世界がつながっていると体験してほしい

昔の話になります。10年ぐらい前に中学1年生のクラスを教えていた時です。私の自宅ではなく、知り合いに頼まれて、外で教えていた時です。小学生クラスも持たせてもらっていたので、ほとんどは、小学生クラスからの持ち上がりでしたが、中に、中学生から入った生徒がいました。
音読をしていると、みんなが、英語らしい発音で読むと、その生徒は、大きな声で笑いました。きっと、英語らしい発音の生徒が学校にいると、皆でそれに注目し、変だよねと笑う習慣があったのだと思います。
他の生徒は、誰も笑わないで、たんたんと音読を続けました。そして、長い間、その生徒は残念ながら、なかなか英語らしい音で読むことは、できないままでした。
今は、そんな生徒を見ることはなくなりました。

日本の中だけで英語を学ぶと、「世界につながっていない英語があたりまえ」になっていた時代です。

皆が、複雑な英語を使う仕事につくとは、限らないとは思います。でも、外の世界には、いろんな自分たちの持っている文化と違うものがあって、当たり前という体験を小さい時からしてくれるきっかけに、英語に触れるということは、なっているのではと思います。

皆の前で、発表するという文化も日本の中には、なかなか根付いていないかもしれません。

「間違えたら恥をかく。しっかりできるりっぱな人だけが、前で発表する。そうでなければ、ばかにされる」という文化が、日本の常識かなと。

そこからどれぐらい出ていけるかということが、「これから求められる日本人」だと思っています。

発表するということも、「世界につながる」ということだと思います。