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レポート:小学校英語の現場から
すでに全国小学校の97.1%〈平成19年度文部科学省調査〉2万1220校で何らかの英語活動が行われています。小学校学習指導要領では、「授業の実施に当たっては、ネイティブ・スピーカーの活用に努めるとともに地域の実態に応じて、外国語に堪能な地域の人々の協力を得るなど、指導体制を充実すること」とされています。2011年の高学年の小学校英語必修化に向け、各自治体、学校では様々な取り組みをはじめています。
2010年2月2日
福島研修記
J-SHINE 小学校英語指導者育成トレーナー
mpi教育アドバイザー
片山知子
レポート:小学校英語の現場から
2009年8月から12月にかけて、福島県教育委員会から小学校外国語活動中核教員研修の依頼を受けました。8月の宿泊も含めた8回研修は片山が担当。10月〜12月の研修については、片山以外にも3名のmpi講師が担当しましたが、担当講師を代表して、以下に報告をさせていただきます。
レポート:小学校英語の現場から

◆8月 小学校外国語活動中核教員研修T
2日間の研修が福島県内の4箇所(南相馬市、中島村、会津若松市、福島市)で実施され、このうちmpiが担当したのは両日とも午後の2時間の講座でした。

1日目:「先生、英語やろうよ!」を主教材とした指導法研修、TT指導を含めたモデル授業。
歌・チャンツ、ゲームを紹介して参加された先生方には児童役として体験していただき
ました。

2日目:「フォニックスってなんですか?」を主教材とした発音とクラスルームイングリッシュの練習。
小学校でフォニックスを指導するための研修ではなく、先生方の発音ブラッシュアップが目的のフォニックス紹介と実習をしました。

各会場では機材の準備や研修中の支援、特に複数の会場でお目にかかった先生方には、2回目以降の会場では研修内容を一度体験していただいていたので、進行に合わせて研修を支えてくださり、大変心強かったです。「研修が終わると(参加者の)先生方の顔つきが変わるんですよね。」という印象的な言葉を頂きましたが、2時間の研修で講師が現場の先生方に与える影響の大きさと責任の重さを実感した8日間でした。

◆10月〜12月 小学校外国語活動中核教員研修U
県内14の市町村での研修。依頼先の市町村によって少しずつ内容は異なっていましたが、
主な研修内容は:
・5年、または6年生の児童対象のモデル授業
(mpi講師が学級担任役となり、担任主導の授業を見ていただきました)
・指導法についての説明と協議
・コミュニケーション活動の実際
・歌やチャンツの指導法
・クラスルームイングリッシュの活用演習 
・英語ノートの活用法 などでした。
初めて会う子どもたち、初めて触れる機材を使いながらのモデル授業ははらはらドキドキですが、授業を終え、子供たちの笑顔に触れるとホッとします。夏の研修でお世話になった指導主事の先生方にも何人かの方とは秋の研修でもお目にかかることができ、そうした嬉しい再会は講師の大きな活力になりました。

印象に残ったモデル授業
モデル授業を行った学級の担任の先生のお名前とお顔、児童のみなさんの様子はすべてよく覚えていますが、その中で特に印象的だったのは、一つの小学校の5年生の授業でした。高学年は歌わない、踊らない、のらないといわれていますが、この5年生の子どもたちは歌もチャンツも「英会話たいそう」もゲームもすべてに元気よく参加してくれました。会場校の先生方からも「人数が少ないせいか普段はもっと大人しくて消極的な子どもたちがあんなに楽しそうに動いていたので驚きました」というお言葉をいただいた時はほっとすると同時に、はるばる福島まで来てよかった、という思いで胸がいっぱいになりました。

モデル授業での子どもたちの素晴らしさ以上に驚いたのは、2学期に入ってからのわずか2ヶ月ほどで子どもたちに何曲もの歌やチャンツを身につけさせた担任の先生の指導力でした。
モデル授業開始10分ほど前に機材や教具の準備のために教室に入らせていただいたのですが、休み時間にもかかわらず“♪Acca  Bacca Soda Cracker♪”を唱えながら遊ぶ子たち、 “♪Coconut Song♪”を楽しそうに歌いながら踊っている子たちの姿を目の当たりにしたのです。

さらには授業終了後、参観の方々が教室から退出され、教具の片付けをしているとどこからともなく「♪Candy, candy♪ もやりたかったのに…」という声が聞こえたので、参観者がほとんどいなくなった教室で急遽、“♪Candy, candy♪” を担任の先生も交えて全員で歌いました。
子どもたちが元気いっぱいに見せてくれたジェスチャーは夏の教員研修で紹介したものではなく、このクラスのオリジナルだったので、またまたびっくりすると同時に感心してしまいました。

8月〜12月にかけて16日間を福島県内で過ごし、夏と秋の研修での総移動距離は約6500kmにもなりました。でも私が各地の指導主事の方々や小中学校の先生方から学ばせていただいたものは計り知れず、日数や移動距離のように単純に数字で表せるものではありません。

この度の研修では、開催地の指導主事の先生方、会場校の先生方には大変お世話になりました。担当講師を代表して、心より御礼申し上げます。
福島の全小学校で楽しい外国語活動が実践されるよう心より応援しております。
福島の素敵な先生方、元気な子どもたちにまたお目にかかれる機会がある事を願っています。