mpiパートナー会員のご紹介

2015年07月02日

相馬幸香さん

KEEP [Kashiwadai Experiential Education Program]

広島県神石郡

●mpiとの出会い

---英語指導者になろうと思ったきっかけを教えてください。

私と英語の出会いは、比較的遅く22歳の時でした。大学4年の時、父が「長い人生の中で、少し外を見る事も大切、卒業してすぐに働く必要はないから、留学でもしてみたら」と言ってくれたことがきっかけでした。

その当時の私は、19歳の時に所属していた大学の探検部の活動中に後輩を亡くし、その事故報告書の作成に追われていました。なぜこのような事故が起きたのだろう、後輩の死を無駄にしないために私に出来る事はなんだろうと考えていた日々。そこに、父のこの言葉。私に与えられた留学のチャンス、何に活かそう、どうせ留学するなら何か目的を持って、専門に学びたい!そんな、思いで札幌のアメリカ総領事館へ足を運び、アメリカの大学の情報を収集し始めました。そこで、私の目に飛び込んだのは、「Outdoor Education」と「Experiential Education」という大学の学部。なななななっ、何これ?「野外」が教育になっちゃうってどういうこと?体験教育ってなんだろう?この瞬間にこれだ!これしかない!と思い、この時点で気持ちは既にアメリカへ旅立っていました。

さて、留学の目的も、行きたい大学も決まりましたが、肝心の英語はどうするのだろう。丸暗記の英語の勉強しかしたことがなく、そんな英語は勿論、大学に入った瞬間に全てきれいさっぱり忘れてしまっています。恥ずかしい話ですが、右right, 左Leftすら分からなく、まさに右も左も分からない状態で留学してしまったのです。

ワシントン州立大学に入学するまで集中的に英語の勉強を始めました。英語が好きで留学したわけではなく、好きな勉強をする為に英語が必要でしたので、大学の講義も、膨大な宿題も、勿論大変でしたが、本当に無我夢中で充実した毎日でした。この時点では、私が将来英語を教えるとは夢にも思っていませんでした。ワシントン州立大を卒業後、インターンといて働いていた団体は、マサチューセッツ州にある冒険プログラムの開発とトレーニングを行っている「Project Adventure,Inc.」、ここが、その後私とmpiを結び付けるポイントとなります。

 

結婚・出産を機に専業主婦になり、約8年間子育てに奮闘する毎日でした。
2011年3月の東日本大大震災を機に、それまで当たり前に過ぎていく日常が何の前触れもなく、突然目の前から消えるという恐怖を経験し、結婚後初めて、自分の将来を真剣に考えました。福島県相馬市に、主人の会社がありましたが、福島第一原発から約35キロ地点にあり、食品関係の会社でしたので震災直後に閉鎖。子育てと両立できる仕事、女性が年を重ねても一生出来る仕事、そして続ける事によって知的財産が増えていく事、場所を選ばず何処でもできる、そんな仕事ってなんだろう?私が、小さな子どもを抱えて、今できる仕事って何だろう?(当時、3人のこども達は、5歳、2歳、8ヶ月)、今まで積み重ねてきた事が活かせる仕事って何だろう?と、ネットであれこれと、検索しているとmpiが目に飛び込んできました。
以前、我が子の英語教育に何か良いものはないかと、関東圏の中高大一貫校の英語の先生をしてらした方が、日本で英語を学ぶなら、「松香フォニックスよ!」とおしゃっていた事を思い出しました。思い立ったら「即行動」の私は、直ぐにmpiの初級プログラムに申込、北海道から東京へ通い始めました。mpiのセミナーを受講してビックリ!第1講座の初めのアクティビティ、つまりice break activityの紹介でアメリカの「Project Adventure,Inc」のアクティビティが組み込まれているではないですか!私にはこれしかない!そう思い、北海道から東京へ飛び、初級プログラム、J-Shineセミナーを一気に受講しました。

