こどもと英語ニュース ~レポート 小学校の現場から~

2009年3月2日

利島村立利島小・中学校研修記|mpi

2009年3月2日
利島村立利島小・中学校研修記
~3年間のインプット活動の成果を実感~
MPIパートナー会員
MPI教育アドバイザー 柳田淑代
レポート:小学校英語の現場から

2008年も押し迫った12月16日夜、竹芝桟橋から大型船カメリア号に乗り込み、17日(火)、18日(水)に東京都利島(としま)村立利島小学校で行われる英語研修に思いをはせていました。あいにくの雨模様。大島に近づいても相変わらず条件付渡航(出港はするが天候により利島に寄港できないかもしれない)のままだったので、寄港できない場合を予測して大島で下船しました。

大島空港で利島行きのヘリコプター(一日一便)を待つこと約6時間。その間にヘリコプターも「条件付」となり怪しい雲行きに・・・。
(利島の子供たちや先生に会わずにこのまま東京に帰るわけにはいかない)と心の中で思いながら、ヘリの手荷物検査・計量・ボディーチェック(すべて意外に厳しい!)を受け、視界最悪の中、離陸。「必ず利島に降り立つ」という祈りにも似た思いで空をにらみつけ、目の前にうっすら利島の形が雲間から覗いたときは「やったー!」と心の中で叫ぶほどでした。

ヘリポートで出迎えてくださった副校長先生からは「90%今回の研修はあきらめていました。先生は強運ですね。」と言われ、うれしさが一層こみ上げてきました。
早速学校に向かい、給食に利島名産の明日葉ご飯を頂き、研究授業となりました。

中学英語科の先生をゲストに迎えたAkira’s Timeでの歌・チャンツ(「BINGO」の歌)から始まり、英会話たいそうのスキット発表へと進み、オリジナルスキットを発表!児童数が少ないため先生方も協力。犬の役がお上手でした。
演じる態度も聞く態度も本当にすばらしいスキットショーでした。「英会話たいそう」のインプットがきっちりなされ、基礎練習の上に今後はさらに応用・発展へと積み重ねていくことでしょう。
とにかく全校(全員)で英語を使って表現をすることを楽しんでいる姿に感動!

利島小学校と中学校は併設されており、小学校英語活動には中学校英語科の先生がJTEとして関わっています。利島小学校では年2回ほど外国人講師が来校し英語活動を行っていますが、「ALTが来たときも臆せずやりとりができる」という先生のことばに納得しました。

翌日は雨があがり快晴?!!(やっぱり私は晴れ女)くっきり浮かぶ大島と遠くにみえる富士山がまるで絵に描いたよう。

「モデル授業」はMPI講師の私と担任の先生とのT.Tでスポーツをテーマに展開しました。ボンゴゲーム(MPIのオリジナルゲーム)では児童と私でお互いにやりとりをし、利島の子供たちが泳ぎから剣道・柔道・サッカーとほとんど何でもできること、私がほとんどのスポーツが苦手でできないことがわかり大爆笑でした。

先生方の英語力は高く、日頃からのインプットの成果で子供たちの耳がよいのが印象的。これも年間カリキュラムがしっかり計画されているからだと感じました。
高校からは大島や東京にでていく子供たちがまた村に帰ってくる可能性はとても低いけれども、子供たちは村の宝で、村中で教育に力を注いでいると校長先生はおっしゃっていました。


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