2015年9月30日
英語絵本指導の魅力を語る
構成:mpi広報課
記事作成協力:イングリッシュ・スクエア主宰
中村麻里
レポート:小学校英語の現場から

2015年9月14日に発売した新刊『Milkshake Shake』は、幼児期のお子様から使える英語絵本教材です。
牛の親子がカップを上下左右に振って、楽しくミルクシェイクを作るお話です。リズムのよい文や愛らしいイラストが、子どもの心を惹きつけます。
著者は、絵本・紙芝居作家の大江パトリシアさんと、絵本を始めとする英語教材・コースブックの執筆などに携わっている中村麻里さん。
今月は著者の一人であり、金沢市にて英会話教室イングリッシュ・スクエアを主宰している中村先生に、英語絵本への思いを語っていただきました。

レポート:小学校英語の現場から

―『Milkshake Shake』は、幼児のお子さんが英語を“自力で読めるようになること”を目標にした教材です。読むために、どのような工夫がされていますか。

幼い子どもたちが「自力で読む」ためにはまずたくさん聴いて耳からテキストを覚えること、正しいプロソディーで発話できるようになることが大切です。 Milkshake Shakeの文は、とてもシンプルでリズムに乗りやすく書かれています。 子どもたちはCDの音声や先生の読み聞かせから、すぐに英語を覚えて真似をするようになるでしょう。
そして、耳から覚えた英語を思い出しながら、ひとり読みを始めます。Milkshake Shakeでは読みやすい字体のテキストや、文の意味をわかりやすく示しているイラストが、子どもたちの「ひとり読み」をサポートします。

―絵本では、“mix it”, “stir it”,“To the left”, “to the right”と身体を大きく動かしながら牛の親子がミルクをシェイクする様子が書かれています。
動作をしながら言葉の意味を理解させる「TPR指導法」は、幼児期のお子様にどれほど効果的でしょうか。

TPR、ジェスチャー・ゲーム、ダンスのような体を動かす活動をすると、子どもたちは言葉をとてもよく覚えますね。日本語を介さずに言葉の意味を理解することができるというメリットもあります。 そして体を伸び伸び動かすことは子どもたちをリラックスさせ、集中力を高めます。
先生の立場からすると、自分の体さえあれば、ほかに何も準備しなくてもよい、というのも魅力です。
Milkshake Shakeには、体の動きを表すことばがぎっしりつまっています。付属CDに収録されている“Let’s Make Milkshake”という歌では、歌に合わせてジェスチャーをしながら、ミルクシェイクの作り方までマスターできます。 英語を覚えたら自然に美味しいミルクシェイクを作れるようになる、これは子どもたちにとってなによりの動機づけになりますね。

―中村さんの英語教室で、絵本を中心とした指導を始められたきっかけを教えてください。

幼児のクラスでは長年、絵本、歌、カード・ゲームなどの活動をしてきました。その中で、子どもたちのようすをよく見ていると、楽しいストーリー、リズムのよいシンプルな英語、美しい挿絵のある絵本には、どの子も例外なく夢中になる、ということに気づきました。 その不思議な魅力の秘密が知りたくて、大学院などで絵本を中心とした英語指導について学び、その有効性について脳科学や心理学の面からも納得することができました。 そして、約10年かけて、絵本を中心としたカリキュラムを開発するに至りました。

―日本の子どもに英語を指導する際、英語絵本が効果的な理由を教えてください。

日本の子どもたちには、教室外で自然な英語に触れる機会がほとんどありません。でも、教室で英語絵本を使ったレッスンを受けると、子どもたちは、ストーリーの形を借りて、英語の世界を疑似体験しながら、コンテクスト化された言葉に触れることができます。

脳科学の分野では、relaxed alertness(リラックスしたなかの集中)が学習には有効と言われています。
指導者と子どもたちが一冊の絵本を囲んだとき、そこには自然とリラックスした温かい空気が流れ、子どもたちの間に「次はどうなるのだろう」という好奇心が喚起されます。たった一冊の小さな絵本でも、このような理想的な学習環境を作り出すことができるというのは、とても素敵なことですね。

また、まず読み聞かせやCDを使った音声中心の指導をしてから、少しずつ文字に着目させたり、フォニックスの学習と関連づけたりすることで、文字指導へと移行することができるのも、絵本を中心とした英語指導の大きな利点です。

さらに、一つのストーリーで複数のトピックのことばを自然に導入したり練習したりできることも大きな魅力です。例えば『Milkshake Shake』では、食べ物、動物、動きの3つのトピックを楽しく学ぶことができます。

―『Milkshake Shake』を使ったアクティビティをいくつか教えていただけますか?

【Good or Bad?】

1.果物、野菜、おやつの実物、おもちゃ、写真などを用意し、中身の見えない袋に入れておきます。
2.袋の中からひとつ取り出し “What’s this?” “Is this ingredient good for milkshake?” とたずねます。子どもたちはミルクシェイクに入れて飲んでみたいな、と思ったら “Good!” 飲みたくないなと思ったら “Bad!”と言います。“Good!”のときは親指を立てて見せる、“Bad!”のときは親指を下げて見せるジェスチャーをつけるとさらに楽しくなります。

【Mrs. Cow Says】

1.まず絵本に出てくる表現のジェスチャーを決めて、クラス全体で練習します。
(例:Mix it. Stir it. Shake it up, up. Shake it down, down. To the left. To the right. Sit down. Take a big sip. Rub your tummy. Wipe your mouth. )
2.TPR(Total Physical Response)をしましょう。先生が英語を言います。子どもたちはその英語の通りのジェスチャーをします。
3.次は「命令ゲーム」です。先生が “Mrs. Cow says, (mix it).” と言ったら子どもたちはその通りのジェスチャーをします。でも、先生がただ “Mix it.”と言った場合は動かずじっとしなければいけません。このゲームでは勝ち負けはありません。子どもたちのようすを見ながらいろいろな表現で10~15回ほど楽しみましょう。
4.子どもたちが慣れてきたら、ジェスチャーと同時に英語を言うように促しましょう。この場合も、先生が “Mrs. Cow says…”と言ったときのみ反応します。

Milkshake Shake は 幼児から小学低学年の子どもたちの興味やニーズに合わせて作られた絵本です。子どもたちにぴったりの英語絵本は、もちろんその子どもたちを指導する先生方にもぴったり。ぜひ子どもたちといっしょにShake! Shake! Shake! と楽しんでくださいね。

★自力で読めるようになる工夫がいっぱいMilkshake Shake

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(講師は中村麻里先生です!)


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