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2019年11月20日

驚異の教材「英会話たいそう」でいつのまにかアクティブラーニング!

(株)mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー
山口幹代

会話という「生もの」

突然ですが、「昨日」と「今日」で同じフレーズどれぐらい使いましたか?

きっと「おはよう」「お疲れ様です」「またね」「さようなら」ぐらいは同じだったでしょう。
それ以外はきっと毎日違うこと話していらっしゃるはず。「そんなこと考えたこともなかった。」と思われる方も多いでしょう。それぐらい会話って「生もの」なんです。それは英語でも同じこと。

では何を使ってどう指導したら良いのでしょう?

今回ご紹介する「英会話たいそう」は子どもの世界で使われる決まり文句96フレーズを厳選し、最終的に子どもたちが自分で会話を組み立てられる力がつくように作られている画期的な英会話教材です。

mpiに出会う前の私は子どもたちが心から楽しめて、英会話力が身につく教材をずっと探していました。そんな時に出会ったのが「英会話たいそう」でした。

一見、何の教材?と思ってしまうこの教材のことをもっと知りたくてmpiのセミナー「初級セミナー:使える会話表現を教えよう(第2回)」に参加しました。そこからずっとこの教材のファンです。

mpiのセミナー → https://www.mpi-j.co.jp/seminar/leader_course/

まずはどんな教材なのかご紹介しますね。

英会話たいそうはこんな教材

1. 子どもの世界の英語の決まり文句96フレーズ

mpiの名誉会長である松香洋子は子連れ留学中に自分の子どもがメキメキと英語力を身につけてゆくのに驚いて、自分の子供とそのお友達のやり取りを2年にわたり公園で観察。その中で特に頻度の高い96フレーズを選出し、この教材に採用しました。それを8つのユニットに分け、各ユニット12フレーズで構成されています。

2. Dance+Sing+English

「英会話たいそう」の英語タイトルはDansinglish です。DanceとSingとEnglishをかけた造語です。ダンスしながら、歌うように、英語をCDに合わせて言うのです。
決まり文句96フレーズはあっという間に覚えられてしまいます。これほんと。

3. 英語決まり文句の九九

決まり文句96フレーズをリズムの良い音楽に乗せて言う。まるで算数の九九です。音楽もフレーズが言いやすいように特別に作ってもらったそうです。子どもは繰り返しを厭いません。その特性を生かして、暗唱できるようになるまで何度も繰り返し聞きます。音楽のおかげか不思議とあっという間に覚えられます。

フレーズで丸ごと学ぶのは、チャンク学習といわれていて、そのメリットの研究もすすんでいます。チャンクで丸ごと覚えると語彙の使い方やそのニュアンスが身につきやすいと言われています。
「幼児(児童)期からチャンクによる英語の理解の仕組みになれておくと、将来どんなに複雑な構造の英語を学んでも自然な形で意味を処理することができるようになる」
田中茂範(2008)["My English"を確立するための礎を育てるーチャンク学習法の可能性]小川隆夫(編集主幹)「Teaching Master – 小学校英語」(pp22-23)ベネッセコーポレーション

4. 絵がとってもユニーク

英会話たいそうは場面シラバス(situational syllabus)ではなく、概念・機能シラバス(notional-functional syllabus)の考え方で作られています。それがよく表れているのがイラストです。
子どもたちにそのフレーズの概念が伝わるように、「やり取り」になっているフレーズもこんな感じです。イラストがちょっと面白い(?)での子どもたちの印象に深く残るようです。子どもって変なものが好きですよね。以下のイラストは本来ならNo, I can't.にはwater-skiのイラストが普通なら使われるでしょう。そうしなかったところがこの教材のユニークなところです。

どうですか?ここまでお話ししただけでも「へ〜そうだったんだ」と思っていただけたのではないでしょうか?そうなんです!ぱっと見は何の教材かわからない?!この教材にこんな思いが込められているのです。