---ご自身の教室を開設しようと思ったきっかけを教えてください。
初級セミナーを受講し始めた頃は、一番下の子がまだ、1歳になったばかりでしたので、お教室を開設しても、1時間のレッスンを小さな子を見ながら行う自信がなく、我家の3人の子どもと、長女の同級生のお友達に私の練習にお付き合いしてもらっていました。また、息子が通う保育園でボランティアとして、1年間英語のレッスンをさせて頂きました。主人の仕事の都合で、2013年の春に広島県の神石高原町へ引越すことになりましたが、引越後も直ぐに、下の子2人が通う幼稚園で英語を教えることが決まりました。まだ、こどもが小さかったので、こども達が学校や幼稚園に行っている時にできる仕事にしていたのですが、その秋に、6年生の息子さんを持つ保護者の方から、英語を教えて欲しいと依頼されたのがきっかけでした。その後、今度は広島県から中級、上級セミナーを受講しに東京へ通いました。まだ、こども達は小さくレッスンとの両立は大変ですが、背中を押して下さったこの方に本当に感謝しております。

 

●児童英語指導者について

---児童英語指導者になって、苦労したことは何ですか?

レッスンが終わって、今日は完璧!と思える日は少なく、ああすれば良かった、こうすればよかった。。。。と思う事。事前にシュミレーションしていて、プランを立てていても、その通りに行かない所が苦労ですが、でもここが私の最大の楽しみでもあります。戦闘モードにスイッチが入り次のレッスンへの原動力となっています。

また現在私は、2歳から16歳までの英語指導にあたっておりますが、自分のテンションを対象年齢によって変えなくてはと思いながらも、ついつい力が入り中学生の生徒に「先生今日妙に張り切ってるね」といわれます。もう少し、空気が読めるようにならなければなりませんね。

 

---児童英語指導者になって、楽しかったこと、良かったこと、児童英語指導者の醍醐味などを教えてください。
それは、もう本当に毎レッスンが楽しいです。レッスンの中にいつも色々なドラマがあります。宿題もしてこない、レッスンも何となく聞き流している、一筋縄に行かない生徒がいると、燃えます。どうして、こんな態度を取るのか、何が問題なのか、私の改善点は何か、などとレッスンプランを立てていると、ワクワクしてきます。そんなプロセスを繰り返し、生徒が楽しそうに英語を口にし始めた時や、あっ、そうか!と、生徒自身の力で気付き、発見した時の笑顔を見ると、それまでの苦労と、苦悩が全て報われます。
私は、生徒が苦手な事、自分が無理だと思う事に挑戦する環境を整えてあげるだけで、後は挑戦する生徒をサポートし、失敗した時にしっかりフォローする事が大切だと思います。人は生きていく中で、日々様々な挑戦と失敗を繰り返していると思います。失敗してもいいんだ、やってみよう!という気持ちを育み、応援する事が楽しく、大好きです。

 

---児童英語指導者にはどんな人が向いていると思いますか?

どんな人が向いているのでしょうね。
子ども好きな人とか、明るい人とか、ユーモアのある人とか、きっと色々適正条件ってあるのでしょうけど、自分が絶対に向いていると信じ日々生徒と一緒に学ぶ人でしょうか?

---自身のどのような経験が、英語指導者という職業に生かされていると思いますか?

大きく分けて2つあります。

1つは、アメリカで学んだ体験教育論理。これは、現在の私の英語指導の基礎となっていて、このベースにmpiが組み込まれています。悩んだり、迷ったり、小さな事につまずいた時に、必ずこの教育論理を見直します。

2つ目は、3人の子育て。論理など全く通用しない子育てを経験している事。

この、2つのどちらかが欠けていたらきっと、英語指導者にはなっていなかったと思います。

●趣味など

趣味はというと、ヨガとか、スキーとかマウンテンバイクとか、馬に乗る事とか、登山とかキャンプとか、お料理とか色々ありますが、夢中になれる程今は時間がなく楽しめていないのが現状です。

小さな頃から常に、周りに動物が居る環境で育ったので、動物が大好きです。我家の動物達大きい順番に、ご紹介しますと牛、セントバーナード、亀、昨晩からカブトムシ君が加わりました。

  

---気分転換の方法は何かありますか?

