原点、原動力

私は高校卒業後18歳の時に単身渡米をし、カリフォルニア州のオレンジカウンティで約2年間留学をしました。

当時は今のようにインターネットも普及しておらず、離れた日本の家族や友達との連絡手段は、手紙か国際電話でした。国際電話も今よりもずっと料金が高かったので、たまにしか利用できませんでしたが・・・

留学期間中、約1年間ホームステイをしました。当時、今の私と同じくらいの年齢だったヴィッキー(ママ)と、もう少し年上だったカール(パパ)が私のアメリカの家族です。
私のつたない英語にも一生懸命つきあってくれ、宿題も手伝ってくれたり、色んなところに連れて行ってくれたり、食べ過ぎてテレビのエクササイズ番組を観ながらゲラゲラ笑いながら一緒に体操したり、一緒になって笑ったり泣いたり・・・本当の家族のように接してくれて、私は幸せなホームステイライフを送ることができました。

そして26歳の時に、今度はハワイに留学に行くのですが、その前にどうしてもヴィッキーとカールに会いたくて、6年ぶりに会いに行ってきました。
「次回は6年も経たないうちに、遊びに来るんだよ」と言われていたのに、あれから約10年が経ってしまいました。

数日前、珍しくヴィッキーからメールが届いたのですが、なんだか様子がおかしいな~と思っていたら、今朝のメールで、カールが3年前に亡くなっていたことを知りました。

カール&ヴィッキーとの出逢いは、私の英語人生の原点です。あそこから始まったのです。そして、「2人といつ会っても色んな話ができるように」というのが、今もずっと英語を学び続けている私の大きな原動力なのです。2人に出逢っていなければ、私は英語はとっくに諦めていたと思います。それくらい、2人は私にとって特別な人たちなのです。

カールはいつも「日本に行ってみたい」って言っていたのに、それも出来ず・・・
なんでもっと、マメに連絡を取って、会いに行かなかったんだろう・・・と後悔ばかりが残ります。

あまりにも思い出が多すぎて、寂しくて、寂しくて・・・

遠い日本から来た英語もままならない18歳の女の子を、温かく家族として迎え入れてくれ、たくさんの愛情をいっぱいくれたカール。本当にどうもありがとう。
この世ではもう会えなくてとっても寂しいけれど、いつかまた会える日に、カールと色んな話がしたいから、これからも私は英語の勉強を続けます。

Carl,
Thank you for being you.
Thank you very much for your big love.
Thank you very much for all you done to me.
I love and miss you a lot.

Your Japanese family,
Kanae