小学時代のレッスンが中学校英語でどう生かされるか

もう、私の教室が「受験英語」が目的でないことは、
どの保護者にもご理解いただいていると思いますが、
「中学校や高校の英語は教えないよ!」と声高に宣言する教室に、
中学校になっても、よくぞ、通ってきてくれるな~。。と、
生徒たちには本当に感心するばかりです。

欧米の州立大学附属語学学校が採用していて、
文法力とコミュニケーション力の両方が学べる
「AZAR/Hagen Basic English Grammar」を使っています。

約2センチの厚さのこの洋書に出会ったのは、
15年以上も前だったと思います。
その当時、徳島文理大学志度校で教授をされていた、
British Colombia Universityの教授が教えてくださいました。

この文法書は、3レベルあるうちの初級レベルです。
問題内容の構成は、
be動詞のなりたちから一般動詞の使い方へ。
数えられる名詞と数えられない名詞から、a, anの使い方へ。
その次に、a, an, someの使い方へ。
その次に、a, an, some, anyの使い方から、
a pair of, a cup of, a sheet of,などの使い方へ。。。
と、とても細分化されて、
なおかつSpeaking skillが定着するような、
Writing問題やlistening問題がたくさんあり、
指導者と学習者が会話をして、
学んだ文法を話す問題があり、
本当の英語はこの一冊からだ!と確信した文法書です。

その本を手にしたときに、
日本の中学校・高等学校の教科書のしょぼさに愕然とし、
文法の基礎を、どうにかレッスンに取り入れることはできないかと、
無謀な新しいチャレンジが始まりました。

この洋書の上級編は、
息子が通っていた語学学校の大学準備コースでも使われています。

今日は、小学校2年生から英語教室に通い出して、
今、中学1年生になるプライベート生Kくんのことをお話します。

中学校に入って部活命のKクン。
先日のプライベートでは、高校生のお姉さんと同じ時間になって、
お姉さんから、「提出物くらいは出したほうがいいよ~。」
なんてアドバイスされてましたね!

のんびりマイペースのようで、
寡黙でいながら何か考えているような、
中学校時代の息子と似たところを感じます。

中学1年生になって、学校の英語の授業が始まり、
最初は、ちょっと面食らっていましたが、
ある日、彼に
「学校の英語と教室の英語とどっちが本物?」
と聞くと、「こっち」と言って、
Basic Enlgish Grammarを指差しました。

そんな彼が、昨日のレッスンの帰りに、
「英検4級は難しいんかな~。。。」と聞くので、
「受けるの?」と聞くと、
「受けた。」と答えて、結果がいつなんだろうと思っていると、
「合格した。男子は二人受けて、二人とも合格。
合格したのは自分と勉強大好きなまじめ君だった。」と。

彼が帰った後、あらためてお母様にメールで確認をすると、
ご返事が返ってきました。

「英検の結果を見て、
やっぱり教えてもらってて良かったなぁ~!と改めて思いました。
分野別の成績です!
文法力や熟語・日常的表現の知識は正解率がよく、
リスニングの会話の内容一致選択に関しては10問中全問正解でした。

やっぱりこういう結果が出て来ると、
子供も頑張った勉強して来ているなあと思いますし、
親としても今までの苦労が報われますね。」

でも、私がとても感心するのは、
まわりの友達に振り回されることなく、
「レッスンを続ける」と言ったら、
友達が一人、また一人といなくなっても続ける根性。

だれに勧められるでもなく、
事前に私に相談するでもなく、
自分で英語検定を受けようとする真っ直ぐな気持ち。

4級合格の達成感を感じ、
次の3級を目指して、目標を掲げる姿勢。

人前でのスピーチを薦めても、
絶対首を立てに振らないのだけれど、
こうやって、常にコツコツと努力を継続し、
英語を自分のものにしていく姿は、
これからの小学生の生徒たちのお手本にもなると思います。