「書けば覚える」の前に身に着ける力

まず、書き写すための脳の働き、腕、手の働きが必要です。

脳がまっすぐ線を書けと命じても、まっすぐ書けない手のスキルでは、書けません。まず、手の動きを訓練する必要があります。アルファベットを書き写す練習は、それにとても優れていると思います。

文字の形もたくさん、見る必要があります。見たことがない文字をいきなり覚えろと言われても、難しいです。文字の形の違いを認識できる力も、頭の訓練です。

幼児期にアルファベットを練習するのは、頭の訓練にとてもいいと思います。アルファベットを利用するという気持ちで、アルファベットをたくさん、遊ばせます。

年中さんの2学期から書かせていますが、みんな大好きです。小学校1年生からだとお勉強になってしまい、つらそうでした。

年中さんから書いているなら、覚えて当然、と思われる保護者も多いと思いますが、別のブログで書いているように、文字と音の関係のマスターの力には、幅があり、小学生でも、できない生徒もいます。同じように練習を重ねていてもです。文字に興味が持てるかということや、タイプもあります。知能とは、いっさい関係ない場合も多いです。

アルファベットが書ける力が、英語のコミュニケーション力と比例するわけではないので、生徒それぞれのペースを大事にしたらいいと思っています。

まず、文字が書ける手のスキルを高め、文字を認識する頭を育てるのが幼児期のアルファベット習得と思います。

ひらがなを覚えても、絵本をすらすら読めるようになるには、相当な時間がかかりますが、たくさん、ひらがなに接して、やっとできます。

英語も同じです。たくさんの英語の音を習得し、文字が分かり始めてからは、相当な回数の訓練が必要です。

そうやって育てた5年生は、自分でどんどん英語を読んでいっています。物語の理解は、絵や知っている英語のことばで、つないで理解します。その中で、新しいことばは、自分で習得していけます。

こういう5年生に育てる練習は、年少さんから始まっています。