mpi教材での過去形の習得方法とは?

mpi教材での英語の過去形の習得方法は、保護者の方々が、中学の授業でしてきた方法とは、まったく違います。日本語で過去形を言えるようになった方式に似ています。

例えば、日本語で、ママやパパが、「昨日、動物園で、ぞうさんを見たよね。ペンギンさんも見たよね」という話しかけをたくさんしていて、赤ちゃんから幼児さんになっていく時に、「ぞうさん、見た、ペンギンさん、見た」という言葉を、例えば、目の前にゾウやペンギンを見ている時にも言ったりします。 たくさんの間違いを経て、なんとなく、以前起こったことは、「見た」、今は、「見てるいる」、これからのことは、「見る」などなどの変化形を習得していくのではないでしょうか。

まず、いろんな変化形を場面に応じて、聞き、また、たくさん真似をして、そのデータベースを整理することができる時が来て、使い分けができていくのではないでしょうか。

mpi教材では、歌、チャンツの本で、いろんな過去形を歌います。まず、その音を知らなければ、言えなければ、頭に残っていなければ、すっと次の段階に入れません。

Who took  ?  Did you ever see   ? などのフレーズを楽しく、インプットしたあとで、

もっと英会話たいそうという教材で、

How was school today?  Did you bring your umbrella ?   I got it for my birthday.

My brother saw a ghost. Where did he see it?

などの英文を歌ってジェスチャーして、カードの絵で、インプットしていきます。

そして、現在、3年生のクラスから(2年生でスタートしているクラスもあります。)、生徒同士で、

How was school today?  Did you bring your umbrella

と会話しています。

余談ですが、「傘は、持ってきていない」という生徒には、Why ?と尋ねます。聞かれた生徒は、「え~~」と考えます。「そんな英語、習ってないよ」という顔ですが、私が、天気の歌を歌いだすと、「It’s sunny today.」で、オーケーです。さんざん、歌ってきているので、フレーズがすっとでます。

そんな風にしてためてきたデータベースを4年生では、QA50という教材で、パターン別英文ごとの練習の中で、「Did you ….?」の質問文と答え方をしっかり練習します。

毎回、授業中にしている「Japan チャンツ」教材で、写真を見せて、

「Did you  ever see it?」 と 聞くと、ポカンとするのですが、「Did you ever see a robot?~~」という歌を私が歌いだすと、「あ~~あ。」と納得。 また、余談ですが、小学2年生の女の子が、3年生のクラスで頑張っていますが、わからないものが出てくると「What is it ?」とすぐに英会話たいそうのフレーズで聞きます。ぴか一です。使って生きる英語です。

5年生で、自己表現ワークブック2で、自分が言いたいことのために使う一般動詞の過去形をしっかり練習するということに繋がっていきます。冬休みの出来事を3学期に振り返って、過去形で言います。

知っているだけでは使えず、さっと答えられる訓練が無いと、会話にならずですが、先にそういう力をつけておいて次に、「英語の仕組みはこうなっている」という6年生教材、グラマリング教材につなげていきます。

また、6年生の自己表現ワークブック3では、英文構成方法にのっとった英文を書くコーナーへとなっていきます。一般動詞、Be 動詞も織り交ぜます。使うということがとても助けになります。目標は、使えるようになることです。

日本語でさえも何万回?も使って使えるようになっているのですから、英語もたくさんの繰り返しの中で、スパイラルに力をつけます。また、教室英語のいいところは、英語のインプット量が圧倒的に少ない環境の中で、「これだけは、マスターしておけば困らない」というコアの英文にフォーカスできることです。

また、普通に留学をしていても、場面はころころ変わります。「あれ、何だったかな」とすっと過ぎても、その英文にいつ出会えるかわからないので、インプットしにくいことも多いと思います。習得には、回数を重ねることが必要です。

そして、教室で、コアの英文を「聞くー>マネするー>言うー>理解するー>使う」 という順番の環境を与えられ、自分で仕組みに気づくチャンスがたくさんあれば、「自分で英語の仕組みをマスターしていく」という姿勢につながるのではと思っています。

中学校で、「英語を知識として体系的に学ぶ、日本語との翻訳技術」という授業も大事だと思っています。それは、「情報をカテゴリーに分類し、関係性を理解する」というアカデミックな力へとつながると思うからです。「使える英語」とは、別の分野ですが、「使える英語がたくさんあれば整理するというエネルギーだけでいい」ということもあるので、小学生の間の活動は利点です。もちろん、中学英語の力が、もっとコミュニケーション英語力に役に立つとも思っています。

「英語の知識」と「使う練習」は、同量が望ましいと松香洋子先生も書いていらっしゃいます。

また、教えてもらうのではなく、「自分で開拓する、伸びていく」ことができるようになる力をつけてほしいです。

ご両親が、今、ご自分自身について、「こんな風だったらいいな」と思われている「生きる力」があると思います。何かができるということではなく、「いろんなことを乗り越える力」という意味です。英語という第二言語の習得も、「生きる力」の構築の一つとなればと思っています。

いつも、うまく生徒たちが頑張ってくれるというわけではないので、指導者は、戦いの日々です。生徒が、あまりにも忙しい生活を送っている場合、「生きる力の構築」どころではなく、とにかく「ゆっくりする時間が欲しい」という環境になっているようです。ゆっくりするのは、とても大事なので、優先してください。

英語だけが人生ではないので、楽しい毎日を送る中で、バランスがとれることが一番大事だと思います。「英語練習を毎日の生活の中で工夫する」ということができるといいなと思いますが。

知識だけを覚えこませ、英検の資格をとったり、中学になったら定期テストでいい成績をという英語教室ではないので、本当にご理解いただいている保護者の方には、感謝しかありません。