ヤングアメリカンズ次の地へ!

写真左がイギリス、イングランド出身の22歳インド系ロシュニさん。右がアメリカ、ウィスコンシン州出身20歳アンドリューくん。今朝の土砂降りの中、大倉山の文化ホール前からYA総勢50名(?)のバスで今日のミニショー開催地、和歌山へと出発して行った。

我がゲストハウスでの5泊6日のホームステイと言っても、近隣の皆さん、ご父兄の皆さんに本当にお世話になり、湊川町3丁目界隈でのホームステイという感じであった。彼らが到着する直前から気管支炎をこじらせてしまい、38度台の高熱、咳、声が出ないなど、一体どうなることかと途方にくれた。毎朝点滴と吸入に通った医師からは通常レッスン、会場ボランティア、そしてホームステイも全て断るように言われたが、ホームステイだけは、突然ホームレスにする訳にもいかず運を天に任せてのスタートとなった。

彼らを迎えに行く日は夫は夜勤。たまたま用事で電話をくれたLちゃんが大倉山文化ホールの会場まで同行してくれた。レッスンは水曜日から日曜日まで全てキャンセル(ことばの広場3丁目の生徒さん本当にごめんなさい)。会場ボランティア当番はお隣のK子が一番大変な初日サポートに入ってテキパキこなしてくれて何とか乗り切る。2日目、3日目と少しずつ楽になってきた。夫ががんばって会場ボランティアをしてくれた。

ロシュニは魚、肉、玉子、ゼラチン、魚の油など全く食べられないベジタリアン。最初は極端な菜食主義者のヴィ-ガン(vegan)かと思ったが、ヨーグルトは喜んで食べてくれて助かった。おみそ汁は好きでもカツオだしはだめで昆布出しならOK。最初に入ったお蕎麦やさんでは、鰹出しの汁だったのでザル蕎麦にした(私たちは鴨なんば)。コーヒーハウスYUMEでは特別に昆布出しだけのおみそ汁とおにぎりのメニューも用意してくれた。夫が作ったカレーはいつも使う市販のカレールーにはいろんな肉のエキスが入っているので使えず、缶に入ったカレー粉を駆使した非常にさっぱりした野菜カレーであった。彼女と一緒にいる間、常に食品の材料確認をしていた。ほとんどの食品に彼女の食べられないものが入っている。圧巻は最後の夜にお隣I家で開いてくれたアンドリューの大好物である「たこ焼き」パーティー。たこ焼きの生地も特別。普通のたこ入りのたこ焼きと一緒に焼いては食べられないようなので、いちばん最初に焼いてくれた。人参と大根のパリパリサラダ、味のある豆腐、おにぎり、枝豆…と、ロシュニにとっては完璧なベジタリアンメニューだ。他の彼女のお気に入りは納豆、お稲荷さん、おからドーナツ、豆バーガー、お茶漬けがある。

アンドリューは何でもこいという感じ。人口1万ちょっとの小さな町に住んでいるので日本食レストランはなく、今回の3ヶ月で何でも挑戦してみるつもりらしい。中央市場近くの居酒屋のメニューに大喜びしていた。2日目の昼には、Mちゃん特製の特大スペアリブといろんな野菜のBBQの豪華弁当の差し入れもいただいた。何でも食べてくれるということがこんなに楽だったとは。

ワークショップやステージのショーで見せる彼らのプロフェッショナルな姿と、将来の夢を熱く語る素顔の彼ら。どちらも彼らだ。ロシュニはヤングアメリカンズの活動の後、大学で教育の勉強をし、学習障害のある子どもや少年院にいる子どもたちの教師になりたいそうだ。私たちが慣れ親しんでしまった便利な現代社会では、彼女の食習慣は確かに面倒くさい。しかし、彼女の真っ白な歯としなやかな身体を見ると、シンプルな食生活を試す価値は十分にあると思う。ロシュニは道端に落ちているゴミを拾い集めて来る。舞台で使った大きな紙もリサイクルできるからと一人で抱えて帰ってくる。いい子だ。

アンドリューは後2年ヤングアメリカンズで活動し、シカゴにある大学で4~6年神学を勉強し、超党派の牧師になりたいそうだ。どんな牧師になりたいか語る彼とポケモンとかピカチューとかに夢中になってる彼が同一人物であるのがおもしろい。宗派に限らずだれもが寄ってきて癒される「ホスピタル」のような教会を作りたいという、彼の夢が叶うといい。

彼らのために手を貸してくださった近隣の皆さん、ご父兄の皆さん、ありがとうございました。

そして、ロシュニ、アンドリュー、残りの全国でのワークショップ、日本の子どもたちをよろしく! また、いつか会いましょう!

(写真がこれしかありません。お世話になった方たちと撮るべきでしたが、体調のせいか、思いも及びませんでした。)

★★★とてもいいマダムショコラのブログを紹介して頂きました。アンドリューくんもお隣のK子も、そして私も大きなマスク姿で写っています。よく見たら、最初の集団写真の中にロシュニの姿も。それより何より会場からのホットな臨場感溢れるマダムショコラのレポートをお楽しみください★★★