、実は、この変化を歓迎しています。おそらく、全国のmpiパートナーの先生方や、パートナー教室にお子さんを通わせている保護者の方も同じ感覚をお持ちではないかと思っています。

なぜなら、教育改革のめざすところは、mpiがずっと理念として掲げ追求してきたことだから♪

使える英語を学び培ったコミュニケーションスキルが、やっと入試の場でも評価されることになります!

体系的にしっかり学んでいただくにはセミナーにお越しいただくのが一番ですが、教材の中にも取り入れやすいもの~本格的に学べるものまでさまざまありますから、まずはそれから日々のレッスに取り入れてみるというのも一つの手だと思います。

バナナじゃなくてbanana!カタカナ語と本物の英語

そこで今回ご紹介するのは、誰でも手軽に取り組めて楽しい教材「バナナじゃなくてbananaチャンツです。

「バナナじゃなくてbananaチャンツ」

「カタカナ語」と「本物の英語」の違いをノリの良い音楽に載せてシンプルに対比。繰り返し唱えているうちにいつのまにか語彙が増やせて発音も良くなるという一石二鳥の教材です。なぜか楽しく、誰もが笑顔&大声になれるのもこのチャンツの魅力です。

さらに、身近に溢れるカタカナが「これって英語だと思っていたけど違うの?」と驚かれるものも多いはず。例えば、シュークリーム、プリント、インフルエンザ、ホッチキス、トランプ等々。

「バナナじゃなくてbananaチャンツ」の作りはこんなふうです。
まず、日本語で「シュークリームじゃなくて?」という問いがあり、その後に「cream puff, cream puff」と正解の英語が二回繰り返されます。以下の手順で練習させるとすぐにカタカナ英語がきれいな本場の英語に矯正できますよ♪

① まずは、静かに聞かせましょう。
② 次に、cream puff,++cream puff と2回繰り返されるうち1回目は聞き、2回目はみんなで真似していってみましょう。ここを何度も楽しくやりましょう。
③ CDと一緒に上手に言えるようになったら、生徒にカタカナ語の部分を言わせ、先生が英語の部分を言います。
④ 次は、先生がカタカナ語。生徒が英語を言います。英語を言う方が難しいからです。
⑤ クラスを2チーム~3チームにわけ、2チームの場合(A:カタカナ語×B:英語)、3チームの場合(A:カタカナ語×B:英語1×C:英語2)
⑥ ペア~3人一組で⑤と同様に。

このように形を変えて繰り返させると、飽きずに何度も繰り返させることができるでしょう。だんだんにタスクを難しくしていくのがコツです。

繰り返すうちに「英語とカタカナとは音やアクセントが全然違う」といった「英語らしさ」に自ら気づいていくようで、それがモチベーションを高めます。
自分で気がついた「じゃなくて語」を書き込んで、自分だけのオリジナル単語帳を作る活動も楽しいですよ。

「えいごナビ」では、幼児クラスや、ノリが今一つの日のウォーミングアップとして使っていますが、小学校英語活動や、おうちで親子で楽しむ絵辞典としても手軽に楽しくお使いいただけると思います。
別売りのアクティビティカードを使っていただければ、ポインティングゲーム、カルタ、すごろく、陣取りゲームなど、様々なゲームもできます。

英語はまず、耳から聞いて学ぶべし

さて、こんな楽しいチャンツが、教育改革の対策にもなると言ったらおどろかれるでしょうか?

コミュニケーションのための英語を身につけるには「耳」から学ぶことが大事だからです。文字から学んでしまうと、「音」がないがしろにされ、日本語の音で覚えてしまう可能性大。すると後々大変なんです!
何故かと言うと、
「実際には存在しない音、通じない音」で単語をたくさん身につけてしまうことになるから。

一生懸命覚えた単語が、通じない。聞き取れない。
頑張って身につけたことが、役に立たない。

こんな悲しいことは無いですよね。

大人の方でリスニングが苦手とおっしゃる方の原因の一つがココにあると思っています。

あとから発音を勉強して、それまでに覚えた全てのフレーズを完全に修正していくのは骨の折れる作業です。

逆に、一番初めに「正しい発音」で身に付けると、覚えたものが全て「きちんと聞き取れ、しっかり伝わる英語」となって蓄積していきます。
勉強したことが、すぐに実践的に通じる。
効率的でしょう?

