松香洋子の元気ブログ

2012年2月21日

WE CAN! Spring ELT Forum 2012 大阪、東京、名古屋にて開催

WE CAN! Spring ELT Forumを、大阪(1/29)、東京(2/5)、名古屋(2/12)と開催しました。
3ヶ所ともイスがたりなくなるくらいの参加があり、寒い中でしたが、熱く盛り上がっていただきました。

今年のSpring ForumはDavid Staggs、Lesley Ito、平田やす子、田縁真弓と私の5人で担当しましたが、毎回講師同士でFeedbackをしながら、お互いを高め合いました。
こういう風に、講師同士が仲良く助け合って、気持ちよく仕事ができる時には、参加者の皆様も気持ちよく受講できるのだと思います。
それが私の信じるところです。


さて、今年の私は、
”Top-down and Bottom-up Processing in the Teaching of English”
というトピックをぶつけてみました。

英語教育に「トップダウン」とか、「ボトムアップ」なんてあるの、と思う方もいるかもしれませんが、私がずっと追求してきたテーマです。
今年はこの考えをいろいろなところで、皆様とシェアしていきたいと願っています。


さてここで質問が2つあります。下記の表を見ながら、自問自答してみてください。

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【質問1】あなたは、児童、生徒、学生として、top-down方式?
それともbottom-up 方式のどちらで英語を学びましたか?

【質問2】あなたは指導者として、top-down方式?
それともbottom-up 方式のどちらで英語を指導していますか?


☆ Examples of activities (活動例)

● Top-down processing
1. Looking at / listening to songs,dialog,stories,etc
(歌、会話、ストーリー等まとまったものから全体的なメッセージを受け取る)

2. QA about the topic,especially referential questions
(その話題について本人しか答えられないような内容の質疑応答)

3. Pointing the pictures
  (曲、会話、ストーリーを聞いて、絵を指差してみる)

4. Catching the rhythm, dance and move
(リズムをとらえ身体を動かす)

5. Saying what students can
(言えることを言ってみる)

6. Looking at / Listening to sample dialogs
(会話の見本などを聞く、見る)

7. Enjoying changing words
(単語の入れ替えを楽しんでみる)

8. Acting out songs,dialog,stories
(歌、会話、ストーリーなどを発表)

9. Making conversation in pairs
(どうにか英語でやりとりをしてみる)

10. Extensive listening
(聞き流し、わかるところをわかる)

11. Extensive reading
( 多読。辞書をつかわないで読む)

12. Copying,writing with templates
(写し書く。まねて書く)


●Bottom-up Processing
1. Teaching/ practicing each sound
(舌の使い方、口の形。1つ1つの発音)

2. Teaching/ practicing each letter
(1つ1つの文字を確かめる)

3. Teaching/ practicing each word/ sentence
(単語,文を1つずつ教える)

4. Using katakana
(読めない場合はカタカナをふる)

5. Reading word by word
(1語1語読む。だんだんに長く読む)

6. Repeating /Having Students repeat word by word
(すべてリピートさせる)

7. Translating each word / sentence
(1語1語、1文1文、訳す)

8. Explaining the grammar rules
(文法の説明をする)

9.  Learning chunks,set phrases
(決まり文句をおぼえる)

10. Learning set dialogs
(きまりやりとりをおぼえる)

11. Asking display questions
(答えがわかっていることを聞く)

12. Copying word by word
(1語1語書き写す。何回も書く) 

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実際に指導するには、top-downもbottom upも両方必要です。
でも対象年齢が低い場合は、top-downがより自然だし、
小学校での外国語(英語)活動でも、top-downの活動を導入しないと「コミュニケーションの素地」は養われないと考えています。

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