次にこの教材をどうやって使うのかご紹介しましょう。

英語学習の基本のキ=音声インプット

英語を身につけるには、まず行うべきは<音声インプット>ですよね。
ですが、大量の音声インプットをするには工夫が必要。そこで子どもたちが好きなリズムの良い歌に英語の決まり文句を乗せて、算数の九九のように楽しく何度も唱えられるように工夫されているのがこの教材です。これが本当に数回聞くと大人でも口ずさめるようになるんです。

同時に楽しい振りを付けてダンスのように踊らせます。振り付けは意味を表すジェスチャーになっています。見本のジェスチャーは教材にも載っていますが、これは先生と子ども達でいっしょに考えるとさらに効果的。ジェスチャーには意味があるのだと理解しますよ。日本人は概して話をする時にジェスチャーをあまり使いませんよね。英会話たいそうを通して身振り手振りをつけて表情豊かに会話をするという英語話者のマナーも一緒に身につけることができます。
更に体を動かしながら音声インプットをすると定着率が高いと言われています。レッスンの準備体操として何度もなんどもdansinglishしてくださいね。

カードを使って会話を展開していくコツが学べる

歌って踊ってフレーズがリズムよく言えるようになったら、それを使って会話の展開に挑戦させます。冒頭でお伝えしたように「生もの」である会話を自分で展開するのはなかなか大変。それをstep by stepで身につけるために「英会話たいそう1、2」にはカードが付いています。

例えばこんな風にやってみます。

英会話たいそうカードブック1P.12より

こんな簡単に見えるアクティビティを通して実は「communication strategy(コミュニケーション戦略)」を身につけてゆきます。

たとえば、英会話初心者なら、質問されるより、実は相手にたくさん質問をして、相手にしゃべらせる方が会話は続きます。聞き取れなかったときに聞き返す、相手の言ったことにポジティブなあいづちを打つ、どうしても会話が続かなくなったら相手に失礼のないように会話を中断しその場を離れる、などの戦略が自然に身につくようになっています。

「英会話たいそうカードブック1」では、日常生活で使いやすい挨拶からひとことでもいいから返事をさせる、いわば、国際マナーのしつけができます。

「英会話たいそうカードブック2」では、恥ずかしがらずに声をかけるときの表現や、会話を続けるコツとして、「あなたはどう?」と聞き返すことや、相手の話に関心を示す表現、48フレーズが学べます。

つまり、英会話たいそうは…

*大量のインプットが苦も無くできる教材であり!
*ダンスが表現を表している楽しい教材であり!!
*チャンクでの学びを促してくれる教材であり!!!

そして、さらにいえば、最近教育現場で熱く語られている
*アクティブラーニングができる教材でもある!!!!と思うのです。

この本が出版されたのは1999年で、まだまだアクティブラーニングなどと言う言葉が巷では使われていない時期でした。(mpi指導法では創立からstudent centeredの考えでレッスンをしています。)

アクティブラーニングは、子ども自身が主体的に授業に参加し、自分の頭を使って積極的に考えることが求められます。

衝撃的なのは、先生は子どもたちより発話時間が長いようではダメなのだとか。
つまり子ども達がクラスの中心で活躍する授業こそが子どもたちの学びに寄与するということですね。

まさに英会話たいそうのスキット作りアクティビティこそがアクティブラーニングだと思いませんか。

前述でもお伝えした英会話たいそうの絵カードはどんな会話にも使えるようなイラストで描かれています。だからこそ、いろいろな組み合わせが可能。様々なシーンを想定して、自由なスキット(寸劇)を作ることができます。子どもの想像力は素晴らしいです。頭デッカチな大人が考えつかないスキットを作り出します。1つできると、そのあとはアイデアがどんどん浮かんでくるのか、私たち講師の力を全く必要とせずに次から次へといろいろなスキットを作ることができます。

驚くのが、普段レッスンにあまり協力的でないタイプの子どもが中心になってスキットを作っていることが多いことです。
英語とは関係ないことを言ったりやったりして注意されがちなタイプの生徒がイキイキと活躍するようなことが起こります。やらされ感のないこのような活動が子どもの琴線に響くのでしょう。