最初に正しい発音を覚えるかどうか…。
極端な言い方をすれば、
◯ 役に立つ英語を蓄積していくのか
× まったく使えない英語を蓄積していくのか

の分れ道なのです。だから、最初こそ耳と口を鍛える教材を使って正しい発音で英語の音やアクセントになじむことが大事です。
それが使える英語の第一歩です。

いったん間違っておぼえてしまうと矯正が非常に難しいと感じた例をあげましょう。

ある小学校の授業で食べ物の名前をALTの発音の後に児童が繰り返し練習していたときのこと。

ALTの先生が何度正確な英語の発音をきかせても、児童は、Saladを「sa・ra・da」とカタカナ英語で発音。何度リピートさせても一向に改善する気配すら見えず、ALTの先生の方があきらめてしまいました。
耳がよいとされている子どもたちでさえ、カタカナとして日本語に定着してしまっている語の矯正はむずかしいのだと感じました。

英語では
Sa la d
Saの部分が強く大きく、長く発音されて、残りは軽く2音節で発音されます。

ところが日本語はほぼすべての文字に母音がつく言語で、強弱ではなく高低の言語です。同じ強さ、同じ長さで発音してしまう上に、子音dの後に母音をくっつけて d+a と発音するから通じない英語になってしまうのです。
そこで!「バナナじゃなくてbananaチャンツ」です。子どもたちを見ていると
『カタカナ「じゃなくて」英語、英語』
の「じゃなくて」が効くみたいです。なじみあるカタカナじゃないなら、どんな音?と耳を澄ませて聞いている様子がうかがえます。

つまり「バナナじゃなくてbananaチャンツ」とは…
以下のようなことが期待できる教材です♪
★日本語と英語の発音の違いがわかり、英語の発音が誰でも身につく。
★リズムでらくらく練習。
★カタカナ語に相当する英語を知る。

自慢になりますが(笑)うちの生徒は「どのお子さんも発音がいいですね」と誉められます。サラダ Salad も チョコレート Chocolate もどちらも2音節で、まるでネイティブかと聞き間違うほどの美しい発音です。

mpiパートナー会員の水野先生にも「バナナじゃなくてbananaチャンツ」の感想を聞いてみました。

―― 私のレッスンには無くてはならない教材の一つです。
何しろ、子供たちがすぐにその場でマネして英語らしく言えてしまうというすごい教材です。
特に親子英語クラスや幼稚園クラスでは、大判(とても大きいんです)のカードを出すと、子供たちがずずーーーっと前に寄ってきます。そして、CDの音に合わせてめちゃくちゃ楽しそうに"banana~" "potato chips~"と英語らしいリズムで言ってくれます。一度にたくさんの良質のインプットができてしまいます。初心者用だけでなく、中学生の復習にも大活躍しています。――

オリンピック・パラリンピックも間近です。いろんな国の人と協働・競争するのがあたりまえの社会になると言われています。世界で話される英語の、7割はノンネイティブによるもの。ネイティブのような完璧な発音を身に着ける必要はないけれど、誰もが理解できる「通じる」英語をしゃべる必要性はますます高まりますね。

センター試験は2019年度(2020年1月)の実施を最後に廃止され、2020年度から「大学入学共通テスト」が始まり、入試に4技能を課されることは先に述べたとおりですそして、その配点はリーディング200点に対しリスニング50点という比率でした。それが2020年度(2021年1月)からは、リーディング100点、リスニング100点となる予定です。リスニングの比率が倍になるのですね。

英語学習の初期段階から正しい音とアクセントで単語を学ぶことで、リスニング力も上がります。自分で発音できる音は聞き取れるようになるからです。将来の共通テスト対策としても正しい音とアクセントで単語を覚えさせて、綺麗な発音と英語を聞き取れる耳とを同時に育てていきませんか?

今回は私たちにとって身近なカタカナ英語を簡単に楽しく正しい英語に矯正し、語彙力をあげ、英語特有の音とアクセントを身につけることができる、一石二鳥、いえ、一石三鳥の教材「バナナじゃなくてbananaチャンツ」を紹介しました。

― 豆知識 ―
ちょっと学問的なお話をご紹介させてください。
人間の耳は、成長とともに周りにない音が聞こえなくなるようにできているそうです。0歳児には世界中のどんな言語でも聞き分けられるのが、生後8か月を過ぎるころから必要な音だけにカスタマイズされていくことを実験であきらかにしたのはワシントン大学 学習脳科学研究所所長のパトリシア・クールでした。

日本人の場合、日本語仕様にカスタマイズされた耳には、日本語にない音は、それに近い日本語の音で置き換えられてしまいます。すると、ネイティブの音と自分が覚えている音とは違うので聞き取れないということになります。

今回もお読みいただきありがとうございました。

■関連セミナー
mpi子ども英語ワークショップ[子どもが大好き 英語の歌とチャンツ]
「バナナじゃなくてbananaチャンツ」を使った指導法を学べるセミナーです。


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