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レポート:小学校英語の現場から
(2011年4月より全国の公立小学校5年生、6年生で外国語活動が実施されます。)
新小学校学習指導要領の第4章 外国語活動 第3 指導計画の作成と内容の取扱いの中で、「指導計画の作成や授業の実施については、学級担任の教師又は外国語活動を担当する教師が行うこととし、授業の実施に当たっては、ネイティブ・スピーカーの活用に努めるとともに、地域の実態に応じて、外国語に堪能な地域の人々の協力を得るなど、指導体制を充実すること」となっています。地域人材の活用については各自治体、学校により異なりますが、日々の授業を支援する日本人英語指導者は欠かせない存在となっています。
ここでは、全国の小学校で活躍されているJ-SHINEトレーナー講師、上級指導者など、J-SHNE資格取得者の活動をご紹介します。
2012年4月5日
担任の先生との貴重なTTの指導体験

山口吉美
J-SHINE 育成トレーナー
静岡市の小学校の元英語指導者
mpiパートナー会員
Y.Y.Kids主宰

レポート:小学校英語の現場から

 こんにちは、ちびまる子の町、次郎長の町、清水で教室を開いている山口吉美です。
 空気の澄んだ日には、日本平山頂から東を望むと茶畑・清水港その視線の先には日本一の富士山が堂々とした姿を見せてくれています。ここからの富士が一番!と故郷自慢させてください。
 さて、私が英語教室を開いたきっかけは、「来年うちの子、中学生になるから英語教えて」と頼まれたことに始まりました。軽い気持ちで教室をスタートしましたが、すぐに困ってしまいました。「小学生に英語を教えるって、ABCを教えたら次は何?」と。そんな時、松香洋子先生の「娘と私の英語留学記」を読み、フォニックスってなんだろう? その指導法を知りたい、とmpiのフォニックスセミナーを受講し、mpiと出会いました。フォニックス、中学の教科書を中心に教えていましたが、「なんか違う」、と思いながらも、保護者も子どもも学校での定期テストで高得点をとることを目標にしていたので、定期テスト対策中心のレッスンを長年していました。もやもやしながらも、自分の心の声「これでいいの?」を何年も聞き流していたように思います。
 結婚、出産を機に中学生への指導も終わりにし、小学生だけを細々指導していました。上の子が幼稚園の年長さんになった年にまた幸運にもママ友に「うちの子に英語教えて」と声をかけられました。もうもやもや指導はしたくない!と一念奮起。mpi指導者セミナーの初級・中級・上級講座を受講し、9年間カリキュラムの指導法で、子どもに英語をプロとして教えることの誇りを得ることができたように思います。ママ友がサークルとして公民館に登録してくれたおかげで、公の施設内で活動をスタート。後に、地域のコミュニティーセンターに場所を変え、口コミネットワークで生徒数も増えた今は、自宅近くのアパートの一室を教室として借り指導しています。

 そんな私がJ-Shineトレーナー資格を取ろうと思ったのは、所属していたボランティア団体に英語活動の依頼が学校から入り始めたからです。そのボランティア団体は、小学校の総合的学習の国際理解の枠の時間をもらい、色々な出身国の人を講師に招き、その国を紹介するという活動をしていました。私どもが異文化理解講座で学校に打合せに行ったりした際、学校側から度々いろいろな相談を受けました。自分の教室で9年間カリキュラムの指導法で英語を教えることに何の不安も感じたことはありませんが、いざ小学校で担任の先生方と一緒に教えるとなったらやはり違います。相談を受けつつも自分に対しての不安が大きくなり、その不安を取り除き、自信を得るためにトレーナー資格に挑戦しました。
 2009年に資格を取り、その後幸運にも2年間小学校現場で異文化理解講座ではなく、英語活動の時間に指導するチャンスをいただきました。理解あるPTAから援助が得られたため、ボランティアではなく、有償の英語指導者として、その学校に入ることができました。その頃は、今後はもっと英語活動の依頼が増えるのでは・・・と、期待していました。校長先生の主なご要望は「先生方の不安を取り除いてほしい、モデルとなる授業を見せてほしい」でした。2009年は「英語ノート1」を主とした年間20時間のカリキュラムでしたが、テキストに縛られることなく自由にレッスンプランを作らせてもらいました。私の担当は年間20時間の内の10時間で、いわばパイロット授業を毎回行っておりました。2010年は、分担制で「英語ノート」の単元をいくつか担当しました。学校規模は各学年一クラス10人〜15人の小規模校。担当したのは5・6年生。二学年合わせて25人程のため、合同レッスンとし、TTで行いました。先生方はまだ英語の授業に慣れていらっしゃらないこともあり、JTE(私)がT1となり、お二人の担任の先生にはT2の形で参加いただきました。使用した主なテキストは、mpiの「Songs and Chants 1」・「Dansinglish」・[バナナじゃなくてbanana チャンツ]。レッスンの流れは、下記となります。
●挨拶(リーダーによる挨拶・Hello♪)
●Warm Up (Dansinglish 歌って踊る+TTでDansinglishの中の表現を使って簡単スキット)
●主活動 (TTで導入スキットをしてから、練習→展開→ゲームへ)
●挨拶 (振り返り・Good bye♪)

 毎回、「英語ノート」の単元に即した活動内容になるようプランを立て、その活動に一番あったDansinglish の一つを取り上げ、JTEが担当するレッスンの前週には何回も歌って踊ってという活動を予めお願いしておきました。この予習がしっかりできていた時のレッスンは非常にスムースで子どもたちの反応も良かったです。
 TTでの一番の利点は、導入の際のスキットです。新しい表現を紹介する際、担任の先生のアドリブのうまさ、子どもの心をつかむ間の取り方、表情などどれもが素晴らしくお上手でした。そのおかげで、子どもたちには新しい表現もすんなり受け入れてもらうことができました。また、JTEが子どもたちに望む動きを、担任の先生が子どものモデルとして実演してくださるので、どの子も不安なく授業に参加できました。「来年は合同レッスンではなく、それぞれの学年でレッスンをお願いします」と、校長先生からありがたい言葉をいただき、二年目の英語活動を終了しました。

 2011年度が始まり、連絡がなかったので学校にお電話をしたところ、異動により赴任されてきた新校長からは「担任主導で行いますので」とのお返事。仕方なく、二年間お世話になった校長先生の異動先の小学校に連絡をさせていただいたところ、「こちらの学校には全く予算がなく民間の指導者に入っていただく環境にない」とのことでした。こうして、3年目の小学校での指導は幻となりました。小学校英語活動の方向性は校長先生のお考え一つで決まる。そして、たとえ校長先生が英語活動に前向きな方でも、先立つ予算がなければ、民間指導者を受け入れてもらうのは難しい、ということを実感しました。

 しかし、この2年間の指導体験は貴重なものであり、特にTTの活動の成果を実感できたことは大きな収穫でした。TTで活動することの楽しさはそのまま児童に伝わります。TTでの導入スキットは常に子どもたちの笑いに包まれていました。楽しいから自分もやってみたいという気持ちであふれていました。担任の先生がモデルとして楽しく体験し、続いて児童が体験する。体験が積み重なって英語を話せたという喜びになり、英語が好きになり学習意欲の向上につながる。そんな体験がこの二年間でできたことはJTEとして大きな喜びでした。またチャンスが巡ってきたらこのTTの楽しさを先生方に、子どもたちには英語でコミュニケーションする楽しさを伝えて行きたいと思います。静岡市をはじめたくさんの小学校で、担任主導の英語活動を私ども民間の指導者がお手伝いできる日が来ることを心待ちにしています。