最初はカードにあるフレーズだけを使ってスキットを作っていきますが、だんだんと子ども達は自分でフレーズの中の単語を入れ替えたり、新しい表現を使ったりしはじめます。

ちょっと前の話になりますが、2013年に放映された「半沢直樹」が放映され、大ヒットだった当時、小4だった生徒3人がこんなスキットを作りました。

S1: Hi! My name is Yuki. I'm in the 4th grade.
I go to Sasahara elementary school.
I walk to school. I like soccer. Thank you.
S2: Hi! My name is Manaka. I'm in the 4th grade.
I go to Kyodo elementary school.
I walk to school, too. I like sky blue. Thank you.
S3: Hi! My name is Naoki. I'm in the 4th grade.
I go to Tokyo-Chuo bank.
(S1) What?
(S2) Can you say that again?
(S3) I said, "I go to Tokyo-Chuo bank." I go to the office by train.
(S1) Sorry??
(S3) (前より大きな声でゆっくりと)
I go to Tokyo-Chuo bank. I go to the office by train.
(S2) What's your name?
(S3) My name is 半沢直樹.
(S2) Are you kidding?
(S3) Yes. I'm just kidding.
(S1&S2) I see.

自分の感情が動いた時に人は一番学ぶといいます。
「おもしろいこと思いついちゃった!」
「これでみんなを笑わせたい!」
という感情からスタートするのだと思います。
「これはウケるぞ!」という感情が英語にのった時に英語の表現も身につきます。

先生仲間である近藤佐知子先生の生徒さんも、

A: Ouch!
B: Are you all right?

という一往復のやり取り表現を学ばせた時の忘れられないエピソードを寄せてくださいました。

ジェスチャーを付けて言ってみよう!のアクティビティで
黒一点のAI君。
楽しそうに男の子の大事なところを押さえて"Ouch!"
何回も多くの生徒達とやってきたアクティビティですが
このジェスチャーは初めて(^○^)
しかも!初回のレッスンからこのジェスチャーができるって
これからが楽しみです♪
2011年4月のブログより

AI君も今や中3。9年間通い続けています。
こんなこときっとすっかり忘れているでしょうね。とのこと。

ユーモアのセンスって大事ですよね。
彼らのオープンマインドのユーモアあふれる発想が他の子どもにも伝播して皆に笑いが生まれるとともに場に居合わせたみんなの思考が柔軟になっていく気がしています。

ユーモアや、様々な個性が協力し、協働していく時に、それまでには存在しなかったクリエイティブな発想やブレイクスルーが生まれることこそがアクティブラーニングの真骨頂。
組み合わせて自由に会話を発展させていける自由度の高い教材である「英会話たいそう」はアクティブラーニングの実践にまさにぴったりなんです。

英会話たいそうを教材としたセミナー「初級プログラム:使える会話表現を教えよう(第2回)」に参加された受講者の方からはこんな感想をいただきました。
https://www.mpi-j.co.jp/seminar/leader_course/

「あんな"衝撃的"なダンスを踊ったら、英語に対する「気おくれ」も何もふっとんでしまいそうです。」

「絵の裏に隠された深い知恵に、目からウロコが落ちました~」

奥深い「英会話たいそう」で暗記したフレーズをリピートするだけの場面別会話力ではなく、自分の頭で考えて、会話を展開できる力もつ子ども達を一緒に育てませんか?

今回も最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

記事を担当したのは mpi 松香フォニックス 教育アドバイザー 山口幹代

(株)mpi松香フォニックス 教育アドバイザー
mpiパートナー教室「えいごナビ」主宰
ロンドン大学 Institute of Education 教育学修士(MA)
国立九州大学文学部英語英文学科卒業

■関連リンク

英会話たいそう カードブック1
英会話たいそう カードブック2
英会話たいそう テキスト
英会話たいそう CD
英会話たいそう DVD
もっと英会話たいそう

■英会話たいそう 指導者用教材

英会話たいそう Dansinglish ピクチャーカード
英会話たいそう Dansinglish個人用会話シート

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有料ダウンロードアイテム もっと英会話たいそう ピクチャーカード
Cat chat英会話たいそうDVD
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