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レポート:小学校英語の現場から
すでに全国小学校の97.1%〈平成19年度文部科学省調査〉2万1220校で何らかの英語活動が行われています。小学校学習指導要領では、「授業の実施に当たっては、ネイティブ・スピーカーの活用に努めるとともに地域の実態に応じて、外国語に堪能な地域の人々の協力を得るなど、指導体制を充実すること」とされています。2011年の高学年の小学校英語必修化に向け、各自治体、学校では様々な取り組みをはじめています。
可児 栄
2010年11月2日
小学校英語活動報告
〜子どもたちが「わかった!」「できた!」
という喜びを味わうことができるような外国語活動を目指して〜
J-SHINE小学校英語上級認定指導者
名古屋市外国語活動アシスタント
mpi セミナー会員
可児 栄
レポート:小学校英語の現場から
1 英語支援者になったきっかけ
私は、児童英語に関わる仕事をするようになって、今年で10年目に入ります。きっかけは、知人の営む英会話教室のお手伝いでした。教室では子どもたちとゲームなどを通して英会話のための授業を行い、子どもたちが、楽しみながら活動し、英語が話せるようになっていく姿を見て、羨ましいと思いながら日々を送っていました。そんな中、この活動を20人、30人の子どもたちとやると「どうなるかしら」「もっと楽しいかも」と考えるようになり、mpiの先輩方からの小学校でのお話を聞き、私もチャレンジしてみたいと思うようになったのです。と同時に、6年前、J-Shineをmpiのセミナーで知り受講することで気持ちが固まったように思います。

2 現在の活動状況
その後、小学校において、私が英語活動の講師を始めて6年になりますが、英語活動を開始して10年が経つ名古屋市は今年、1年生から4年生までを英語活動(年4時間)、5,6年生は外国語活動と分けて捉え、内容も歌やゲームを中心とした英語活動、「英語ノート」を使った外国語活動に変えています。高学年の外国語活動を担当する私たちは、3つまたは4つの小学校で1年間(20時間)「英語ノート」を使っての授業をしています。今年は、曜日によって訪ねる学校が変わり、慌ただしいですが、より多くの高学年の子どもたちと「英語ノート」を通してかかわりをもち楽しんでいます。
子どもたちは、1年生の時から英語活動をしているため、オールイングリッシュの授業には慣れています。そのため、新たに始まる英語ノートに対して、期待と喜びを感じています。子どもたちからは、「今日は何をするの?」「このチャンツ面白い」などの声が聞こえてきます。その反面、私や担任は、どのように授業を行えばよいのか戸惑いを隠せません。クラス担任は、日々、本当に忙しく子どもの指導にあたっているため、外国語活動の授業研究をする時間を確保することは、大変難しいです。
その中で、外国語活動だけを担当する私にとって一番重要なことは、クラス担任とのコミュニケーションです。朝、その日の活動内容を確認するための時間は1,2分しかありません。私たちは、そのわずかな時間を使ってお互いの役割を理解するよう努めています。1時間の授業の中で、担任の役割は、@始まりと終わりのあいさつ、Aデモンストレーションの相手、B児童への指名、C活動の確認を質問形式で問いかける(例えば、始めは、次に、最後は?と児童から答えを導きだす。)、D授業の振り返りです。授業の中で先生方にも、クラスルームイングリッシュを使うようにお話はしていますが、基本的に、他教科の時と変わらず(英語の授業は特別ではない。)子どもに対して、日本語で指示してもらうようにお願いしています。授業の進行は担任、英語を話す担当は私というように、はっきりとお互いの役割を決めて授業を行うことで、授業がスムーズに流れるようになりました。
名古屋市は、mpiの教材を多数使用しています。その中でも、低学年は「Songs & Chants」、中学年は「バナナじゃなくてbananaチャンツ」、高学年は「Mary had a little lamb」などで、全学年共通して使っているのは、「英会話たいそう」です。子どもたちは、すぐに歌や踊りを覚えてしまい授業以外でも歌ったり、家庭の人に教えてあげているようです。私は、高学年で「英会話たいそう」を使い、ジェスチャー当てゲームなどで歌とジェスチャーを覚え、ペアで歌い、最後には、スキットにもっていけるよう工夫しています。子どもたちからは、「英語で話せるようになった!」と自信に満ちた喜びの声が聞こえてきます。

3 今後の展望、課題、目標

今までは、お楽しみの時間と捉えがちだった英語活動から、「英語ノート」を使った外国語活動に変わることで、一番心配されることは、子どもたちの英語に対する興味・関心、意欲をどのように維持していくかだと思われます。つまり、いかに、早くから「英語ぎらい」をつくらないようにしていくかが、ポイントなのではないでしょうか。今後、外国語活動を行う方々がカギを握っていると思うと、私自身責任とやりがいを感じます。
私は、いつも、子どもたちが「わかった!」「できた!」という喜びを味わうことができるような授業展開をしていくための工夫が必要不可欠だと思っています。そして、今日は、何を目標にこの活動を行うのかを明確にし、私と担任との間で共通理解を深めていくことが大切だと考えています。
子どもたちは、英語活動・外国語活動を通して、のびのびと自分を自分らしく表現することで、自尊心の芽生え、主体性、友達とのかかわり方を発見しています。私は、次世代を担う子どもたちが、国際社会で必要なコミュニケーション能力を身につけるよう英語に慣れ親しみ、自分の視野を広げていって欲しいと願っています。