英語時間と日本語時間のバランス:   英語幼稚園、保育園について

英語が堪能になるには、「幼児期から英語世界に入れたらいい」と、英語幼稚園や英語保育園を選ばれる方もいらっしゃいますが、これらの幼稚園は、園によって、様々です。

「英語と日本語のバランス」を一番に考えて、検討され、カリキュラム、英語ネイテイブ生徒の比率、小学校に入ってからのフォローなどを精査されることをおすすめします。歴史の長い英語幼稚園では、現在、「1日中英語の日」と「1日中日本語の日」というふうに交互に英語と日本語世界を作るコースもあるようです。

一番重要なのは、この時期、「友達とのかかわりあい」が言葉を育てるということです。ご両親が、英語母語者の場合、英語幼稚園で英語で話すことは、母語を育てているので、問題がありません。また、そういう生徒が8割を超えている場所なら、「英語母語者の英語世界にいる」ということなので、言語インプットは、きちんと行われます。

しかし、ご両親が、日本語母語者、自宅では、日本語のみの場合、いくら、日中は、先生が英語を話していても、同じような条件の生徒が8割なら、友達同士の会話は、日本語が当たり前、それを止めたら、「母語としての日本語の確立」に問題があると思います。子どもたちは自由なので、ありえませんが、仮に英語だけで会話する幼稚園だったら、子どもたちは、ほんの片言の英語しか話せませんので、それ以上の言語発達は難しいです。

幼児世界の英語は、英語の決まり文句でできているので、その部分について、英語でのやりとりは可能で、母語の世界に、そういうものが入ってきても、両立はできますが、そのバランスが大事だと思います。友達とは、日本語で、先生とは英語でというやりとりがあって、バランスが保たれているなら、母語発達は、うまくいくかもです。

しかし、1年生になって、日本語オンリーの日中になれば、英語を使う場所がなくなるので、すぐに英語を忘れる年齢です。

現在、一部の小学校で行われているように、モジュールの時間に英語時間を作ることが、とても効果的です。「子どもたちの世界で、この英文は日常使う」という厳選された英文を、毎日、膨大な繰り返しの中で、使えるようになることが、第二言語を習得する効果的な方法です。

当教室の場合、自宅での英語インプットを条件にしているのは、「同じ効果」を目的としているからです。

小学校になって、そういう環境があって、「幼稚園時代に培った言語をスパイラルに練習できる」環境があれば、幼児時代の英語世界は、生きていくかもです。

上記を留意した英語幼稚園、英語保育園なら、おすすめすることもあると思いますが、学費が、とても高くなっていると思います。一般家庭では、通園させるのは、難しいかもです。

英語と日本語のバランスをとりながら、しかも、スパイラルに英語世界をのぼらせることができるという英語環境が大事ですので、まさにそれができる英語教室の役割の重要性をとても感じています。