体を動かし1人の静かな時間を持つこと。3人のこどもが居て、仕事をしていると、1人の時間は殆どありませんけど。と言いつつ、沢山ご飯を作って大勢でワイワイ楽しむ事も大好きだったりもします。

---今まで行かれた国で特に好きなところを教えてください。

私は学生時代と働いている期間を含め約7年アメリカで生活しましたので、好きな場所と尋ねられると、やはり、アメリカが真っ先に思い浮かびます。山育ちだったからかもしれませんが、緑に囲まれていると落ち着きます。在学中に、モンタナ州にある、「I.O.A」というoutdoor schoolをお手伝いしている時に毎夏訪れていた、イエローストーン国立公園や、グランドティトン国立公園が特に好きです。グランドティトンの麓にあるクライマーが集まる、クライマーズランチが今まで訪れたキャンプ場で1番好きな場所。また、ここも好きな場所の1つ、ネパールのヒマラヤ山脈のカラパタール(5,545m)。世界最高峰エベレストを望む絶好のポイントとして有名なカラパタールの山頂。高度順化しながら、ゆっくり2週間ほどかけて登った私の最高地点です。

●mpiへの要望

---mpiの好きなところはどこですか?

洋子先生を初め、スタッフの方々はユーモアがあって、とにかく明るいこと。そして、常に私の不安と、疑問を解決してくださること。今は、中国地方の統括マネジャーの岡崎さんにお世話になっておりますが、北海道に居る頃は、分からない事があると東京本部へお電話していました。疑問があっても、解決方法を教えて下さるサポート体制がしっかりしていること、そして、常にスキルアップできる環境が整っている事。個人経営でありながら、発表会やスキルアップセミナーなどのパートナー教室との連携があり、mpiのバックアップ体制がしっかりしている事。

---mpiに対する要望「もっとこうしてほしい!」「こういうのがあればいいな」などがあればぜひ教えてください。

要望などございません(笑)。まだまだ、mpiが提供して下さっている事を使いこなせていないのが現状です。もっと、こうして欲しいという意見を言えるように頑張ります(笑)。

●メッセージ

英語指導者という立場ではありますが、日々私が子どもたちから学びのチャンスを頂いております。「教えるということは学ぶこと」、指導者は常に楽しく学び、mpi、そしてmpiを通して出逢った数々のエネルギッシュな同志の方々、今後とも私の学びのサポート宜しくお願いします

-------【KEEP [Kashiwadai Experiential Education Program](広島県神石郡)】-------

〒720‐1603
広島県神石郡神石高原町時安5020-4
講師:相馬 幸香(そうま ゆきか)
Mail: yukika29@gmail.com

1972年生まれ(北海道出身)、札幌大学経済学部卒業後、渡米しワシントン州立大学にて体験教育学について学び1997年卒業。Project Adventure, Inc(USA)でのインターンを経て、野外教育施設John Knox Center(USA)でアドベンチャークラスを担当。

結婚を機に2004年より北海道十勝地方に住み、絵本の読み聞かせサークル『かしわの木の下で』を立ち上げ事務局長を担当する。英語の絵本の読み聞かせを中心に、季節折々のイベントを行い国際理解を深める活動を行う。また、大樹町教育委員会主催の野外教育プログラム「タイキッズ」のプログラミングと指導も担当。

2013年3月まで北海道大樹町立南保育園、北保育園にて未満児から年長クラスまでの英語教育に従事。2013年夫の転勤に伴い神石高原町に移住。現在、どんぐり幼稚園(神石高原町)にて2歳から6歳までの英語クラスを担当し、また自宅では小学生から中学生向け個人英会話教室を運営、指導。