子どもと英語ニュース ~今月の新着記事~

記事画像
2018年6月22日

未就園児のえいご親子クラス 成功の秘訣を聞きました!

mpiセミナー講師
水野久江 さん
聞き手:mpi広報

昨年開催し、全国で大好評頂いた「スキルアップセミナー ~未就園児親子の楽しい英語レッスン講座~」を担当した水野先生のレッスンを訪問し、レッスン後に彼女にインタビューさせてもらいました。物腰がやわらかく、その優しい雰囲気からは想像もつきませんが、英語教育に対する熱い思いがある水野先生。今月末から始まる今年のスキルアップセミナーも未就園児を対象とした内容で水野先生が担当します。インタビューをお楽しみください。

今日はありがとうございました。みんなとってもかわいくて見ていてなごみます。(笑)見学させていただいたクラスは2歳~3歳対象と伺いましたが、このクラスのゴール(大切にしていること)は何ですか?

「〜ができるようになる」というゴール設定は、未就園児親子英語においては、設定しないのです。幼稚園クラスのレベル0からは、常にCan-Doでゴールを確認するようになりますが、親子英語はその前段階と捉えております。
大切にしていることは、親子でのスキンシップや親子で一緒に楽しい時間を過ごすことです。そのツールが英語なのです。親子で英語の楽しいリズムを感じ、楽しく体を動かし、絵本を楽しむことです。親子でのインタラクションの中で、子ども達は自然に英語に親しむことを大切に思い始めます。

保護者の方にはレッスン中はどのような役割がありますか?

保護者の方には、大きく2つの役割があります。

1つ目は、子どもに安心感を与える存在としての役割です。親子英語レッスンでは、親は、子どもを膝にだっこしたり、一緒に座ったりすることで子どもは安心します。「あー英語のレッスンは安心できるところなんだ」と認識します。子どもは常に自分を守ってくれる人を求めていて、その人の体に触れると安心します。そのような関係を「愛着関係(アタッチメント)」といいます。

2つ目は、子どもの言語習得を助ける役割を担うことです。親と子どもが一緒に同じ物を見る。そしてそれについて一緒に反応する事を「三項関係」というそうです。ことばを習得するのにとても大切な働きをします。親子英語レッスンでは、子どもができたことを親が英語でほめたり、絵本を使って英語で簡単な指示を出したりします。一見とても簡単なやり取りですが、ほめられた子ども達は本当に嬉しそうな顔になります。

インタビューに熱く答えてくれるmpiセミナー講師の水野先生

未就園児のクラスで一番大切なことは何でしょうか?

大切なことはたくさんありますが、一番大切なことは?と言われましたら、やはりそれは「幸せな親子の時間を過ごす」というにつきます。私は英語を教え込むのではなく、英語を使って幸せな時間を過ごす為にはどうしたらよいかをいつも考えています。単語がいくつ言えるようになったとか、そんなことは、全くささいなことです。それよりも、子ども達の記憶の奥底に英語が楽しかったという感覚を育むことが一番大切だと思っています。

未就園児クラスの水野先生のレッスンの流れについて教えてください。そしてどんな小道具を意識して使っていますか?

レッスンは、まず毎回同じルーティンから始まります。

♪ Hello song
♪ What's your name?
♪ Weather song

の3曲を使います。この流れはいつも同じです。

また、レッスンの流れの中にいつも小さなお話の流れを作って行きます。ぶつ切りではなく、できるだけ、いつの間にかそのアクティビティにいざなうような工夫をしています。
そして、どのような形のインタラクションの時間を持つかをイメージしてプランを作ります。

講師⇔親子

親⇔子

はたまた

講師、親 ⇔子  などのイメージです。

親子で手遊びを楽しんでいる様子

未就園児の年齢では、ある程度の「物」が必要になってきます。言葉をサポートする「物」が良い働きをしてくれます。mpiオリジナル絵本のアクティビティブックの巻末にあるカードや、フリーダウンロードできる動物や果物のカードがとても役に立ちます。

未就園児から英語学習を始めるメリットをどうお考えですか?

幼児のうちから英語を教えることには、賛否両論が常にありますが、「英語を教え込む」「英語だけで子育て」などという「英語」を特別視して親が肩に力を入れるのではなく、「親子で英語に慣れ親しみ、ご家庭でも日本語の絵本と同じように英語の絵本を自然に楽しむ。英語も使ってみる」という、とても良い家庭環境が作れることが最大のメリットだと感じます。私が英語を面白いと思ったきっかけは、幼い頃、英語が好きだった叔母に「久江ちゃん、英語でお母さんありがとうって“Thank you, Mommy.”って言うんだよ」と教えてもらったそのひと言でした。それから私は、何十回、何百回と母に”Thank you, Mommy.”と言ったものです。そんなひと言で英語が好きになったのだから、幼い時にお母さんと英語のやりとりなんかしたら、英語なんてへっちゃら、大好き!な子ども達が増えること間違いなしと思います。

これから未就園児クラスを開講しようと考えている先生方へメッセージをお願いします。

ご自分なりのレッスンパターンを作ると、レッスンが組み立てやすいと思います。
また、どこでやるか、フロアに座って活動するのか、椅子で活動するのか、親子何組までにするのか、それぞれの状況によって出来ることが違ってくると思います。
しかしながら、どんな場所でも、どんな状況でも常に大切に思って欲しいことは、「親子で楽しむ」ということにつきます。歌、手遊び、絵本、ぬりえ、クラフト、楽しめる素材はたくさんあります。それらに親子のインタラクションをはさんで、子ども達をたくさんほめ、親もほめ(ここ大事です)、レッスンが終わった時には、みんなが満面の笑みになるレッスンがたくさん生まれるといいなぁと思います。Good luck!

あリがとうございました。今年は絵本のアクティビティを通して親子でインタラクションを起こす方法を学べるのですよね。私も個人的にとても楽しみにしています。
全国4か所で開催です。どうぞよろしくお願いいたします!

水野先生と子どもたちが絵本を通してアクティビティを起こしている様子

今年のスキルアップセミナーは「未就園児親子ではじめる英語レッスン指導法:家族の日常の場面で実践できる“親子でエイゴのやりとり”の指導 ~絵本のアクティビティを通して先生・親子でインタラクションを起こす方法~」ととってもタイトルが長いですが、未就園児の特長を生かして、おうちの方とインタラクションを起こす方法、おうちでも英語を親子で使ってもらう方法など皆さんが知りたい内容が満載のようです。


記事一覧に戻る