香川県小学校での「英語活動」の実践 |小学校英語と英語教材、指導者資格はmpi

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レポート:小学校英語の現場から
すでに全国小学校の97.1%〈平成19年度文部科学省調査〉2万1220校で何らかの英語活動が行われています。小学校学習指導要領では、「授業の実施に当たっては、ネイティブ・スピーカーの活用に努めるとともに地域の実態に応じて、外国語に堪能な地域の人々の協力を得るなど、指導体制を充実すること」とされています。2011年の高学年の小学校英語必修化に向け、各自治体、学校では様々な取り組みをはじめています。
2009年7月2日
香川県小学校での「英語活動」の実践
〜きっかけは郡部の小学校支援から〜
JTE(日本人英語支援者)
MPIパートナー会員
丸井淳子 香川県在住
レポート:小学校英語の現場から

始まり
 2001年総合学習教育の始まりとともに、わが子が卒業した小学校が地域ボランティアを募りました。
 当時、私は有志と共に、香川県立図書館で定期的に英語絵本の読み聞かせ会を開催していました。また、2000年にたかまつ子ども外国語学習推進委員会が文部科学省の事業「地域で起こす外国語教育推進事業」の委託を受け、私は推進委員として、高松市内の公民館を中心に、MPI教材のPam and Tedシリーズなどを使って、英会話活動指導をしていました。そういった実績を持っていたので、わが子がお世話になった小学校からの募集要綱に、活動内容を記載して提出したことがきっかけで、小学校の英語クラブに支援者として英語指導が始まりました。
 その年、隣町の羽床小学校から私の携帯電話に連絡が入り、英語活動支援の依頼がありました。2002年9月より羽床小学校にて特別非常勤講師として勤務が始まりました。

MPIのホームページ:http://www.mpi-j.co.jp/elementary/spot30.html
香川県綾歌郡綾川町立羽床小学校教諭・横田由香先生インタビューを参照

転機
 地域の大学の附属小学校では、英語を長年研究しており、非常勤講師として来てほしいという依頼がありました。後日、勤務について打ち合わせに行ったときに、「丸井先生の綾川町での英語の授業を見て指導力は知っています」と話してくださり、英語活動を通して、自立心や自発性が発揮され人間形成上の教育的効果の可能性についてお話をされました。また、興味深い話として、「英語活動に積極的に関わり、苦手ながらも努力をされる先生は、他の教科での指導も大変指導力が上がっているように感じる」というお話でした。
 「英語活動」を受け入れるには現場ではいまだにいろいろな葛藤がある思います。私は、そういった先生方が少しでも抵抗がないように、先生方の立場を考えて、子どもたちの前で決して恥をかかせるよなことのないように、また、私よりも年齢的に先輩の先生方でも英語活動を楽しく実践できるように、JTEの立場を忘れずいろいろと配慮をしてきたつもりです。英語活動の研究を推進する小学校からお声がかかったことは、そういったJTEとしての先生方を思う姿勢を認めてくださったのではないかと感じています。
 2007年度からその小学校での勤務が始まり、昨年度、県内外の先生方が集まる中、公開授業と討議付きの研究授業が開催されました。

MPIのホームページ:http://www.mpi-j.co.jp/kiji/report_0904_2.html
香川県小学校での研究授業の報告
〜担任の先生(HRT)と英語支援者(JTE)によるティームティーチング授業〜

 2009年度から、「担任主導型の英語活動」の実践研究が始まりました。
 また、この小学校での研究授業をきっかけに、他の公立小学校から研修の依頼などもいただいています。文科省の「小学校学習指導要領解説・外国語活動編」を熟読し、英語活動の意義と目的を達成するために、具体的にMPI教材を使って実践指導解説をすることで、管理職の先生方をはじめ現場の先生方から大変高い関心をいただいています。
 MPIのセミナーで培った理論を、自分の英語教室でしっかりと実践をし、自信と手ごたえを感じた上で、基礎・基本を旨とする小学校現場で、小学校英語としての理論を自分の言葉で説明ができるのは、理論と実践の裏づけがあるJTEだからこそできることだと実感し、今後も自分の指導力を振り返りながら、この地域での英語教育がより前進することを願っています。

赴任した学校で最初に実践すること
 赴任初日から休憩時間に廊下を行きかう子どもたちに英語で軽く笑顔で「Hello!」と声をかけます。どんなに体調が悪いときでも、子どもたちが目を伏せても、無視しても、毎日笑顔で言い続けました。低学年の子どもたちの間では、日本語以外の言葉を使う魔女か宇宙人といううわさが流れましたが、そのうち、私とすれ違うと子どもたちから英語で挨拶をしてきて、2年過ぎた現在では、「英会話たいそう」の表現などを盛り込んだ簡単な英会話を楽しんでいます。この実践で、学校全体の子どもたちの様子がより明るくなり、一段と活気にあふれてきたようです。

教材の使い方と理解のために
 「この教材はね、みんなが会話の疑似体験ができるようにできているんだよ」と子どもたちに語りかけ、ただ会話練習やゲームをするのではなく、教材の使い方の説明を多少足しながら指導をしています。しかし、これは子どもたちに語っているのではなく、担任の先生方にご理解をいただくために語っています。授業途中で先生方に説明したり、別の時間が取れませんので、授業の中で工夫をすることで、英語活動に前向きな先生は私の話に聞き入り、教材の使い方を理解をされてご協力がいただけます。

今後の課題
 英語活動を推進する上で、担任主導でやることの必要性は今以上に求められると思われますし、中には「JTEが入ると現場が努力をしなくなる」と言ってJTEを排除する意見もあります。しかしながら、JTEがやっている実践を真似るだけでは、絶対に先生方が先々行き詰まるようにも感じられます。
 小学校英語の理論を現場の先生方もセミナー等でしっかりと理解を深め、またJTEとして支援をする先生は、常に自分の指導法や理論の考え方を振り返ることためにもセミナー等で研鑽することが大切だと思います。
 また、地域のJTEやALTが同じ考え方を共有し、その地域で統一性のある英語活動内容を構築していくことが大切だと思います。その地域で生きている子どもたちは、その地域に住む大人たちが責任を持って育てないといけないと思っています。そのためにも、現場の先生方とJTEが連携をして、この活動にしっかりと取り組んでいくことが大切だと思います。